「20世紀号に乗って」@シアターオーブ

観劇記の続きに戻りまして。

 

もうすぐ壬生レボリューションも東京の楽を迎えようかと、

そんなタイミングではありますが・・・

 

ようやく「20世紀号に乗って」についてでございます。

待ちに待ったコメディ。

待ちに待ったハッピーエンド。

 

最高に楽しく可愛い作品でございました。

何よりもうこの↓望海オスカーさんのビジュアルがね、

最高に好み。

 

 

 

 

雪組公演

ブロードウェイ・ミュージカル

『20世紀号に乗って』ON THE TWENTIETH CENTURY

Book and Lyrics by Adolph Green and Betty Comden
   Music by Cy Coleman
   Based on a play by Ben Hecht and Charles McArthur and also a play by Bruce Milholland
   “On the Twentieth Century” is presented by special arrangement with SAMUEL FRENCH, INC.
   潤色・演出/原田 諒

 

東急シアターオーブ:2019年3月22日(金)~4月7日(日)

 

主演:望海 風斗、真彩 希帆

 

(あらすじ)

ヒット作に恵まれず、借金を抱えた舞台演出家兼プロデューサーのオスカー・ジャフィは、

シカゴでの舞台に失敗し破産の憂き目にあっていた。

シカゴとニューヨークを結び、世界一と謳われる豪華客室を備えた高級列車「特急20世紀号」。

その車内でオスカーは、かつての恋人で今や人気映画女優となったリリー・ガーランドと出会う。

偶然を装うオスカーだが、実は彼女がこの汽車に乗るという情報を掴み、

再起をかけて自らが手掛ける新作への出演を頼み込もうと部下2人に命じ、

どうにかこうにかこの列車に乗り込んだのだった。

久しぶりに会ったリリーは、恋人のブルースを伴っていた。

オスカーはリリーの説得を試みるが、彼女は頑としてその申し出を拒む。

そんなところへ思いがけない話が舞い込んだ。

オスカーの芝居のスポンサーになろうという老夫人が現れたのである。

ニューヨークまでは16時間!

はたしてオスカーは、20世紀号がグランド・セントラル駅へ到着するまでに、

無事資金を調達出来るのか?

はたまたブルースの妨害をかいくぐり、彼女に出演を承諾させることが出来るのか?

そしてオスカーとリリー、再会した二人の恋の行方は・・・・・・?

 

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ポスターもとっても好きなのですが

先行画像がもっと好きなのでそれも貼っておきますね。

 

 

先行画像ってポスター画像出ると消えちゃうのもったいないですよね。

 

 

さて。

この公演、待望の公演だったわけですが、
なんとも残念なことに、諸事情とチケ難により

満足いく回数観られなかったんです・・・泣

 

もともと、うわぁ~ふわぁ~はぁ~って思って観劇終わっちゃうタイプな上に

今回は映像も音源も残らないので脳内に残る公演の印象が本当に朧気で。

残念無念・・・

 

うん、まぁでも複数回観劇出来ただけでもありがたいと思わないとね。

映像には残らないけど(って書いててまた悲しくなったよ・・・)

でも、あの作品をあの空間で観劇できたことは紛れもない事実。

最高の公演であったことは間違いないですもんね・・・

 

 

ってなわけでね。

もう最高の公演でありましたよ。

 

多分私はコメディを観劇したのだけど見終わったらボロボロ泣いてました

もちろんたくさん笑ったんだけど、

初舞台から見続けて来た彼女が舞台のセンターで大ナンバーを任されて拍手を浴びてる姿や

その堂々たる演じっぷりにまず感動してしまって。

やっぱりヴェロニックやバベットの場面が感慨深かったです。

あと、ラストのウェディングドレス姿でこれまた号泣。

よかったねハッピーエンド・・・嬉しいね・・・

とあの本当に幸せそうな笑顔を見て涙が止まらず。

そこからフィナーレナンバーの咲ちゃんがかっこよすぎて

止まったかと思われた涙がデュエダンでまた溢れる、っていうね。

デュエダンがこれまた最高で

権利関係厳しいのはわかるけど、あのデュエダンだけでも

いつか何らかのカタチで映像化してくれないかなぁと切に願います。

私ね、デュエダンて男役さんと娘役さんが組んで踊るのももちろん好きなんだけど、

それよりなにより、2人が並んで同じフリをするのが大好きで!!

それをだいきほが、オスカーさんとリリーちゃんがとっても幸せそうにしてくれるものだから、

それを劇場で見られてこちらも大変幸せでございました。

 

(と、ここまでが長い前置き)

 

 

 映像に残らない作品だからこそ、文章で残しておきたいことって、あるよね?

(長文の予感・・・笑)

 

といったわけでまず幕開きからね

素敵でしたよね。

 

(記憶に残すための自己満足ですので無駄に長文ですよ)

 

まずは列車の汽笛を思わせるような煙が噴出する演出。

そしてポーターさんたちのタップ。

4つのトランクには

「On」「the」「20th」「century」の文字。

さぁミュージカルが始まるという気分と

列車の旅が始まるぞという気分の両方を盛り上げてくれます。

 

そして借金取りに追われたオリバー(真那)とオーエン(朝美)が客席から登場。

ボスと呼ぶオスカーからの手紙とその内容。

豪華列車20世紀号の特別室を取れ、と。

発車間際の人気列車のそれも特別室を取れという無理難題と

それを詐欺紛い(もしくは半脅迫)に確保する部下たち。

にも関わらずボスは現れないまま列車は出発。

どうすんのこれ?となったところで列車の外側から登場して窓から飛び乗るボス

 

もうこのストーリー導入部分で、オスカーが危機的状況にあることと

この3人がいつもこうやってつるんできたんだろうこと

あとはなんといってもオスカーという人の

はちゃめちゃだけど愛すべき人であることが説明されてて本当に面白い。

 

で、この三銃士のキャラ紹介があった上で回想場面へ。

オスカーとリリーの出会った頃のストーリーへ。

 

ここでまたしてもリリーちゃんが客席から登場

ミュージカルに挑戦する女優さんのピアノ伴奏のお仕事に来たわけだけど

あゆみちゃん演じるその女優さんが残念ながら音痴で・・・

 違います違いますここはこうです、と歌ってみせるリリーの才能を

プロデューサーのオスカーが見染める、という場面なんですけどね。

 

ここの場面はもう本当に笑いどころがありすぎて。

まずリリーちゃんのお洋服の野暮ったさが酷い。

あと、伴奏を始める前に必ずやる「スタンバイ」ポーズ。

これ、いつのまにかオーエンも同じポーズしてるところがまた笑える。

あゆみちゃんの絶妙な音痴具合もうまい。

相手が大女優さんだから本音が言えないオスカーが

自分の意見を代弁してくれたようなリリーの言葉に、

あと求める歌声に出会ったことに、ローラーの付いた椅子に座ったまま

ジェスチャーでその感情を表現しているのがもう可笑しくて可笑しくて。

この公演通してのぞみさんの椅子芸、炸裂してましたよね。笑

 

野暮ったいお衣装が引き抜かれ、リリーはあっという間にスターへ。

ミュージカルスターとしてのヴェロニックの場面。

ここも最高でしたね・・・真彩ファンとして胸がいっぱいになるシーンでした。

そしてこれまた客席からリリーにバラの花束を持ってきてくれるオスカー。

2人の当時の甘い関係性を伺わせる回想シーンでありました。

 

そして回想から戻ってイングルウッド。リリーが20世紀号に乗車してくる予定の駅。

ここのシーンでの、あの有名女優リリー・ガーランドがこの列車に乗ってくるらしい

という噂を聞きつけた乗客たちの

「乗ってくる乗ってくる乗ってくる乗ってくる・・・

・・・・・乗ってきた乗ってきた乗ってきた乗ってきた・・・」

っていう歌。もしかしたら1番耳に残ってるかもしれない・・・

 

で、ここでリリーちゃんとブルースちゃんの登場~!

待ってた~!バカップルさききほ最高!!!

記者たちに囲まれるリリーに負けじと自分の顔も売るブルース。

1足先にこの列車を降りてお仕事のはずだったのに君と離れられないと戻ってくるブルース。

あほ可愛い~そして本当にアホ~めっちゃ可愛い~!!

 

 起死回生のチャンス=新作への出演契約をリリーと交わしたい、

そして出来ることならよりを戻したい、というオスカーにとっては

出演交渉は炸裂するわリリーには新恋人がいるわで落ち込むわけですよ。

でもそこは不死身のオスカー。

リリーは映画じゃなく舞台で輝く女優だと確信しているし、

それに自分の元に帰ってくるっていう自信もあるんですよね、きっと。

 

このあたりでのナンバーが、オスカー&リリーのデュエダンと

(ブルースちゃんはストップモーションのまま背景と化します。笑える)

あとは鏡越しのオスカーとブルースのデュエット。デュエット?かな?

2人ともが自分のこと大好きで、オスカーは自分の才能に、ブルースは自分の体と顔に

絶対の自信を持ってるのが最高で、あと、リリーの男の趣味さ・・・ってなるよね、うん。

 

 

 黄緑色のドレスにお衣装チェンジしたリリーがババーンと特別室に登場してきて

それにわぁーお!ってなるブルースちゃんとそこからの2人のイチャコラシーン

全パターン収録して販売ほしいくらいですよ。

あのお稽古場映像でしゅっしゅっぽっぽを見た時の衝撃は忘れられません・・・

 

で、私がすごく好きだったのが、結局その後、リリーが昔オスカーと

付き合っていたとブルースにばれたシーン。

(ブルースには恋愛関係はなかったと説明していたリリーちゃん)

お仕事も特別室も何もかも大女優リリーに用意してもらってるちょい役俳優のブルースちゃん。

もっとなんかこう、ヒモ的な(こら)腰巾着的な(こらこら)感じかと思いきや

「聞いてないぞ、嘘ついてたな!」とリリーを責め、リリーが「ごめんなさい許して」と

謝る姿を見て、あーこの2人もちゃんとカップルなんだなぁってよくわからない

納得をしてしまいました。(なぜかこの関係性に萌えた・・・)

 

でも結局リリー泣き真似からの逆ギレでブルースは出ていき、

ブルースのスチール写真をくっしゃくしゃにして嬉しそうなオスカー。

久々のオスカーとリリーの2人の時間。

なんかこのシャンパンなんか飲みつつの2人の空間が久々とは思えないしっくりさで、

もう客席中が、リリーあなたの相手はこっちよ、って思わされるよね。

ブルースとはちょっと何かが合ってないように見えたあとだから余計に。

 

 

 

でまたそこからのオスカーとリリーのナンバー。

いわゆる「何もかもグレイト!」の場面がこれがもう圧巻だったんですよ。

だいきほの圧や勢いや強さや何もかもの揃い具合が完璧で

それでいて歌が上手いの一言では言い表せない素晴らしさ。

 

早口でもしっかりと歌詞は聞き取れるからストーリーも見失わない。

 

最高だね。ホント最高だったよ。

 

何もかもグレイトだよ!!!

 

 

さて2幕。

 

オープニングのポーターさんたちの中に娘役ちゃんが混ざっているのが最高に可愛い。

あの1場面なのもったいない!!

 

 

 

 これまた頭に残って離れない曲は

「ファイブゼロ~その前に2~」っていうあれね!

スポンサーになってくださるというプリムローズさんに

いくら欲しいの?と聞かれた三銃士たちのナンバー。

だんだん調子にのって小切手のゼロを増やしていくナンバー。

プリムローズさんの京さんがこれまた最強の可愛さ。

 

 ちゃっかりリリーとよりを戻してるブルースちゃん

更に仲が深まったと礼を言われ憤慨するオスカー

オスカーに小切手を用意するリリー

スポンサーをゲットして強気なオスカー

次の舞台のテーマはマグダラのマリアと聞かされ揺れるリリー

舞台の構想について盛り上がる2人・・・

 

そこからの「サイン、リリー」ですよ。

もう1番のハイテンションナンバー!(特にブルース!)

リリーにプリムローズさんを紹介して

新作舞台の出演契約書にサインをもらいたい三銃士

そんなことは絶対させない!ブルースちゃん

揺れるリリー!!

 

もうこのナンバーが、特別室AとBを行ったり来たりの大ナンバー。

みんながリリーに夢中でブルースなんて眼中にない

でも彼は一生懸命リリーを止めようとする

その光景がもう可笑しくて可笑しくて

勢いよく飛び込めば誰もいないしみんなの開け放った扉は

ブルースちゃんの大事な商売道具=後頭部に激突していくし・・・

でも結局決心できないリリー。

 

 

 

ここでようやく登場するのが真地くんとひらめちゃん夫婦。

プリムローズさんの甥夫婦。

 この夫婦の登場により、公演への資金提供が不確実となるわけです。

(私的には、成年後見人的に解釈したんですけどどうなんでしょうね?)

なんてこったいどうなるんだいそしてプリムローズさんは一体どこに消えたんだい

と一同騒然。大パニック。

 

ここで可愛いのは何と言っても、ご陽気に追っ手をかわすプリムローズさんと

この話を聞きつける聞き耳ブルースちゃんですよ。

ここ!ホント!最高に可愛かった!!!

 

ちょっともうこのままのテンポでいくと終わらないので巻きますね・・・

 

そしてここでまた新たなキャラ登場!その名もマックス!(ここにきて縣!)

当時オスカーの助手でありながら今やヒットメーカーの彼が

最高のスタッフを揃えた新作をリリーにもってくる。

その公演が「バベット」。

このバベットの場面も最高でしたね。

 

あと、マックスがオスカーを馬鹿にした時につい怒ってしまうリリーちゃんも

可愛かったですね・・・だからさ、やっぱり好きなんじゃん・・・?

それからですね、自分の役がちょい役で納得いってないブルースよ、

超最高のスタッフ集結作品、バーターでちょい役もらえるだけでありがたく思えよぉぉぉ

って思ってしまいました。笑

 

 もう力尽きて来たので(おい)その後の一世一代の大芝居の場面、箇条書きで・・・

 

・撃たれたと大騒ぎするオスカー

・あすくんのジョンソン先生

・あれだけ大騒ぎしておきながら傷1つないオスカー

・冷静なジョンソン先生

・華麗なるオスカーさんの椅子芸+腹筋芸

・これを支えるあーさもすごい

 

そしてリリーちゃんとブルースちゃんが駆けつける

 

・ここのだいきほの歌もすごい

・ジョンソン先生も最高

・なんでお前が大泣きなんだよブルース!

・真剣なジョンソン先生

・ボスを見守るオーエン&オマリー

・全部お見通しなリリーちゃん

 

 

ここからオスカーとリリーの壮絶な言い合いの末のハッピーエンドなわけですが。

 

もう、この大芝からしても、本当にこの2人お似合いだなって。

この人にはこの人しかいないだろうなって、そんな空気をだいきほから

めちゃめちゃ感じてとっても幸せなラストシーンでありました。

 

ラストシーンは特急20世紀号を背景に

真っ白なタキシードのオスカーおいたんとウェデングドレスのリリーたん・・・

もう涙で視界が歪むとはこのことだよね

リリーが(っていうか多分きほちゃんが)ものすごく嬉しそうに幸せそうに

笑っていて、その姿を見て号泣でしたよ、待ちに待った超ハッピーエンドだっていうのにね!!!!

 

でさ!2人を祝福しつつも、2人のキスシーンは見るのが嫌で手で顔を隠しちゃうブルース!

お前本当にいいやつだよな!ほんとうに頭弱いけどな!それでも大好きだったよブルースちゃーん!!

 

あと、ウェデングシーンの前にフラナガンさんがこれまた真っ白な車掌さんのお衣装で

登場するんですけどね、ここの凪さまがもうびっっくりするくらい麗しかっこよくて

この場面のために凪さまこの役なんじゃないかって思ったくらいだった。

オーエン・オマリーもアグネスさんもみんなみんな本当にイイ笑顔で2人を

祝福していて、本当にさいっこうな瞬間で幕が降りるさいっこうなハッピーエンドでした!

(わぁーパチパチパチ・・・)

 

 フィナーレナンバーについては上で書きましたけど、これまた最高でしたね。

もう最初から最後まで目いっぱい山盛り楽しい公演でありました!

 

 オスカーとリリーは元恋人でリリーにはブルースがいるけど結局元サヤだから、

出会って反発してた2人がだんだんと惹かれ合って…っていうストーリーのものほどの

トキメキや胸きゅんポイントはないんだけど、それでもラストの2人の姿には

最高に幸せな気持ちになりました♡

 

ずっと悲劇だったしこの次も悲劇なわけだし、束の間のハッピーエンド。

やっぱりラストが明るいと観劇後の気分が全然違いましたね。

 

 もちろん、映像より生の舞台!記録より記憶!なんだけど、

それでもその生の記憶を心に留め続けるために映像媒体はあるに

越したことはないんだよなぁとやっぱり残念な気持ちは消えないですよね。

お金の問題ならプリムローズさんがいくらでも出してくれるんだけどなぁ。

 

ちなみに公演のお写真はこちらのサイトより↓

 http://enbu.co.jp/takarazuka/yukigumi-20seiki/

 

 と、いうわけでなかなか時間のかかった「20世紀号に乗って」の回でした。

雪組公演も千秋楽を迎えることですし、スピードアップして滞った観劇記を

更新していきたいと思います!