『今日もわからないうちに』@シアタートラム

ざくざく更新強化期間!

 

大空ゆうひさんご出演の「今日もわからないうちに」

シアタートラムへ観に行ったお話。

ちなみに、初めてのシアタートラムでございました!

 

 

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劇団た組 第19回目公演 

『今日もわからないうちに』

作・演出◎加藤 拓也

音楽・演奏◎谷川正憲(UNCHAIN

 

期間:2019年8月28日(水)~9月1日(日) 

会場:シアタートラム

 

<出演> 

大空 ゆうひ  鈴木 浩介

池田 朱那 山谷 花純 宮田 早苗 風藤 康二(風藤松原諫早 幸作 秋元 龍太朗

串田 和美

 

<あらすじ>

恵と一志、それから中学2年生の娘・雛で暮らす大西家。

恵は妻を亡くした実父の井岡一郎に、毎月お金を渡しています。

一志は出会いカフェで出会った女の子・吉田に、毎月お金を渡しています。

ソフトボール部の雛は新しいグローブが欲しいのに買ってもらえません。

ある日、恵は父のお金を稼ぐパート先の主婦友達とランチをした帰りに、

家への帰り方がわからなくなってしまいます。

恵は「家」だけを忘れる記憶障害になったのです。

「家だけ」忘れてしまう恵を支えるために、一志は吉田と縁を切ります。

が、吉田は一志が忘れられません。

雛は本当は、ピッチャーがやりたいのにやらせてもらえないし、

好きな男の子には男っぽいと言われてどんどんと上手くいかないソフトを

辞めたい気持ちは膨らむのに、お母さんとキャッチボールをした公園を思い出してしまいます。

恵は忘れたくないのに、忘れてしまい、忘れている事すら覚えていられません。

そんな忘れたいのに忘れられなかったり、忘れたくないのに忘れてしまう事が沢山ある家族のお話です。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 これはもうね、ものすっごく面白かったです。

ホント観に行って良かったと思う。

 

 

 ものすごくよかったのは確かなんだけど、

どこがどうよかったのか、感想を述べるのは難しい芝居だったな、とも思う。

 

出演者も少なく、

セットも出演者が動きながら演じながら少しずつ動かして場面を変えていく。

 

ありふれたどこにでもいそうな家族の

ちょっと起こり得なそうないろんな出来事。

 

ハラハラもするしゾクゾクもするし

そして泣いた。

で、温かい気持ちにもなった。

でも、えー???って終わった。

 

ね?全然わっかんないですよね?笑

 

自分でもわかりません。

 

多分こういうことなんだろうって思った自分の解釈が合っているのかもわかりませんし、

正解は1つではないのかもしれません。

観客に委ねられた部分もあるかもしれないし。

 

でもとにかく面白かったし見てよかったって思えたんです。

(説得力ゼロwww)

 

 

 

 ゆうひさんはごくごく普通の主婦のお役で、

旦那さん役の鈴木 浩介さんとの夫婦の会話も

娘役の池田 朱那ちゃんとの会話も

お父さん役の串田 和美さんとの会話も

すごく自然で、どこにでもありそうなよくある家庭のお話。

 

だったんだよね。

 

でも、ゆうひさん演じるお母さんが家の場所がわからなくなって

帰れなくなったところからどんどんお話が進んで

まったくよくあるお話ではなくなっていく。

 

記憶が抜け落ちていくのはどうやら精神的なものが要因らしい。

 

 

反抗期真っ最中の娘、

外で若い愛人と会ってる旦那、

金をたかりにくる父。

 

要因でありえるものがどんどん出てくる。

 

ゆうひさん演じる恵は、家の場所だけじゃなく

だんだんとわからないものが増えていく。

そんな中で、旦那は愛人ときっぱり別れ妻の介護を決意。

 

このままでは母は自分の存在すら忘れてしまうんじゃないか・・・

そう思って居ても立っても居られない娘・雛と母・恵の場面が

1番の名場面だったと思う。ココ、めちゃめちゃ泣きました・・・

 

もうね、娘・雛役の池田 朱那ちゃんが素晴らしかった。

怒って投げつけるような台詞も、

悲しみに暮れて嘆くような台詞も、

どれもが心に響いて声も通って聞き取り易くてとても印象に残りました。

 

 

ある意味、ここで終わっていればよかったような、

でもここで終わっていたらただのイイ話で終わってしまっていたような、

そんな複雑なここからのラストシーン。

 

 

   

 

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夫・一志に対して、介護はそんな簡単なものじゃない、という父・一郎。

確かにそうだよなぁって思いました。

これ、現代社会の抱えている大きな課題ですよね。

難しい問題だよなぁなんて思いながら見てましたけど、

これ大きな前フリだったんですね。

 

 

 

 母の介護をして看取った父。

と、思いきや実は我慢ならなくなった父の手によって母は亡き者とされていた。

若き日の恵は、母を家の下に、地中に埋める手伝いを強要された。

それどころか、大人になり家庭をもった今も、

そのことで脅され金の無心をされているという事実。

 

「家」というものに対して「精神的なストレス」があった恵。

これが大きな要因であったと思わざるを得ません。

 

 

そしてなんと、母を守るためなのか祖父への怒りのためなのか

ソフトボール部の雛はバットで祖父を撲殺してしまうのです。

 

 

で、一志・恵・雛が3人で一郎をぎゅうぎゅうと埋めようとしているところで幕。

 

 

なのですよ・・・

 

 

後半の怒涛の展開、えー???ってなりましたよ、ほんと。

 

 

ちょっと1回の観劇ではすべてを消化するのがなんとも難しかったこの公演。

詳しく感想を述べようとするには自分の理解度が低すぎる。

 

ってことで。

 

面白かった。観てよかった。

 

っていう雑な感想に落ち着くわけです。

  

 

 

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 しっかしゆうひさんのお仕事選びのセンス、とても好きです。

全てに通うことはできないけど、でも観劇できたどれもが面白くて

その中でのゆうひさんの役回りというか居方が素敵だなって思います。

 

「鎌塚氏」は観劇できる予定でいます。

こちらもまた評判がいいので楽しみです。

 

 

 

 

公演のお写真はこちらの記事より↓

https://natalie.mu/stage/news/345494