2020年に入ってからいろいろありすぎてすっかり止まっていた観劇記録。
お恥ずかしい話、まだ2019年に続きがあるのです。笑
公演のない今の間にさくんと進めてみます。
blog更新の最大の理由が「有益な情報発信」とかじゃなく
「己の備忘録・思い出」となっておりますので申し訳ありませんがお付き合いくださいませ。
といったわけで、2019年年末。
今回は、大空ゆうひさんご出演「鎌塚氏、舞い散る」を観に行ったお話など。
M&Oplaysプロデュース
「鎌塚氏、舞い散る」
作・演出:倉持裕
2019年11月22日(金)~12月11日(水)東京都 本多劇場
2019年12月14日(土)・15日(日)大阪府 サンケイホールブリーゼ
2019年12月17日(火)島根県 島根県民会館 大ホール
2019年12月20日(金)石川県 金沢市文化ホール
2019年12月22日(日)宮城県 電力ホール
2019年12月25日(水)愛知県 愛知県産業労働センター ウインクあいち
<STORY>
貴族制度が続いている世界の現代の日本。
『完璧なる執事』として名高い鎌塚アカシ(三宅弘城)は今、名家・北三条伯爵家の女主人マヤコ(大空ゆうひ)の従者として雪山の別荘に来ていた。
昨年夫を亡くしたばかりのマヤコはこの別荘で毎晩のようにパーティーを開いていた。
アカシの下には、若い女中・円子ミア(岡本あずさ)がいたが、この女中がまるで働かず、
注意すればパワハラだと騒ぎ立て、アカシも困っていた。
そんな中、アカシは買出しに出かけた街中で偶然、上見ケシキ(ともさかりえ)に再会、
ケシキは急遽、北三条家に雇われることに。
優秀なケシキの働きぶりで、落ち着きを取り戻す北三条家。
そこへリゾート開発のためにマヤコの土地と別荘を手に入れようとする堂田男爵夫妻(片桐仁、広岡由里子)が訪れる。
そして、彼らは佐双ヨウセイ(小柳友)という若い執事を伴っていた。
ヨウセイは、どうやらケシキに好意を持っている様子。
スーパールーキーの登場に内心焦りを覚えるアカシ。
不安をかかえたアカシはゲレンデをさまよい、そこで元々堂田家に仕えていた宇佐スミキチ(玉置孝匡)に再会する。
スミキチは、どうやら自分をクビにした堂田夫妻に恨みを持っているようだ。
折も折、別荘を猛吹雪が襲い、マヤコが行方不明となる。
アカシ、ケシキ、ミアが捜索に出発、堂田夫妻とヨウセイも捜索隊を編成するが……。
マヤコの隠された過去の事情が明らかになる一方で、ケシキはアカシとヨウセイの間で揺れている。
その時、一行の耳に聞いたこともない地鳴りが……。
アカシ「ご覧なさい! 雪崩でございます……!」
(公演公式HPより)
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よかった。すごくよかったです。
たくさん笑って、そしてちょっと切なかった。
クリスマス時期の公演だけあってお話の舞台は冬山の別荘。
カーテンコールはクリスマスソング。
という粋な計らいでありました。
(あ、幕開きのBGM、多分「オセロ」の組曲でしたよね???)
ゆうひさんはすごくイイお役で美しくてチャーミングで、
私はやっぱりこの人の芝居が好きだと改めて思った。
ゆうひさんを追うと面白い作品に出会える。
ゆうひさんの演じる女主人・マヤコはドレスも素敵だしモコモコウェア姿も最高に可愛かった。
煙草芸も酔っ払い芸もあり歌まで歌ってくれてゆひ担にとっては非常に楽しかったです。
観劇後しばらくは頭の中はずっと愛しのエリーでした。笑
中でも可愛かった場面は、酔っ払って身に付けたアクセサリー類をぽいぽい外していくところ。
このマヤコ奥様の習性を熟知している鎌塚氏らは、その奥様の動きを先回りして
落ちて来るアクセサリーをトレイで華麗に受け止めるんですよ。
ぽいぽいしてくゆうひさんも可愛いし、拾う側のともさかさん・岡本さんもさすが。
最後には倒れ込んで、もちろんその場にベストタイミングでベッドが用意され、
奥様は寝室へと運ばれていきました!笑
いやーもうね、少数精鋭とはこのことだなっていうくらい、
少人数なのに全員がハイレベルの芝居巧者で
しかもタイミングや空気感の合い方も素晴らしい座組だったと思います。
シリーズものだからってのもあるだろうけど。
終始テンポも良くて場面転換もスムーズ。退屈な場面が1つもなかった。
そして三宅さんはやっぱり巧かった。
あと、堂田男爵とスミキチのテンポ良い掛け合いが良かった。
岡本あずさちゃんも舞台ではお初だったけど素敵でした。
あとやっぱり脚本がいい。
引っかかる台詞はほとんどなく、逆に、上手い!って思った台詞は多々ある。
「上流階級から出たことのない庶民」とかね。笑
素晴らしい言い回しだと思いました。
鎌塚さんにとってもマヤコ奥様にとっても最後はちょっぴりほろ苦い結末で。
雪山で遭難しかかった時に
男爵ではなく上見さんを助けにいった佐双さんと
上見さんではなく奥様を助けに行った鎌塚さん。
ここが大きな分かれ道でしたね。
上見さんがどちらを選ぶかという道も分かれ、
完璧な執事としての道も分かれた。
どちらが正解だったのかはわかりません。
正解なんてないのかもしれません。
ラストはちょっぴり切ない気持ちになったけど
でもとても素敵な舞台に出会えてとても幸せに劇場を後にしました。
余談ですが。
観劇後、客席退場の際に偶然お隣にいらっしゃったおばさまお2人が
「あの奥様役の方、どなただったのかしら?」
「あの、元宝塚の方じゃない?」
「どうりで素敵なわけだわー」
「ねーあの方素敵だったねー」
とお話してらっしゃって、とても嬉しくなりました。 えへへ。
ゆうひさんはこの後、同じ倉持さん脚本の「お勢、断行」という舞台にご出演の予定でした。
そして私も観劇予定でした。
ですが、昨今の諸般の事情により、初日直前で公演中止となってしまいました。
とても辛いし悲しいです。
そんな中、次に出演する公演も発表になりました。
これが雪組公演と丸被りで、おそらく私は行く余裕がなくて残念なのですが、
でも、その頃には、初日の幕を上げられる日々になっていますよう、心から願うばかりです。
公演のお写真は
https://www.tvlife.jp/entame/249342
↑こちらより!(TVLIFEWEBさんのサイト)