「ダル・レークの恋」@赤坂ACT

雪組公演千秋楽からしばらく経ちまして。

ようやく観劇記の続きにとりかかります!!

 

まずは月組さんの「ダル・レークの恋」

 

こちらはありがたくも劇場で観劇させて頂きました!!!

雪組さんが公演してる期間は安易に東京へ行きがち)

 

これは本当に生で観劇出来て良かった!!!

最高に素晴らしい公演でありました。 

  

 

 

グランド・ミュージカル
『ダル・レークの恋』

作/菊田 一夫
監修/酒井 澄夫
潤色・演出/谷 貴矢
  

  

菊田一夫氏によって書き下ろされた本作は、

1959年に春日野八千代演出・主演により初演、

1997年にレビューシーンを盛り込んだ一本立て作品へとリメイクされ、

麻路さき主演で再演された後、

2007年に瀬奈じゅん主演の全国ツアー公演としても再演されるなど、

時代を超えて多くのお客様に愛されています。

そんな不朽の名作を、月城かなとを中心とした月組TBS赤坂ACTシアター

シアター・ドラマシティ公演として、酒井澄夫監修のもと、

若手演出家・谷貴矢の新たな演出で上演いたします。

インド北部のカシミール、ダル湖を舞台に繰り広げられる

若き騎兵大尉ラッチマンと貴族の娘カマラの燃え上がる身分違いの恋、

そして、その運命的な結末にどうぞご期待ください。   

 

主演:月城かなと

 

TBS赤坂ACTシアター:2021年2月16日(火) - 2月28日(日)

シアタードラマシティ:2021年3月14日(日) - 3月21日(日)

 

 

月組公演 『ダル・レークの恋』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

 

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 観劇後の私のまず最初の感想は

 

月組の次期トップコンビは

月城かなと&海乃美月だと今すぐ発表した方がいい

 

でした。

 

そのくらい素晴らしかった。

 

もうビジュアルも歌もダンスも芝居も文句の付けようがなかった。

相性的に。

 


宙と花がびっくり人事なんだから

雪と月は安心安定保証充分なコンビでいいと思う。

 

希望通りの次期コンビが発表されてこれからの月組さんが

とてつもなく楽しみになりました!

 

 

 

ラッチマン=れいこちゃん

 

まず特筆すべきは美しさ。

インドでのターバン姿もパリでのタキシード姿も。

 

そして歌声の艶やかさ。

伸びのある声でたっぷりと聞かせる歌が素晴らしい。

 

芝居もイイ。

詐欺師だと疑われても仕方ない胡散臭さも出しつつ

マハラジアの息子だと言われても納得の品の良さもある。

 

愛する人になじられた時の怒りや哀しみの混じった表情もいいし

ようやく愛する人を自分の腕に抱いた時の愛しさとやるせなさの混じった表情もよかった。

 

印象的な円形ベッドの場面の美しさも特筆もの。

2人の駆け引きの息の合い方もよかったし、

カマラのサリーがくるくると解かれていくのも美しいし

ラッチマンがターバンを解く様の漂う色気も最高でした。

 

あの名台詞

「来るんですか来ないんですか」

   も素敵でしたね。

 

でもこの場面、観劇前は自分の欲望を果たした満足気な場面だと

思っていたのですが、なんだかもうとても辛い場面でした。

辛く、悲しく、切なかった。そして美しかった。

 

1番好きだったのは、その後朝の市民の人たちに囲まれる場面。

あの場面、束の間の2人が幸せそうで、もう本っ当に2人が2人とも

可愛くてとても好き。

 

どこまで本心かわからないし、それを信じるのにも迷いはあるんだろうけれど、

それでも目の前の愛する人が自分のことを愛してると認めてくれた時の

ラッチマンの隠せない心の奥底の嬉しさが滲み出てて素敵だった。

 

そんな可愛いところを滲ませちゃうから、尚更、本当は思い合っているはずの2人が

すれ違っていくのが切なくなるんだよね・・・・涙

 

あと、これまで似てるって思ったこと1度もなかったのに、なぜか、

時折天海氏の面影がちらついてびっくりしてしまった。

特に怒りの表情。

1番思い出したのは「EXOTICA!」の天海氏。なんでだろう???

 

 

 

カマラ=うみちゃん

 

 本当に本当に素晴らしいヒロインだった!

 

自分の置かれた立場を理解してそれ相応に振る舞う気高さが

うみちゃんの本来の美しさと合わさって神々しいくらいだった。

 

でも、内心ではラッチマンを追い求めてしまう、そんなヒロイン像が秀逸!

 

確かに、彼女が追っていたのは綺麗な軍服だったのかもしれないけど、

でも、決して軍服であれば誰でもいいわけではなく、

愛した人が軍服を纏っていた、そういうことなんだと思う。

 

そして、れいこちゃんと同じく、街中で市民に囲まれて踊る場面のカマラが

身分をひと時忘れて、ただの恋する乙女で最高に可愛らしかった。

 

そんな役作りも非常に好みなうみちゃんだけれど、まず第一に上手。

歌も安定してるし台詞も綺麗、そして動きも美しい。

これからの月組、本当に楽しみでしかない!!!

 

 

 

ペペル=ありちゃん

 

あぁぁあぁ久々に生で観るありちゃん!

めちゃめちゃかっこよかったよぉぉぉぉ・・・

(この観劇の1番のお目当てはありちゃんでございました!)


ペペル役として登場して来た瞬間の「来た!」って

ふわっと客席全体が浮き上がるような感覚には

はぁぁ・・・スターさんなんだなぁとよくわからない親心。笑

 

元々スタイルがよく、動きもいいありちゃんだけれど、

男役10年を迎えるにあたって、スーツの着こなしや

男役としての仕草や表情などがどれもこなれて来ていて

惚れ惚れとしてしまった。

今回は真矢みきさんをお手本にしたって言ってましたね。

わかる。みきさんてどんなお役でも結局「カッコイイ」んですよね。

 

そして、れいこちゃんとの並びがこれまたいいの!!!

少し前には2人のタイプが違いすぎて、

ちょっとどうかな?なんて思ったこともあったけど、

さすがに2人ともここ数年でメキメキと成長したし、

共に積み重ねてきた時間のおかげか、とてもいいコンビネーションで

この並びは最強だな、ってまんまと思わされちゃいました。

 

ありちゃんは男役さんにしてはちょっと声が高めだけれど

でも歌声は低音までかなり太く伸びるし、

それに望海さんだって「昔は声が高いのがコンプレックスだったけど

「男性にだって声の高い人はいる」って言われて無理をしなくなった」

と仰っていたのであんまり無理に低い声を出そうとして喉を潰したり

しないといいな、なんてことも思いました。

 

 


 クリスナ=おだちん

 

上手い、上手すぎでしょ???

おだちんのペペルを見られなかったのは残念だけれど、

でも、あのゴージャスお衣装に身を包んだ

優雅なクリスナおじさまを見られてよかった!

 

アルマ=なっちゃんとの並びも、

学年差なんて感じさせなくてすごい。笑

 

そしてなっちゃんもいい。

貴族にもいそう、こんな調子のいい噂好きな方!笑

 

 

貴族で言えば、

インディラ=りかさんの重みのある高貴さや

チャンドラ=からんちゃんの人のよさそうなおじいちゃまも好き。

 

2人とも、長年受け継がれてきたしきたりを守ることの重責と

孫たちの幸せを願う心との両方で揺れ動く様子が素敵だった。

 

あと個人的には、月組のお芝居がとても好きな人間なので

月組梨花さんと月組生とのお芝居の親和性の高さも嬉しかったですね。

 

 

大好きなリタ=羽龍ちゃんはめちゃめちゃ可愛くて

ありペペルとの身長差とかたまらんのだけど、

ありちゃんと2人して滑舌がちょっと甘めなのね。可愛いけど!

うみちゃんカマラと2人で歌う場面とか好きだったなー!

2人がそれぞれの美しさと可愛さに満ちていて、

そしてそれぞれの切ない想いを歌っていて、

そして2人ともお歌が上手くて声が綺麗。最高。

あと、娘役ファンとしては単純に娘役2人のナンバー嬉しい!


初めてちゃんと認識したビーナ=ちづるちゃん

思ってたより丸顔でちっちゃくてびっくり。

こちらも上手で可愛いけど!

 

 

 

 ありちゃんに次いで私が好きぃぃぃ!ってなったのが

水の青年=彩音だったので私は本当に男役はダンサーに弱い。笑

 

 

誰が出てるかちゃんとチェックしないままの開演だったので、

誰この上手いの?え?誰これ?ってオペラ上げたら

酒場の亭主=れんこんさんであった。

知ってた。上手いの知ってた。ただ出てるのを知らなかった。笑

 

 

あとね、ミシェル=たんちゃんが美人さんなのと、

序盤の方で(多分)あった(よね?)つっちーさんの歌声は

うっとりと堪能させて頂きました。最高!

 

 

 そしてフィナーレ!

これがまた素晴らしかったんですよーーーーー!!!!

 

 

娘役に囲まれて踊るありちゃんとかね、

もうね、好きじゃないわけがない!!!

いやーなんかもうほんと、かっこよくなったよね

 

あとですね、月組の娘役ちゃんて皆さん身長低めなんでしょうか???
みんなありちゃんの肩くらいまでしかなかったんですけど??嘘やん???

 

 

男役ダンサーの真ん中から登場したうみちゃん

これもかっこよかったなー!!!
ある意味月娘伝統の男前ダンサー娘役トップが誕生してくれるんじゃないかって

期待しちゃうよー!
れいこちゃんはショー弱めだから(すみませんね)

踊れる相手役さん大正解だと思いますーーー!!

 

 

男役さんのナンバーでは、

れこありの絡みもあって(リフトもあって)

観客の需要を正しく理解していただいているようで

ありがたくロックオン!させて頂きました!!!

 

 

そして噂には聞いていた新公メンバーの場面
贔屓組じゃないからお名前わからない下級生さんいっぱいだったのに

思わず泣いてしまった・・・

数人ずつピックアップされて次々と踊り出てくる演出、

とてもよかった!!!

みんな新公学年だなんて思わせない堂々としたステージング。

 

新公学年組を率いてセンターに立ったおだちんの貫禄の姿には

そっか・・・まだ新公学年か・・・

っていう逆の驚きもありましたよね。笑 

 

 

 この新公組の場面の終わり。

後ろの段上に居並ぶ真っ白なお衣装の

れこうみありの3人の並び

これが超絶バランス良くて、美しくて、

なんならこの観劇で1番の衝撃だったかもしれないくらいに印象的!

 

そう「衝撃」が1番私の感想に近い表現。

なんかこう、作画の一致というか親和性の高さというか。

とにかく3人で1つの芸術作品かのような美しさだったんですよ。

 

スタンバイの時点でもうすでに開いた口が塞がらないほどの衝撃で

そこから踊り始めてもその素晴らしさは変わらず。

 

ダンサーであるうみありを従えても

れいこちゃんがまぎれもないセンターで

その華やかさやスターっぷりに恐れ入ってしまった。

それに、ありちゃんの歌に合わせてれこうみが踊る、っていうのも

夢のような素晴らしい時間だった!

ちょっと本当にこの並び(+ちなつさん)のままでいって欲しい!

 

 

今回の演出はお若い方の谷先生だったけれど

(初演もこれまでの再演もわからないので比べられないけれど)

全体的に流れもスムーズだし、ひっかかるセリフや演出もないし、

映像の使い方などもとても効果的で素敵でした!

(次回作はとうとう大劇場ですね!期待してます!)

 

 

そんなこんなの「ダルレークの恋」感想でした!

もうすぐ月組さんは大劇場公演が始まりますね。

とうとう珠城さんも退団してしまうんだなぁとしんみり。

 

先ほど、緊急事態宣言が明けて、月組大劇場公演は

予定通りの日程で上演すると劇団から発表されました。

なんとか、なんとか千秋楽まで公演が止まりませんように。

 

だいきほ担の私は、退団公演を前にして、

このままいつまでも初日が来てほしくない気持ちと

無事に初日が来てほしい気持ちとで

感情がぐちゃぐちゃになる経験をしているから

たまさく担の方々が今どんな気持ちでいるか、

想像すると苦しいです・・・・