「プロミセス、プロミセス」@DC

続いてはこちらの作品についてを。

 

昨秋にドラマシティにて観劇した

芹香斗亜さん主演「プロミセス、プロミセス」

 

これが劇場での観劇としては2021年の宝塚納めでした。

(このあと配信でもう1作品観ましたけどね)

 

(そしてもうネバセイ始まっちゃってますけどね)

 

 

 

ブロードウェイ・ミュージカル
『プロミセス、プロミセス』
PROMISES, PROMISES
Book by Neil Simon
Based on the Screenplay THE APARTMENT by Billy Wilder and I.A.L. Diamond
翻訳・演出/原田 諒

 

主演:芹香 斗亜  

 

シアター・ドラマシティ 2021年11月13日(土)~11月18日(木)

東京建物 Brillia HALL 2021年11月30日(火)~12月7日(火)

 

ニューヨークの保険会社に勤める経理担当のチャックは、

食堂係のフランに心惹かれているが、

相手にもされず空虚な毎日を過ごしていた。

そんなある日、チャックは会社の重役から、

妻には言えない秘密の逢引きのためにアパートの鍵を貸してほしいと頼まれる。

困惑しつつもその依頼を受け入れるお人好しのチャック。

いつしかそんな彼の噂が重役たちの間で広まり、

ついには人事部長のシェルドレイクからも依頼が舞い込む始末。

チャックは出世のチャンスとばかりにシェルドレイクにアパートの部屋を貸すが、

ひょんなことから、彼の不貞の相手がフランであることを知ってしまう。

出世か、恋か──

アパートの隣人やフランの兄などをも巻き込み、物語は思いもよらぬ展開に!


アカデミー作品賞ほか多くの受賞歴を誇る名作映画「アパートの鍵貸します」をベースに、

おかしな二人」「第二章」などで知られる喜劇王ニール・サイモンが脚色、

アメリカ音楽界の名コンビ、作曲家バート・バカラックと作詞家ハル・デヴィッドによる

軽快な音楽に彩られたロマンチック・コメディ。

1968年のブロードウェイ初演時には1281回のロングランを達成、

2010年のリバイバル公演も絶賛を博しました。

今回は男役スターとして益々輝きを放つ芹香斗亜主演の宝塚歌劇バージョンとして華やかに、

そしてよりポップでファッショナブルな新演出によるお洒落な大人の都会派コメディとしてお届けします。

コミカルながらも切なくて甘い珠玉のブロードウェイ・ミュージカルにどうぞご期待ください。   

 

宙組公演 『プロミセス、プロミセス』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

 

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キキちゃんの主演作は初主演のガーシュイン以外は

ずっと観て来ているけれど

今回はチケット獲得にかなり苦労しました・・・

 

結局自力ではゲットできず、

お友達のおかげで観劇出来ました。

 

これはもう本当に観劇できてよかった、と心から思う

最高にハッピーで楽しいミュージカル作品でした!

 

 

 

まず幕開き最初のナンバーで、

(まぁミュージカル作品によくありがちなナンバーではあったんだけど)

あーやっぱりミュージカル楽しいなって思うと同時に

このレベルで安心してミュージカル作品出来るトップコンビは必要だよねって思った。

 

キキじゅりほんと待ってるから



キキじゅりは2人ともが上手いのはもちろんなんだけど

歌声も綺麗にハモってたし

膨大な量の台詞をテンポ良く掛け合ってるのとか相性もいいと思うんだよね。

 

くしゃみが止まらない主人公と

しゃっくりが止まらないヒロインの

2人の歌とか下手な人がやったら大事故よ?



キキちゃんチャック

主人公で台詞も歌もたくさんありながら

説明台詞も多くて客席に語りかける場面も多いから、

基本的な実力に加えて本人の愛嬌が大きな魅力になってる。

 

それでいてスーツの着こなしとかは満点の素晴らしさ。

多分客席みんな彼のこと保護者みたいな感覚で見守ってたと思う。

何をやっても可もなく不可もなくの平均点で

イマイチ存在感の薄い彼だけど、

心根はすごく優しくてフランのことが大好きで、

でもやっぱり男の本能には逆らえないかーっていう可愛さもあって

そして毅然とした強さを見せることもある。

彼のこれからの人生に幸あれと心から願ってしまうよね。

 

峰里ちゃんのフランがまた隅から隅まで可愛くて!

お衣装も鬘も全部イイ!

あとやっぱりミュージカル作品のヒロインが歌えるの最低条件だと思う。

作品自体のレベルが俄然上がる。
浮かれて喜んでる姿も落ち込んで泣きそうな姿も魅力的なヒロインだった!

2幕の方がもちろんストーリーは深いんだけど

キキじゅりの台詞のやり取りとしては前半が結構好み。


チャック→フランの矢印は強いんだけどその逆は、

顔は知ってるんだけど名前はなんとなくしか覚えてない、

みたいな期待薄さなんだよね。

でも彼女はちゃんと彼の存在に気付いてくれてる。

チャックみたいな温厚で優しい人の魅力に早く気付けた方が

絶対にフランは幸せになれると思うんだけど、

でも、シェルドレイクみたいな男がかっこよく見えて

ハマってしまう気持ちもわかるんだよね・・・


もうフランの葛藤と辛さと

でもその中にほんの少しの幸せを見出してしまうの、見てて本当に辛い。



和希シェルドレイクの言ってることはさ、

自分が瀬戸花的立ち位置で聞けば、

はぁーん?ふざけんじゃないよ!って思えるんだけど、

でも彼に夢中なフラン視点から見ると、

目の前で大好きな人にあんなこと言われたら断ち切れないよね

うわぁーん思い出しても辛くなってきた!

ってかさ!そらちゃんがかっこいいのよ!

確実にレストレード警部の経験が活きてる!
もしかしたらフランのことは本当に愛してるのかもしれないって

ちょっと思わされちゃったけど結局本当にクズだったから

主人公カップルを心から祝福出来てよかった!笑


キキそらが芝居も歌も安定の相性の良さだったけど、

キキちゃんが重役そらちゃんにペコペコしてる姿は新鮮だった!笑


でも私はキキそらの並びが大好きだったから

やっぱり寂しさの方が大きいかも(号泣)

 

キキじゅり、キキそらに負けないくらい、

キキぽんもよかった!


ドレファス先生役のまゆぽんはもう大御所感満載なんだけど

可愛らしい隣人さんでチャックとのやり取りが微笑ましくて!

たくさん笑わせてもらったけど、

でもフランに語りかけるようなナンバーでは泣けてしまった。

これからも若い2人を見守ってほしいな!

 

で、ですよ。
今回の大敢闘賞はなんといってもルイマキセですよ。
本当に急遽の代役だなんて信じられないくらい

劇場中の注目を掻っ攫っていった。すごいわ。


多分フクロウ見るたびに思い出すわ、マージ

最高だった。

 

 

もう1人。大活躍だったのが

シェルドレイクの秘書・ミスオルスン役の瀬戸花さん!

 

最初はちょっと嫌な人かと思いきや、

最後には打倒・シェルドレイクの女たちの代表みたいになってて

なんかこう、とってもかっこよくて彼女の一種の復讐に

とても胸がスカッとしました。

 


重役さんズは4人一緒に出て来てみんな渋味があっていいんだけど

やっぱりしどーさんは品があってイケメンでしたわ。


バーの場面でバイトしてたしどーさんが本領発揮のかっこよさであった!

 

あと私の大好きな沙羅ちゃんがとびきりキュートだったー!

ピンクのお衣装も可愛いし、

表情とかも作りすぎなくらいきゅるんきゅるんさせててキャラ立ってていい!
後半大暴走な場面もいい!
(扉芸は20世紀号のブルちゃん思い出した笑)

 

2場面くらいコーラス3人娘が出て来るんだけど、

陽彩ちゃんと多分春乃さん、美星さん。かな?


陽彩ちゃんは途中看護師さんもしててナース服可愛かった♡

 

 

OLさんたちの中で、濃いめのピンクのお衣装に

黒髪の娘役さんがちょっと桜乃彩音ちゃんに似てて

可愛かったんだけど、どうやら

バーバラ役の風羽咲季ちゃんのようですね。

また1人お気に入りのかわいこちゃんが増えました。

 

 

 

 

全体を通してナンバーと芝居の割合が絶妙で

流れるように進行していくテンポのいい作品だったように思います。

 

ACT1

 

まずは響き渡る目覚まし時計のベルの音。

パジャマ姿のチャックが布団から登場!

顔洗ったり髭剃ったり歯を磨いたり。

パジャマが一瞬で引き抜かれると

(あれを引き抜きというかはわかりませんが笑)

スーツ姿になって食パンくわえて通勤電車に揺られて出社!

 

満員電車に乗ってる描写や、エレベーターに乗ったり

オフィスで仕事してるセットなんかも

すごく見せ方が上手い。

 

ごくごく普通の保険会社の経理担当で、

存在感が薄いせいかあまり人に気付かれない主人公。

 

 

「こんな僕でも野心がないってわけじゃないんです」

って客席に話しかけるスタイルなのも面白かった。

こんなとこは本当にキキちゃんが上手い!

 

出世欲もあるし、好きな女の子だっている。

 

人事部長シェルドレイクへのゴマすりも忘れない。

 

そして想い人・食堂係のフランの登場シーンでは

「あなたに会いたくて残業してたのよ」

なんて言い寄られるチャックの妄想が展開されて

「嘘です!妄想です!」と現実世界へ。笑

 

このあたりはコメディエンヌキキちゃんの

間の取り方の良さが最高だった。

 

 

実際には彼女に会いたくて毎日食堂へ通い詰めてるのに

「あなた今週は来なかったわね」とか言われてしまう始末。

しかも名前すらちゃんと憶えられていない。

 

 

 

と、冒頭から最初のナンバー

「HALF AS BIG AS LIFE」(「いつかきっと」)

までの間にあっという間に主人公のキャラクター説明から

日中のルーティーン、主な登場人物の紹介まで終わってる。

語り掛けられた客席もすっかり物語の中に入り込んでる。

 

いやー本当によく出来てる。面白い。

 

そしてキキちゃんの歌声がとっても伸びやかで聞いてて気持ちがいい。

 

 

 

1幕で好きだったナンバーはやっぱり

「YOU'LL THINK OF SOMEONE」かな。

「君を待つ人」っていう邦題も可愛い。

 

峰里ちゃんが歌の合間に挟んで来るしゃっくりが超絶上手い。笑

 

このチャックとフランのナンバーは

その前後の会話がまた可愛いんだよね。

 

しゃっくりが止まらないのは

もしかしたらストレス性のものかもしれない。

「もし悩みがあるなら」「僕でよければ」

なチャックがもう本当にいい奴ーーー!!!

 

「何か趣味を持ったら?」という案に

「1人で?」って笑うフラン。

「それなら僕が!」っていう下心を

隠せてないけどちゃんと出せもしないチャック。

 

「君を想う男がいることを忘れないで」と

歌うチャックも可愛くて素敵だったな。

 

 

 

フランと女の子たちの

「I SAY A LITTLE PRAYER

(「あなたを想えば」)

も最高に可愛いナンバーだった!!!

 

♪好きよ好きよ愛してる彼だけを

♪どれだけ会えなくても

っていう歌詞も可愛い。

 

難しいメロディラインに変拍子

それでも峰里ちゃんのストレートに響く力強い歌声から

ひたむきでまっすぐな想いが溢れ出てて最高。好き。

 

 

 

重役さんたちばかりかとうとうシェルドレイクにまで

アパートの鍵を貸すことになったチャックは

代わりにと大好きなバスケットボールのチケットをもらうんだけど。

 

そりゃシェルドレイクからしたら

チャックにはどこかに出掛けて戻って来て欲しくないしね。

 

それで嬉しそうにフランに

「バスケットボール興味ない?」

って聞いちゃうあたりがもうほんと可愛い。

 

しかも実はフランも大のバスケファン。

 

「今日は約束があって」と一旦は断られるものの

用事が終わってから来てくれることになって

大喜びのチャックのナンバー

「SHE LIKES BASKETBALL」

これは運命だと舞い上がるチャックがこれまた可愛い。

 

 

うん。でも、客席は察してる。

 

シェルドレイクがアパートの鍵を借りたのは

フランと会うため。

フランの約束はシェルドレイクに会うため。

 

そんな2人の中華料理店の場面。

 

和希シェルドレイクがさ、

あの甘い声でさ、

あの低く優しく響くいい声でさ、

「会いたかったよ」とか言うんですよ。

 

そればかりか、

綺麗だよ君を想ってる君を愛してる離れたくない

とかとかとか。

言うんですよ。

 

無理だよ無理無理無理。

フランは決別しようって、もう終わりにしようって

思ってるのにね。

これは和希が悪い。笑

(シェルドレイクです)

 

しかもフランのツレナイ態度に

「だったらもう君との関係を終わりにしたい」

とか言い出すんですよ、和希。

(シェルドレイクです)

 

 

「I SAY A LITTLE PRAYER」を歌っていた時の

ときめきMAXなフランちゃんの

キラキラした表情を思い出してしまって

そうだよね酷い男だってわかってても大好きなんだもんね

って切なくなってしまう。

 

チャックとの約束を思い出して「行かなきゃ」って言ってるのに

「大した約束じゃないと言っていただろう?」って

言われて断り切れないんだよね。更に切ない。

 

で、この場面の更なる切ないポイントは

セット1階の中華料理店でそらじゅりが繰り広げられている中、

セット2階のスタジアム入口には、

ドリンク2つとポップコーンを抱えて

フランが来るのを待ってるチャックがいるとこ

 

これ、上下で同時に見せてくるの。えぐい。

 

しかも試合が終わってフランが現れなくても

「きっと僕の風邪がうつったんだ。可哀想に」

とか言うの!

 


その上翌日フランに謝られても

「待ったのはたった15分」とか言うの!

 

ほんとお前いい奴だな、チャック!!!



 

しかも部屋にあった忘れ物まで届けに行ってあげるの!

シェルドレイクに!

キラキラした、でも鏡の割れてるコンパクト。

 

受け取ったシェルドレイクがチャックに

「独身のお前がうらやましいよ」

みたいなことを言って歌い上げるナンバー

「WANTING THINGS」(「欲しいものは」)

は本当に危険!

 

だって、本当にフランのことを想って辛いように見えるんだもん。

だって、歌うの和希そらなんだもん。

 

 

そんなしっとり場面の後に登場してくるミス・オルスン。

 

「あなたカンザス支店の支店長でしょ?

 私ね、ミネアポリス支店長」

 

みたいに話しかけられたフランは

最初は意味がわからないんだけど

結局のところ、彼女もシェルドレイクの元愛人で

同じような元支店長が社内に大勢いて

連れていかれるお店もみんな同じだし

「妻と離婚する」話もみんなにしてるんだって

大きなお世話で教えてくれる。

 

「プレゼントのコンパクトも選んだのは私」って聞いて

(あ、コンパクト・・・さっきの・・・(察し)って

客席がなるとこでしたね。

 

現実を目の前に叩きつけられたフランが

もう本当に可哀想で・・・

ここの峰里ちゃん、本当にいい表情してたんだよね。

 

 

ACT1のラストは社内で盛大に開催される

クリスマスパーティーの場面。

チャックももちろん浮かれてはしゃいでるんだけど

フランの様子がおかしいことに気付いて

「何かあった?」って聞く声が優しくて泣ける。

 

キキちゃんのこの果てしなく優しい声と言い方、大好き。

 

張り切って用意したニット帽をかぶって

「どうかな?」って笑ってるチャックに

ちょ、おま、なんでそれ選んだよ?って

こっちが笑っちゃうんだけど

「自分で見てみたら?」って

フランが自分のコンパクトを

差し出してくれたところで、

さすがにチャックも(察し・・・)ってなるんだよね。

 

あの、シェルドレイクの愛人が投げつけて割れたらしい

例のコンパクトをフランが持ってるんだから。

 

何も言えなくなってフランに

「どうしたの?」って聞かれたチャックの

 

「いや・・・鏡が割れてるから・・・」

 

が最高に素晴らしかった。

 

ここのキキちゃんは本当に素晴らしかった。

 

いつも穏やかに笑ってるチャックだけど

さすがにこれには何も言えなくて

強張った笑顔を張り付けて

なんとかフランに笑いかけてるのがわかって、

キキちゃんの表現が素晴らしいからこそ本当に辛かった。

 

フランの言う「今日はこのあと用事があるの」と

シェルドレイクに頼まれて部屋に用意したツリーやシャンパン。

きっと彼の脳内であれとこれが完全に結びついたであろう

ところでACT1終了~!

(もちろんこの時点で私は泣いてました。笑)

(だってチャック可哀想すぎるでしょ???)

 

 

 

ACT2

 

落ち込んでバーで飲んだくれてるチャック。

そこで出会う個性ツヨツヨ女子マージ。笑

 

クリスマスの夜に1人で飲んでる男と女。

「1晩の出会いなんて求めてないから」とか言っても

それでも何かをちょっと期待してしまう、

物寂しくて別れ難くなってしまう2人。

 

ここでまた素晴らしい、っていうかえぐいのは

マージとうぇーい!なチャックの背後に

事後感たっぷりなシェルドレイクの腕に

抱かれているフランが見えることですよ!!!

(しかもそこチャックの家な!!!)

 

またしてもあのセットの1階と2階のやつですよ!!!

本当に酷い!!!

 

でもシェルドレイクとフランの間に流れるのは

決して甘い空気ではなく

泣いて怒るフランをなだめようとするシェルドレイク。

 

「誓って言う」とか「約束する」とか

「私だって君の側から離れたくない」とか

耳障りのいい甘いフレーズを並べておきながら、

用意できなかったプレゼントの代わりに現金を渡し

今日は家でツリーを飾らないといけないと

いそいそと帰っていくジェフ・クズ・シェルドレイク!!!

 

 

一方その頃チャックくんは

ちゃっかりとマージをお持ち帰り。

なんかここ、チャックくんもやっぱり男の子なんだなって

思うと可愛くて可愛くて。

 

大盛り上がりの2人だけど、

なんと1人でそのままチャックの部屋に残ってたフランが

睡眠薬の過剰摂取で意識不明になって発見されて大騒ぎ。

 

辛かったよね、フラン。泣ける。

 

といったわけでそれどころじゃないので追い出されたマージが

「地獄へ堕ちろー!」って叫んで去ってくの

マジで最高ルイマキセ!!!笑

 

 

お隣に住んでるドレファス医師ぽんさんの協力もあって

なんとか最悪の事態を逃れたフラン。

 

彼女が目を覚ました時に隣にいて欲しいと電話で伝えられても

自宅でご家族に囲まれたシェルドレイクはもちろん来るわけがないし

彼女への労りもなく金だけ出そうとしていて

さすがのチャックも怒りを露わにしているので

見ている私も腹が立つし、怒りで悔しくて涙が出る。

 

 

「死なせて欲しかった」と嘆くフランを叱咤した上で、

身体の傷も心の傷もいつか癒えると励ますドレファスと

一緒になってなんとかフランを元気づけようとするチャックの

「A YOUNG PRETTY GIRL LIKE YOU」は

キキちゃんとまゆぽんの掛け合いが楽しい陽気なナンバー。

 

その後のチャックとフランが少しずつ

打ち解け合っていく姿がとっても微笑ましい。

 

チャックが、多分フランを思いやって、自分の失恋話や

それで自分も死のうとしたことがあると打ち明ける。

 

そうして心の距離が少し縮まったように見える2人の

「I'LL NEVER FALL IN LOVE AGAIN」

(「恋よ、さよなら」)もとても可愛い。

 

 

そんなところに現れるのがフランを迎えに来た

兄のカール。(ルイマキセ2役。最高)

 

フランとの仲を誤解したカールが

「地獄へ堕ちろー!」って捨て台詞吐いて去ってくの、

これはずるいじゃん・・・笑

 

 

 

シェルドレイクから中華料理店に呼び出されたチャック。

「ミス・クーベリックの件は僕にお任せください!」

と切り出す覚悟で向かったのに、まさか

「妻とは離婚したので彼女のことは俺が引き受ける」

と言われてしまう。

 

「元秘書からの電話1本でこんなことに」って言ってるから

どうやらミス・オルスンが奥様に電話したようですね。

 

 

このシェルドレイクの秘書のミス・オルスン

1幕でフランにあれこれ言ってきた時には

なんとも感じの悪い嫌味な人だと思ったけど、

シェルドレイクの元を去る時に

「あなたとの関係が終わった時に慰めてくれたのは仕事と給料」

って言いきって、しかもちゃっかりと退職金依頼の書類にも

サインさせてたりしててスマートでかっこいい。

その上シェルドレイク夫婦が本当に破綻したのなら

あっぱれな復讐劇。

 

そう考えるとかつてフランに言った

「コンパクトなんて売り払ってスニーカー買って早く逃げなさい」

って台詞も嫌味じゃなく本当に意味のあるアドバイスに聞こえてくる。

 

見てるこちらまでスカッとさせてくれる

かっこいいお役でした、ミス・オルスン。

(なのに何で退団しちゃうんだよぉせとぅ・・・涙)

 

 

 

目の前にいるシェルドレイクが

離婚早々フランに結婚を申し込むつもりだと言って、

それでも結婚までは時間がかかるから

それまでまたチャックの部屋を借りたいと、

そうのうのうと言われてついに感情を爆発させたチャックくん。

 

そこからのタイトルナンバー

「PROMISES,PROMISES」

キキちゃんのかなりの見せ場。

 

♪心に嘘をつかず生きていこう
♪もう怖いものはない
♪恐れはしない

 

そう、セットの高い高いところで

劇場中に響き渡るええ声で歌い上げるチャックくん。

 

キキちゃんは声量と声の伸びが本当に気持ちいい。

 

 

もう荷物をまとめてこの街を出て行こう、

そんなチャックくんにドレファス先生が

「その後彼女あれからどうしてる?」って聞くのね。

 

そしてそう聞かれて答えられなくて
「これ開けちゃいません?」って酒瓶を出すの。

本当は辛いのに強がって笑顔でお話してるの。

もう見てて本当に辛い。

 

傷心のチャックがドレファス先生と2人で

お酒を飲もうとしているところにフランが駆けこんで来る。

 

 

シェルドレイクにプロポーズされたと言うフランに

「なんて答えたの?」と問うチャック。

 

「なんて答えたと思う?」

 

この後に訪れる静寂のタイミングで

「なんて答えたんだ?」

って痺れを切らして入ってくるドレファス先生最高。笑

 


シェルドレイクと自分は全然相性がよくない。
だってバスケットも知らないし。

心から自分を思ってくれる人は目の前にいると、

そう気付いたんだと打ち明けるフラン。

 

 

 

「愛してる」
「聞こえなかったわ」

 

 

「僕は君が大好きだって言ったんだ」
「聞こえた」

 

 

なんて可愛らしい愛の告白なんでしょうね。

もう甘々で可愛すぎて泣けてきますよね。

 

 

 

うわぁーん

おめでとうチャックーーー!!!

幸せになるんだよーフランーーー!!!

 

 

最高のハッピーエンドをありがとう!!!

 

 

 

さて。カーテンコールです。


セットも曲もクリスマス仕様。可愛い。

 

部屋のベッドから顔を出す

チャックとフラン

もうこの2人の幸せを心から願うマンと化しているので

2人が幸せそうに笑い合ってるだけでこちらも最高に幸せ。

 

そしてそこにスタンバイするキキじゅりの様子を

想像すると容易に萌えられるので2度美味しかったです。

 

原田先生ありがとうございました!



楽公演のカテコの模様もスカステニュースで見ましたけれど。


宙組子として最後となる和希のそらちゃんが

ソファの真ん中に座らされて

キキちゃんからお花を渡されて感無量な姿に

こちらも胸がいっぱいになりました。

 

キキちゃんからそらちゃんへの言葉が

本当に戦友・同志への愛ある励ましで
「大変なんですよいろいろと」と組替経験者からの

実感のこもった言葉もあり本当に温かかったですね。

 

 

 

とにもかくにも観劇後には

あー楽しかったー!!!

って大声で叫びたくなるくらいの作品でした。

 

贔屓を追う演目とは違って作品自体を楽しめる上に

キキちゃん峰里ちゃんそらちゃんと大好きなトリオなんだもん。

そりゃ楽しいよね。実力的にも文句なしだし。

 

そんな「プロミセス、プロミセス」の思い出でした。

 

続きましてはOG公演「GM」についてを書きたいと思います!

(こちらもまた長くなりそうです。笑)