『お勢、断行』@世田谷パブリックシアター他

はい、続きましては。

 

大空ゆうひさんご出演

「お勢、断行」について。

 

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『お勢、断行』

【原案】江戸川乱歩
【作・演出】倉持 裕
【音楽】斎藤ネコ

 

【出演】倉科カナ 福本莉子
      江口のりこ 池谷のぶえ  堀井新太  粕谷吉洋 千葉雅子
    大空ゆうひ 正名僕蔵  梶原 善

 

2017年の『お勢登場』に続く世田谷パブリックシアター×倉持裕のタッグで、

2020年2~3月に上演を予定していた『お勢、断行』。

開幕の2日前、新型コロナウイルス感染症の拡散防止のため

ツアー公演含め全公演をやむなく中止いたしました。

この度、2年の時を経て、待望の上演が決定いたしました。

『お勢登場』では、江戸川乱歩によるケレン味あふれた8本の短編を、

卓越した構成力で見事舞台化し好評を得た劇作家/演出家・倉持裕

今回は、極彩色に広がる乱歩の迷宮世界を踏襲しながらも、

稀代の悪女・お勢という魅力的なキャラクターをモチーフに、

善悪せめぎ合う全く新たな謀略の物語を立ち上げます。

 

<あらすじ>

大正末期、資産家の松成千代吉の屋敷に身を寄せた女流作家、 お勢(倉科カナ)がいる。
その屋敷には、千代吉の娘(福本莉子)と住み込みの女中(江口のりこ)、

そして千代吉と小姑(池谷のぶえ)からの圧力に苦しむ後妻(大空ゆうひ)がいた。
ある日、千代吉に屈辱を受けた代議士(梶原善)は、 後妻と結託し、

松成家の財産をすべて奪い去ろうと、千代吉を狂人に仕立て上げる計画を練る。
女中、精神病院の医院長(正名僕蔵)、貧しい電灯工事夫(堀井新太)らを巻き込み、

首尾よく進むかに見えたが、第一の殺人がおき、計画は思わぬ惨劇へと突き進むーーー

 

<公演日程>(2022年)

5月11日(水) ~5/月24日(火) 世田谷パブリックシアター

5月28日(土)~5月29日(日) 兵庫・県立芸術文化センター 阪急中ホール

6月4日(土)~6月5日(日) 愛知・春日井市民会館

6月12日(日) 長野・まつもと市民芸術館 主ホール

6月16日(木) 福岡・福岡市民会館 大ホール

6月19日(日)島根・島根県民会館  大ホール

 

『お勢、断行』 | 主催 | 世田谷パブリックシアター

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

「お勢、断行」観て来ました!

2年越しですよ。

(2020年版も観劇予定でおりましたよ)

 

 


「やっぱり倉持先生の作品好きだし

倉持作品に出るゆうひさん好きだなー!」

 

ってのがまず最初の感想。

 

 

 

江戸川乱歩の世界観に

よく造られたセット

倉持脚本脚色に

効果的なプロジェクションマッピング

そして斎藤ネコ氏の音楽。

 


大正末期、ってのがまたいい。

 

 

 

資産家の「松成家」のお屋敷がお話の舞台で

そこの当主・松成千代吉の資産を巡ってのあれやこれやなんだけど

松成千代吉は登場しないってとこも好き。

 

 

 

ゆうひさんはそんな千代吉の後妻・お園役。

 

これがまた綺麗でねぇ。

まぁ私は元々ゆうひファンなので

そりゃ好きなタイプのお顔なんだろうけど、

それにしても出てくるたびに綺麗だなぁって思ってしまった。


独特の雰囲気があるんだよね、やっぱり。

だから六田先生にも気に入られるんだよ。

(真面目な顔して言ってます)


ただ椅子に座るだけでも色香が漂うし、

それでいてあの「ただ椅子に座るだけ」が、

芝居の前半(きちんと背筋伸ばして座ってる)と

後半(もう疲れ切ったようなヤケになったような

背もたれに身を任せたような座り方)で

全然違ってそんな見せ方の上手さも好き。

 

 

主人公であるお勢役は倉科カナちゃん

 

綺麗で可愛くて上手でとても良かったけど

あまり「主役」って感じではなかったかも。

みんなそれぞれが主役な感じの創りで。


悪女っていうより小悪魔っぽさがチャーミング。

 

 


千代吉の娘・晶役の福本莉子ちゃん

お初だったけれど可愛らしいお嬢様でした。

 

ゆうひさんのこと「お母様」って呼ぶのむひむひしちゃう笑

 

義母であるお園さんにも優しくて

母娘それなりにうまくいってるように見えて

そんなだからこそのラストが映えるお役でしたね。

 



弁護士六田先生の梶原善さんはさすがね。


なんかこう、悪気なく自分本位なとことか、

リアルにいそうな狸親父。


お園さんの手を取ったり、

もう俺疲れたからあとはお前やれよなとことかほんと小憎たらしい。

 

善児(by鎌倉殿)と同じ人には見えないよね。笑

 



逆にあんまりだったのは小姑・初子役の池谷さんかなぁ。

 

なんかキャラ立ちはしてるしその存在感は得難いんだけど

ちょいちょい台詞聞き取れないんだよね。
動きながらとか後ろ向いたりとかだと特に。

そのあたりその他のお上手な舞台役者さんたちは

みんなちゃんと聞こえるからさ、うん。



素晴らしかったのは女中・真澄役の江口のりこさん

キャラも存在感も間の取り方も動きも。

巧かったなぁ。

 

ただ、あの役だけは終演後に、

え?あの子結局どうなったん???って疑問に思ってしまった。

あれ?言及されてた?逃げたってことでいいんかな?



あとお上手だったのが、

精神病院の医院長の正名僕蔵さん

そこの看護師の千葉雅子さん


何度も時間が行ったり来たりしたり、

同じ場面を違った角度から、違った立場から見たり、

なかなか複雑な造りになってたけど

この2人は本当に巧妙というか

あぁそういうことだったのか、みたいな場面を

しっかりと締めてくれる存在だった。

 

 

ここにただただ巻き込まれた可哀想な電燈工夫・堀井さん

お屋敷スキャンダルを狙う記者・粕谷さん

 

 

出演者は確かこれで全部だったと思うのだけど、

本当に少数精鋭で。

 

全ての役者さんがこの作品の枠組みの中の

自分に与えられたピースの役割を

上手に過不足なく生きていて

作品としてものすごく上質な仕上がりになってる。

 

誰かが飛びぬけてもなく沈んでもなく、

異質な何かが潜んでいるわけでもなく、

出演者・スタッフ等々全部ひっくるめて上質な芸術作品。

 

そんな印象です。

 

今回もまた素晴らしい観劇でございました☆

 

 

 
 
 
 
 
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こちらの↑投稿にもありますが、

衛星劇場で8月28日に放送あります!

ご興味ある方がいらっしゃれば是非~★

 

 

 

私が観たのは地方会場の初回で初見の方が多かっただろうし、

まったく温まっていない客席では

倉持脚本の面白いとこも、

「ここ…笑っていいとこ…?」

って空気感も微妙に漂ってたけど(笑)

 

お布団に飛び乗る練習してる

お園ゆうひさん

 

が可愛くて大好きでした!


上手前方席だったためガン見しました笑

 

 

あはは。

 

 

 

以上、「お勢、断行」についてでした。

 

 

次は配信で見た宙組さんの「FLY WITH ME」

(もう大分記憶の彼方ですよ笑)