【母性】

さて

またしても映画のお話

 

「母性」を見てきました!

 

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「母性」

監督:廣木隆一
原作:湊かなえ

出演

ルミ子:戸田恵梨香
清佳:永野芽郁
ルミ子の夫:三浦誠己
ルミ子の親友:中村ゆり
ルミ子の義妹:山下リオ
ルミ子の義母:高畑淳子
ルミ子の実母:大地真央
神父:吹越満

 

STORY
ある日、女子高生の遺体が発見される。

事故や自殺か、あるいは他殺なのか、その真相は不明だった。

悲劇に至るまでの過程が母・ルミ子(戸田恵梨香)と娘・清佳(永野芽郁)

それぞれの視点で明らかになっていくものの、

双方の証言は同じ出来事を回想しているにもかかわらず食い違い、

母と娘の複雑な関係が浮き彫りになる。

 

映画『母性』オフィシャルサイト

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

今回の作品を選んだのは

 

戸田恵梨香ちゃんと永野芽郁ちゃんが両方好き

②義母が高畑淳子さんで実母が大地真央さんとか面白くないはずがない

湊かなえ作品が結構好き

 

こんなところでした

 

 

③については全ての作品を読んでいるわけでないし

なんなら知ってる作品の方が少ないくらいですけど

まぁでもその少ない作品がどれも面白かったのは事実で。

 

記憶にある限りで言えば、

映画で見たのは「告白」「北のカナリアたち

ドラマで「贖罪」「夜行観覧車」「リバース」

小説を読んだのは「白ゆき姫殺人事件」「Nのために」

くらいかなぁ・・・あとなんかあったっけ?

 

 

 

といったわけで原作未読で挑みました「母性」

 

※以下、ネタバレに配慮はしておりません

 各自で自衛してくださいませ☆

 



面白いか面白くないかで言ったらとっても面白かったのだけど、

感想を文字にするのがとても難しい!

 

湊かなえ作品ではあるんだけど得意技の”イヤミス”ではないから、

ラストにまさかの結末!まさかあの人が!みたいな衝撃があるわけでもなし

しかしなんかこう、しみじみと面白い作品でありました

 

恵梨香ちゃんが主役でその娘役がめいちゃんかと思ってたし

まぁクレジット的にはそうなんだろうけど

私にはまるでめいちゃんの物語のように見えた

 

それは私が完全に娘視線で見てたからなのかな

 

主軸は恵梨香ちゃんとめいちゃんの母娘だけど

作中には計5組の母娘が出てきて

(ルリ子と娘、ルリ子と母、ルリ子と義母、義母とその娘、娘とその娘)

それぞれにそれぞれの物語があって

もちろんデフォルメはされてるんだけど

でもどれも実在してそうな関係性で

それら同士が影響し合ってて

このあたりはやっぱり原作が巧いんだろうなぁ

 

 


とりあえずね、大地真央さんと高畑淳子さんがね、

どちらも最高でした

これはキャスティングが天才

 

もしこれがハマらない人だったら、

こんなに浮世離れしたお母さんいる?とか

こんなに嫌味ったらしいお母さんいる?とか思いそうだけど

このお2方だからこそいやいそうだな」って思えるからすごい

 



内容的にはめいちゃんがめいちゃんになる前、

子役ちゃん時代の母娘が3代揃ってるところがとても面白かった

 

 

印象的だったエピソードとしてはやっぱり

おばあさまが手提げバッグに

刺繍をしてくれたところかなー?

 

まずね、孫娘のために刺繍を施す真央さまがお美しいのよ

 

このおばあさまが本当に娘にも孫娘にも

惜しみなく愛情を注ぎ続けてて

お上品で優しくて、旦那さんにもちゃんと気遣いしてて

ルリ子ちゃんが心酔するのも納得のお母さま像で!

 

 

おばあさまが小鳥の刺繍をしてくださって

それに孫娘ちゃんが大喜びするのだけれど

 

「今度はキティちゃんにしてねおばあさま」

 

おばあさまは、「そうね次はキティちゃんね」

みたいに嬉しそうに言ってるんだけど

 

このひとことがルリ子の何かに触れたんだよね

 

 

ここ、母サイドと娘サイドの両方があるんだけど

 

母サイドだと

「おばあさまがせっかく手作りしてくださったのに

 既製品を欲しがるなんて」

ってなってしまうわけですよ

 

ここが娘サイドだと

上手く言えなかったけど「おばあさまに今度はキティちゃんを

刺繍してほしかった」になるわけで

 

 

お弁当の準備をしながら祖母と孫娘のやり取りを

眺めていたルリ子ちゃん

 

母サイドだと

余りにショックで思わずお弁当を落としてしまう

 

けれど娘サイドだと

怒りのあまりお弁当を投げつけてる

 

それぞれにはそう見えていたんだよね

 

 

私的にはあの流れからすると

「キティちゃんの刺繍」だと思ったし

祖母もその意味で受け取ったんじゃないかと思うんだけどなぁ

 

 

ハッキリとした描写や説明はなかったけど

ずっと1人娘の自分に注がれてきた母の愛情が

たとえ自分の娘であっても自分以外に注がれるのが

我慢できなかったんだろうなぁ・・・

 

娘からするとすっとずっと母に自分のことを見て欲しかったのに

母は祖母ばかりを見ていたんだろうね

 

だからずっとずっと寂しくて母に愛されたかったんだよね涙

 

 

 

もう1個泣きそうになったエピソードは

 

JKになった娘が

母にあたりが強い義母の方のばーちゃんに

くってかかるところ

 

これ、ほんと言ってることめいちゃんが大正解で

義母のルリ子に対する態度は

「今時本当にこんな姑いる?」って笑っちゃうくらい

だったんだけど

結局逆切れして「気に入らなければ出ていけ」なわけで

 

めいちゃんはママが可哀想で

ママのために言ったんだと思うの

 

でもそのママには

余計なことするなって怒られてしまうわけで

 

ルリ子からすると

まるで奴隷かお手伝いかみたいな扱いをされても

それでも文句言わず逆らわず生きていて

そんな自分のしてきた苦労を台無しにする気か!

ってなっちゃうのよね

 

ここ、めいちゃんが可哀想すぎてほんと辛かった

 

 

 

めいちゃんが

(もう役名でも娘でもなくめいちゃんになってるけど笑)

子供の頃からママの隣に座って

「今日あった出来事」をお話するの、

可愛かったな・・・

 

「ママに愛されたい」

「ママに自分を見て欲しい」

全編通してそれが溢れていて辛い

 

 

 

最後まで見終わってみて1番印象に残ってるのは

JKめいちゃんが父親に啖呵切るところ

かもしれないな

 

めいちゃんのあんな軽くキレて啖呵きる演技が巧くて好き

 

 

パパと女が一緒にいるところに乗り込んだめいちゃん

 

ここのめいちゃんの発する啖呵のどれもこれもが正論で

パパは頭抱えるだろうし娘にあれだけ言われたら心も痛いだろう

そしてあの女は映画見てる客からの全ての

「腹立つ」や「ムカつく」を掻っ攫っていっただろう笑

 

 

めいちゃん大勝利かに見えたこの戦、

勝利直前に

「あの大好きだったおばあさまは自分を守るために死んだ」

という事実を知ってしまって終戦する

 

 

おばあさまのお最期は

母娘ともに記憶が曖昧でどちらのサイドからも

詳細には描かれていなかったものが

ここにきてどういったことだったのかが明かされる

 

詳しくは書かないけれど

きっとおばあさまの考えとしては

「娘に孫娘を連れて逃げるようにどれだけ言っても

 娘は自分(おばあさま)の命を諦めない

 このままではみんな落命してしまう」

といったところだったんだろうな

 

そりゃ記憶も曖昧になるよね・・・

 

 

ここでまた辛いのが

その事実を知っためいちゃんが

「大好きなおばあさまをママから奪ってしまった」

と自分を責めること

 

 

自分のせいだと思い詰め呆然と立ち尽くした後に

崩れ落ち謝るめいちゃん

 

「ごめんなさいごめんなさい」

と謝り続けるめいちゃんの涙声が

いまでも耳から離れない

 

 

ここの場面もまた母娘サイドで

まったく違った風景に映っていて

 

その結果大変なことが起きてしまって

 

でもラストにはちょっとホッとできるような

そんな結末に着地しているんじゃないかと

 

 

(散々ネタバレしておいて最後だけ濁すスタイル笑)

 

 

とりあえず私は見終わった時に

「安心した」が一番強かった

 

そして「幸せになって欲しい」とも思った

 

 

そんな物語だったと思います

 

 

 

 

ちなみに私は

ひぃぃぃとかほぉぉぉとかいやいやそれは…とか思いながら見てたけど

同じ列の女性たちは嗚咽だったし、

2列前くらいの男性は多分寝てたんだよね

 

 

響く人と響かない人の差が大きい内容だったのかもしれないね

 

 

 

 

以上!映画「母性」の回でした☆

 

年内はここまでだろうか・・・

今書きかけのものは完成するだろうか・・・

そんな感じでーす(笑)