『アンナ・カレーニナ』@シアターコクーン

お次は

 

大空ゆうひさんご出演の

アンナ・カレーニナ

シアターコクーンにて観劇したお話☆

 

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アンナ・カレーニナ

原作:レフ・トルストイ
上演台本・演出:フィリップ・ブリーン

 

2023年2月24日(金)~3月19日(日)Bunkamura シアターコクーン

2023年3月25日(土)~3月27日(月)森ノ宮ピロティホール


ロシア文学不朽の名作をついに舞台化!
愛と結婚、家族、自由、そして「生きること」の意味を問う
ロシアを代表する文豪であるレフ・ニコラエヴィチ・トルストイ

1800年代後半に書き上げた長編小説『アンナ・カレーニナ』は、

世界中から称賛され、「芸術上の完璧であって、現代、ヨーロッパの文学中、

なに一つこれに比肩することのできないような作品」と言わしめたロシア文学の金字塔です。

この名作を、イギリスの気鋭の演出家フィリップ・ブリーンが新解釈で戯曲化し、演出します。

アンナ、ヴロンスキー、カレーニンの三角関係を中心に描かれることが多い作品ですが、

今回のフィリップ版では、破滅に向かうアンナの「愛」と、

未来への希望を感じさせるリョーヴィンとキティの「純愛」とを対照的に描きます。

タイトルロールとなるアンナ・カレーニナを演じるのは、宮沢りえ

さらに、コンスタンチン・リョーヴィンを浅香航大、アレクセイ・ヴロンスキーを渡邊圭祐

エカテリーナ・シチェルバツカヤ(キティ)を土居志央梨、

ダーリャ・オブロンスカヤ(ドリー)を大空ゆうひ、

シチェルバツカヤ公爵夫人を梅沢昌代、ステパン・オブロンスキーを梶原善

アレクセイ・カレーニン小日向文世と、若手からベテランまで豪華キャストが結集しました。

激動する19世紀後半のロシア貴族社会の人間模様を描いたトルストイの長編大作が、

フィリップの手によってどのように現代に蘇るか、どうぞご期待ください!

 

ストーリー
19 世紀ロシア。美しく魅惑的な社交界の華アンナ・カレーニナは、

著名な政府高官の夫カレーニンと一人息子と共にサンクトペテルブルクに暮らしていた。

ある日、モスクワを訪れたアンナは、若き青年将校ヴロンスキー伯爵と出会う。

一目で惹かれ合う二人。

熱烈なヴロンスキーからのアプローチを拒絶し続けるアンナだったが、

自分の心を偽ることができず、ついにヴロンスキーと恋に堕ちる。

レーニンは妻アンナの気持ちと行動を知りつつ、

体面を保つために妻に忠告するにとどめていたが、当然心中穏やかではいられない。

そんな夫にアンナは、堂々と「ヴロンスキーを愛している」と告げるのだった。

若くして結婚したアンナにとって、それは“初めての恋”にほかならなかったのだ。

レーニンとの離婚が成立しないまま、アンナはヴロンスキーとの間に娘をもうけ、

一緒に暮らし始める。

だが社交界の掟を破ったアンナに周囲が注ぐ視線は、当然冷たい。

ヴロンスキーとの愛に全てを捧げる覚悟を決めていたアンナだったが、

次第に精神的にも追い詰められていく。

一方、アンナの兄オブロンスキーは、

自身の浮気が原因で妻ドリーとの夫婦仲が危機に瀕していたが、

アンナの取りなしでどうにか事なきを得ていた。

オブロンスキーの若き友人リョーヴィンはドリーの妹キティに一度求婚するも、

ヴロンスキーに夢中だったキティにあえなく振られ、田舎で農地経営に精を出していた。

キティもまたヴロンスキーへの淡い恋心を踏みにじられ、愛を信じられなくなっていたが、

勇気を出したリョーヴィンからの二度目のプロポーズを受け入れる。

リョーヴィンとキティは真実の愛を手に入れ、地に足の着いた暮らしを始めるのだった。

不安定なアンナを支えるヴロンスキーに対し、アンナは勝手に新たな女性の影を感じていた。

疑心暗鬼にかられたアンナは朦朧と街をさまよい──。

 

出演

宮沢りえ浅香航大渡邊圭祐、土居志央梨、

西尾まり菅原永二、深見由真、金子岳憲

井上夏葉、高間智子、片岡正二郎、真那胡敬二、

大空ゆうひ、梅沢昌代、梶原善小日向文世、石田莉子

大廣アンナ/佐々木奏音☆、麗/渡辺心優★ ☆・★…Wキャスト

<ミュージシャン>

秦コータロー(Acc.)、河原真(Cb.)、会田桃子(Vn.)

出典:アンナ・カレーニナ | Bunkamura

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わずかな幕間休憩はあったものの

 

上演時間3時間45分…!!!

 

という大ボリュームでございました


でも案外ずっと集中して見られた!

とても面白かった!

 

 

私はゆうひさんのご出演作品を全部観ているわけではなく

今回の観劇はちょっとお久しぶりだったのだけれど

(東京のみの公演はなかなかハードルが高いので)

でもゆうひさんの公演に行くと、

なんだかものすごく「演劇を観た!」って気分になる笑

 

どの公演のどのお役でも良い役者だなーって思うし、

毎回登場してくるだけでえー可愛いー!って思う笑

(ファンてこんなもんですよね)

 

 

いやまぁゆうひさんが可愛いのなんて

いつもなんですけどね(ファンなんで!)

でもそれだけじゃなくお衣装がどれも可愛くて!

アンナ、ドリー、キティの3人はどれもこれも

それぞれ個性もある上で可愛いお衣装がお似合いで素敵だった!

 

 

それにしてもアンナカレーニナってこんなお話なんですねぇ…

原作未読&宝塚版も見てないので

結末をまったく知らずに観てたんですが、

なんとなくお芝居の後半になってふと、

そういえばあれって何かの伏線だったのかなーって頭をよぎった案件が

まぁそういうことなのねーって感じで上手いこと回収されていきました

 

 

 

今回の作品では、

アンナ、ドリー、キティの3人がヒロインとして登場して

それぞれの葛藤や考えや生き方が

個性豊かに描かれ、そのそれぞれが交差してて

決してアンナだけの物語じゃなかったんですよね

そこが作品の厚みに

(そして上演時間のボリュームに笑)

なっているんだろうなぁと

とてもよかったの意で思いました

 

 

ゆうひさん演じるドリー

見せてくれたのは「許す愛」

 

旦那さま役を梶原善さん

演じていたのだけれど

これがまた女好きで調子がよくてね…!!!

ドリーも怒るし、

もう耐えられない!!!ってなるんだけど

でも許しちゃうんだよね

 

なんかでもそれもわかるような

人間的なチャーミングさが梶原さんにはあったの!

他の女にほいほい尻尾振っちゃうけど

でもね、ドリーのことが大好きなのも

間違いないんだよね(笑)

ほんと可愛らしいキャラクターだった

 

妊娠出産を経て

己の身体の衰え・老いを嘆くドリーと

いつまでも女として美しくあり続ける

アンナがとても対照的だったし、

結局旦那子供に囲まれて生きていくドリーと

子供も夫も捨てて新しい愛を選んだ

アンナっていうのも対照的だったなぁと思う

 

 

 

対してキティが見せてくれたものは

清々しいほどの「純愛」

 

キティを演じた土居志央梨ちゃん

これまた可愛くてねぇ

しかもとってもお上手で…!!!

 

このキティちゃんとドリーさんが

姉妹で並ぶシーンとかとっても可愛かったし、

この姉妹のお母さま:シチェルバツカヤ公爵夫人

梅沢昌代さんがこれまたお上手で!!!

とっても素敵な侯爵夫人だったのですよ

 

キティはとっても意志の強い子で

恋や結婚には強い憧れがあって

でも当時の貴族社会相応の見栄やプライドもある

 

現代の私たちにも共感しやすい感情を持った

登場人物だった気がする

 

結局ずっと自分を思ってくれていた

浅香航大さん演じるリョーヴィン

結婚して田舎で農業をすることになるけれど

破滅の道を進んでいくアンナとはこれまた対照的に、

道に迷いながらも着実に自分たちの手で

しっかりとした幸せにたどり着いたこの2人には、

きっとこれから安らかで満ち足りた人生が待っているのだろうなと、

そう感じられてそしてそう願ってしまう

そんな応援したくなるような微笑ましい2人だった

 

この2人が幸せを掴み取っていく過程と

もうこの先には破滅しか待っていなさそうなアンナとが

劇中で交錯しながら進んでいくのも

これまた対照的で面白いところだったなー!

 

 

そんな感じで、ドリーやキティの人生が

しっかりと描かれた作りになっていても

それでもやはりこの作品の主役がアンナであることに

ゆるぎないのはやっぱり演じる宮沢りえさん

存在感と溢れんばかりの魅力ゆえなんだろうなぁ

なんていうのかな?

いわゆる「アンナカレーニナ」から想像する

魅惑的な美しさに加えて

瑞々しさとか艶っぽさとか、

でも決してはかなくはなく逆に強さを感じるくらい

 

アンナと恋に落ちる

ヴロンスキーを演じた渡邊圭祐さん

これまた美しくて

出会ってあっという間に恋に落ちる2人の

説得力が半端なかった!

 

でもアンナとヴロンスキーの幸せな時間が

ほとんど描かれてなくて、

家族を捨てて新しい愛を選んだ結果は結局…

っていう虚しさや哀れさに心が痛かった

 

アンナの夫であるレーニン

小日向文世さんが演じていたのだけれど

まぁ多少面白味がない人間ではありそうだけど

でも家族を、妻を子供をそれなりに

大事にしてくれてそうな旦那さまなのになぁ

 

でも、アンナにとってはそんな理屈じゃないんだよね

決して旦那さまに不満があるわけじゃなく、

ただ新しい愛に出会ってしまった、

それだけだったんだよね

 

あんなダメダメなのに結局奥さんに

捨てられずどんどん子供が増えてく梶原さんは

結局人間的にチャーミングなんだろうなぁ

 

 

なんか人生とは?幸せとは?

とかいろいろ考えさせられちゃったりもしました

 

 

激しさとはかなさと

そしてささやかな幸せとそのありがたみと

そんなものを感じさせてくれた良き観劇体験でありました☆

 

 

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そして休館前にシアターコクーンで観劇できたことも

良き思い出となりました☆

 

 

以上アンナ・カレーニナについてでした!

お次は配信で見た星組さん赤と黒について☆