さてさて
更新が溜まってきましたのでサクサク行きます!
久々の地球ゴージャスです☆
なんと30周年記念公演です!!!
Daiwa House Special 地球ゴージャス三十周年記念公演
「儚き光のラプソディ」
作・演出:岸谷五朗
出演:中川大志 風間俊介 鈴木 福 三浦涼介 佐奈宏紀 保坂知寿
明治座:2024年4月28日(日)~5月26日(日)
SkyシアターMBS:2024年5月31日(金)〜6月9日(日)
あらすじ
「ここはどこだ」
ひとり、またひとりと謎の白い部屋に集まる人たち
共通することはただ一つ、
それぞれの「逃げたい」という強い感情が溢れそうになった瞬間に
目の前に現れたという「扉」。
その扉を開くと、この部屋が現れたという。「ここはどこだ」集まったのは7人の男女。
孤児院で育ったという青年‥ 謎のジョッキー‥ 軍服を身に纏った男‥
ホテル支配人に、ひまわり畑から来たという二人の男 そして老婆‥
生きていた場所も時代も様々である。部屋の中で繰り広げられる会話により、互いの関係が微妙に、でも確実に変化する。
何故この人と 何故この部屋で 何故この時に
私たちは出逢ったのか
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
かなり久々のゴージャス、一体いつぶりだろうと調べてみたのですが
なんと「the PROM」以来
オリジナル作品で言うと「ZEROTOPIA」以来でした!
(調べるついでにゴージャスタグも作成してみました笑)
ゴージャスの活動全般を応援したい気持ちはもちろんあるんですけど
やっぱり私は岸谷・寺脇のファンなので
彼らの出演しないゴージャス作品は食指が動かず…
ってことでこんなに間が空いてしまったようです…
で、今回の作品ですが、
個人的な感想としては近年1で面白かったです🤣
もう公演終わってるのでネタバレ配慮せず感想書きますが
どうやらWOWOWさんで放送してくださるらしいので
そちらで初見の方は自衛してくださいねー!
基本のセットはただの白い小部屋
ここに、1人また1人、と突然人が現れる
一体何があったのか、
一体どうやってここに来たのか
会話をしていくうちに
それぞれ何かから「逃げたい」人間であることがわかる
逃げたいあまりに目の前に突然現れた扉を開けてこの白い部屋にたどり着いた
ってことで、少しずつそれぞれの置かれたその
「逃げたい」状況が明かされていき
彼と彼の繋がりがわかったり
彼と繋がってる彼が部屋に現れたり…
と、さまざまな人間関係が絡み合っていくわけです
中川くんは
孤児施設から資産家に引き取られた青年ぽえむ
相続した遺産で寄付をして多くの人に感謝されてる
でもその「ありがとう」から得る快感を欲するあまり
脱税、詐欺、強盗と悪事に手を染めていってしまう
寺脇さん演じるSJは
可愛い娘もいて一見幸せそうに見える
一緒に旅行するような親友夫婦もいる
でも実は奥さんを失っての寂しさのせいか
昔恋した女性を忘れられないせいか
親友の奥さんとの不倫関係から抜け出せずにいた
三浦さんは豪華客船?一流ホテル?の支配人マット
……って言ってたけど……
実際は小説家であり
ただのラブホのバイト
ってかこの人の「逃げたい」は何だっけ???
風間くんが演じるのは
やたらヤクザな口調の名ジョッキー仁義
でも相棒の名馬の脚はもう限界に近い
命が尽きても走り切りたい名馬と
その命を守るためにコースアウトを考える彼
葛藤のレースの真っ最中に扉のこちらへ
五朗さんは最初は
寺脇SJの友人甲斐として登場するんだけど
なぜか彼もこの白い部屋に現れる
え?なんで?って思ったら
彼はそんな友人SJのなんと娘と恋仲なのですよ
いやそりゃ逃げたくもなるよね
(さすがにこの設定はちょっと引いたかも…)
自分たちの境遇を話していくうちに幼いころのぽえむが
自分が資産家の養子になりたいがために
川に落として行方不明になった々施設の少年が
目の前の仁義だと知る
一方の仁義は川から893さまに助けられ
それ以前の記憶はない
でも川に落とされ頭を打ったせいで身長が伸びず
そのおけげでジョッキーとして活躍でき
しかも動物と会話が出来るようになったおけげで
愛馬とのコミュニケーションが取れ
それがまたジョッキーとしての成功へとつながった
だから、今の自分があるのは君のおかげだ、と
詫びるぽえむに仁義が優しく言うの、これ良きエピであった
SJと甲斐はそれぞれの関係に悩み
もう終わらせなければと相手に告げる
(確かここで扉に逃げてる)
でもどちらも決して遊びじゃなく
相手を本気で思っているため断ち切れない
で、結論としては、
甲斐くん夫婦はお別れして
それぞれ禁断の相手の方を選ぶんですよね
この結末はかなりグレーというか
ギリアウトな印象ですが、
まぁ、いいです(いいんかい笑)
白い部屋に最初からいたのが老女すず・知寿さん
女学生すずが書いた学徒兵への激励の手紙
そこから始まった文通、そこから芽生えた恋心
でもその想い人は戦争から帰って来なかった
いまだ忘れられない想い
どうして何十年経った今も世の中から戦争はなくならないのか
1幕も終わろうかってタイミングで登場してくる
福くん虎吉は様子がおかしい
なんと戦時中からやってきた学徒兵だった
部屋に集うメンバーと話して
己の置かれた状況を理解したにも関わらず
また戦地へ戻ろうとしていく虎吉
彼を戦地へ行かせまいとして
すずさんとぽえむが一緒に扉から戦地へ
そこですずさんは虎吉の戦友である
かつての文通相手・想い人の実(佐奈さん)と出会う
自分の気持ちのやりどころがないままだったすずさん
束の間だけど実さんと心を通わせることができて
本当に幸せそう
でも、虎吉くんと実さんのこの先の未来に何があるか
わかってても止められない、この辛さ
虎吉の世界から扉が消えつつあることが
彼の中の「逃げたい」が消えていっている、
もう彼の中で覚悟が決まったことを表しているようで
なんだか心が痛かった
最後にはそれぞれがここで過ごした時間や
一緒に過ごした人たちの思いを胸に
またそれぞれの世界へと扉を出ていく…
みたいな流れだったように思います(記憶朧気)
だってさ?
要素モリモリで笑ったり胸が苦しくなったり
いろいろ考えさせられたり忙しいのよ
それに加えて、芝居・歌・ダンスが
絶妙な割合で繰り広げられていくから
芝居に見入ったかと思ったら
ナンバーでワクワクしたりもしてね
あぁー地球ゴージャス見てるなーって
しみじみ思ってしまった笑
実はこの公演、星組「夜明けの光芒」とマチソワしたのですが、
なぜだか昼も夜も主人公の青年が、
孤児でありながら莫大な遺産を相続したにも関わらず
使い方を誤って借金までしてしまっててデジャヴュ感がすごかったです笑
そして、私の大好きな岸谷&寺脇のコンビネーションの良さはもちろん、
中川くんも風間ぽんもみんなうまくてさすがでした(●'◡'●)
五朗さんの作品にはよく「反戦」がテーマとして出て来るけど、
今回はもうまさにど直球でそれでした
例によってお笑い場面も多く客席もかなり笑ってたし
ナンバー多くてエンタメ性も高いけど
テーマはシンプルにしっかり届く
すごく上手く作られてるなぁと思いました
終戦前の、
正に国のために死にに行こうとしてる兵隊さんにみんなは言う
「もうすぐ戦争は終わる日本は負ける死にに行く必要はない」
でもその兵隊さんは言う
「でもあなたたちの時代でも戦争はなくなってないのでしょう?
それならやはり歴史を変えてでも日本が勝ってこれで終わらせなければ」
敵兵の顔がまるで獣に見えるという虎吉
だから冷徹に痛めつけることができてしまう日本兵たち
でもね、それって逆から見たらあなたたちが獣に見えてるのよ
っていうあの件、わかってはいてもザワザワした
今回の登場人物たちはみんな何かを心に抱えている人たちで、
そこから戦争に向き合っていくことになるんだけど
「今のこの戦争の起きてる世の中では
あの戦争の時代を生きた人たちに申し訳が立たない」って
本当にそうだなーって
なんで戦争に向かっていくような国になっちゃったんだろうなー日本
(与党の人たちが政治へたくそだからかな?)
主役の中川大志くんは
まぁびっくりするほど本当にお上手😳
芝居はもちろん歌えて踊れて、
シリアスな場面もコメディ場面もこなして、台詞もクリア!
改めて素晴らしい俳優さん!
風間ぽんは今回は893さん的な台詞回しが
特徴的なお役だったんだけど、
彼もまた歌えて踊れて、
そして10年に1回ゴージャスに出てくれる
準レギュラーなので岸寺との息の合い方もぴったり!
三浦涼介さんは私は今回がはじめましてだったんだけど、
独特の存在感で、こちらもまたしっかりとした実力の上に
ビジュアルが強くて、お役と同様なんだか掴めない存在の方でした
鈴木福くんが、遅い登場ながらとても重要なポジションを担ってて、
手堅い芝居がとてもよかった!し、
お歌もまぁまぁ上手で、しかもダンスがとても上手かった!びっくりした!😳
ラストのお爺ちゃん姿も可愛かった!
メインキャスト紅一点は保坂知寿さん!大好き!
今回も何曲も歌ってて大活躍!
最初が知寿さんと中川くんの2人で始まるのも安定感ありあり
で、うちのおじさんたち🥰
どちらも初登場するシーンでは
「待ってました!」的な拍手が起きるの嬉しいね🥺
途中、恒例の2人の、
どこからアドリブですか?的なやり取りの場面があるんだけど、
私が観た回では寺脇氏がノリノリで😂
楽しそうにアドリブ飛ばすから五朗さんがツボに入ってしまい、
それを見た客席もつられて爆笑😂
「お前は思いついたこと次から次へと言いやがって
スッキリするかもしれないけど戻さなきゃいけない俺の立場にもなれよ💢」
って怒ってた😂
楽しそうなおじさんたち可愛い🥰
時代背景や設定など何も説明されないまま始まって行って、
進むにつれていろいろわかってきて、
いろんな事実が明かされて、
登場人物同士の意外な接点もわかってきて…な進み方は
なんだか湊かなえ作品っぽくもあったな
カテコのご挨拶で
「やっと大阪に来られた」って言ってて
いろいろ思い出してちょっと悲しくなっちゃったけど
いやほんと!ようやくの大阪公演おめでとうだよー☆
ってかさ、大阪の客席ってよく声出すよね
笑う時も声出して笑うしねー(楽しい)
途中、登場人物の意外な事実が展開された時にも
客席のいたるところで「ひぃぃっ」とか「えぇぇ?」とか
「うそぉ」みたいな声が漏れてたもんね笑
そんなところも含めて
彼らのおかげでまた少し地球がゴージャスになったよ🥰
ちなみに初めての
SkyシアターMBSでした★
新しくて綺麗で
そしてなんといっても
導線が良くて客席から舞台が見やすい!!!
劇場なんて最悪この2つが完備されてれば
あとは多少古くてもダサくてもいいんですよね
帰りのエレベーターが少し混雑したのは
KITTEがオープンすれば緩和されるのか…
あと宝塚の公演だと女子トイレ行列かな…
とかそんなことは少々思いましたけど
そんなの最近の新しい劇場によくある
「一見おしゃれだけど導線最悪で舞台が見切れる」
的なところに比べれば無問題です!
また何かの機会に訪れることがありますように!
以上、久々の地球ゴージャスのお話でした
お次はLV&配信で見た月組れこうみ退団公演についてです☆