「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」②

こんにちは★

とうとう明日から宝塚の公演が再開しますね!

 

その前に!(今更ですが!)

前回書ききれなかったワンスアポン公演感想続きです。

 

自分の思い出を書き綴っているのみなので、

素敵な感想や深い考察などはありません。

すみません。笑

 

 

f:id:CoCo7698:20190927171107j:plain

 

ミュージカル

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA
(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』
Based on the motion picture Once Upon a Time in America (courtesy of New Regency Productions, Inc.) and the novel The Hoods written by Harry Grey.
脚本・演出/小池 修一郎


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は、1984年に公開された、セルジオ・レオーネ監督によるギャング映画。凄まじい勢いで変貌を遂げる20世紀のアメリカ社会を背景に、主人公の少年期、青年期、初老期という3つの時間軸を交差させる緻密な構成、サスペンス的な要素も織り交ぜたドラマティックな展開が熱狂的ファンを生んだ傑作です。数多のミュージカル作品を生み出してきた小池修一郎の脚本・演出により、確かな実力を備えた望海風斗を中心とした雪組が、この作品の世界初のミュージカル化に挑みます。ニューヨークの貧民街で暮らす移民の少年達が、ギャングとして成りあがって行く過程で育む友情と絆、恋を中心に、その後の悲劇的顛末までをノスタルジックな情感で描き上げる、新たなミュージカル作品の誕生にご期待ください。   

 

主演:望海 風斗、真彩 希帆

 

公演期間:宝塚大劇場 2020年1月1日(水) - 2月3日(月)

     東京宝塚劇場 2020年2月21日(金) - 3月22日(日)

 

公演情報・お写真は劇団公式HPより

 

 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

今回は2幕について。

1幕の感想についてはこちら→「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」①

 

 

2幕の幕開きはなんといっても上手花道からせり上がってくる

ヌードルスの後ろ姿のかっこよさにため息です。

ロングコート&ハット姿の望海さんのかっこよさ最高です。

カサブランカのリックを彷彿とさせました)

 


そしてそこから場面はマイアミのハバナへ。

 

ここの歌手のメンツの、にわさんカレンちゃんあすくんありたん

という本気で歌うま揃えて来た感&ラテンのノリが似合う感が大好きでした。

 

そしてもう熱く激しく騒がしい場面だというのに可愛いが大渋滞

もちろんお嬢様ワンピでマックスとのおデートにキャッキャウフフしちゃう

キャロルちゃん最高に可愛いでしょ?

あと、ピンクのフリフリお衣装のみちるちゃんエヴァも最高に可愛いでしょ?

そしてあれね、あみ×ひまりカップ。可愛くて完全にオペラ泥棒!

 

そこにもたらされる禁酒法撤廃」の大ニュース!

アポカリプスの面々の荒稼ぎももはやこれまで。

華やかな場面で始まった2幕でストーリーが動き出す。

 

 

緊迫感のある前場面から一転、

上手花道から登場のデボラとニック

 

細かいチェックの茶のコート&お帽子が可愛い。

流れる曲も地上の天国のアレンジで、こちらは明るく。

映画のロケ帰りとのことから

デボラのお仕事が順調であるらしいことが、
サムと結婚するのかと問われたデボラの満更でもない笑みから
そんな気がないわけでもないらしいことがうかがえる。
これからも2人でコンビでやっていこうという楽し気な空気感。

同期だからこその空気感。

 

あやなちゃんのニックもとてもイイお役でしたね!

ニックとデボラの絡みも多くてとても嬉しかったです。

この花道での2人のやり取りから、本舞台にりさちゃんが出てくるだなんて。

今!この舞台に!あやななつこりさ!

98期!だよ!バンザイ!って思って見てました。

この配役、小池先生があえて同期を配してくださったみたいですね。

ありがとうございます!!!

 


で、そのりさちゃんも最高に良かった!

美しさと、ちょっと頭弱い感じと、でもお色気満載な感じと。

西部のワイルドビューティー!バーン!大好き!

 

 

部屋のセットが消えて上手のデボラ、下手からキャロルの登場。

ここの対比も好き。

キャロルの存在は、ヒロインの対称として、

そして2番手スターの相手役さんとして

すごく上手く効いてるなーって思う。

 

 

 

デボラはヌードルスに、ちゃんと正当な道で成功して欲しいと願ってて、

そうじゃないのなら受け入れられない潔白さを持っている。女の強さ。

でもその強い女の脆さが後半にだんだんと出てくる。

対するキャロルは、ただただマックスが危ない道に進むのが心配で心配で堪らなくて、

お願いやめてって縋ってる。女の弱さ。

でもこのキャロルが大胆な行動に出るのもまた面白い。

 

 

マックスにとっても、

デボラはたどり着いた人生の先でいつか手に入れたい永遠の憧れのような存在で

(ギャツビーにとってのデイジーのような)。

対してキャロルはいつでも必要な時に手が届く範囲に置いておいて、

扱いは酷いけどでもそれなりの情はちゃんと持っている存在なのかなって。

ここの対比も面白い。

 

 


さよなら禁酒法の場面は、コックアイ・パッツィ・モーのコミカルさが楽しい。
そこから一転、マックスとジミーの裏暗さ。
禁酒法による手詰まり。立場の逆転。マックス<ジミー。


「君はこんなところにおいておくのはもったいない男だ」

っていう魔法の言葉をもらったマックスが、

悪い男じゃなくて純粋な子供みたいな表情なのが印象的。

まるで母親から褒められたような顔をしてるもの。

ジミーは本当に策士だわぁ・・・

 

 

そして盆が回り、アポカリプスのオフィスの場面へ。

 


机に腰掛け酒を煽るマックス

ソファでグラスを揺らすヌードルス

 の真ん中でタバコを咥えたパッツィ!

 

望海さんと咲ちゃんのど真ん中で

負けない貫禄のあがた!!

 

もうこれ毎回大好きでゾクゾクした。

なんなんでしょう、あの醸し出す大物感・・・笑

 

 

そしてとうとう飛び出した連邦準備銀行襲撃」というワード。

移民として押し込められてきた彼らの燻る思いが爆発する場面。

 

ご本人さまたちも言ってたけど、

咲ちゃん→望海さん、の圧が強いのがすっごく新鮮。

本当に逆ばかりだったものねぇ、今まで・・・

 

「俺は誓った少年の日~いつか力を持てた時勝ってみせるこの国に~」

で踊り出すヌードルスはきほちゃんのお勧めポイントだそうなので

ここも毎回見逃すまいと思ってました。

 

だんだんと言い争いはヒートアップ
特にマックスが大爆発
心配でたまらない表情のキャロル

 

「狂ってる」のワードに敏感に反応するマックス

 

「俺の親父は狂い死にしたんだ」
→「そんなことはないお前は鋭すぎる」「その鋭さは他に生かせる」

 

このヌードルスの言葉に「だといいが」と言い捨てたようでいて

少し怒りがおさまってる。冷静になってる。

やっぱり自分を認めてもらうと嬉しいんだね、マックス。

 

可愛いね

 

 

この後のヌードルスとキャロルの場面がすごく好き。

そもそも私は、望海×朝美の芝居がめちゃめちゃ好き。


なんとかしてマックスを助けたいとヌードルスに助けを求めるキャロル。

確かに、銀行襲撃犯よりも未遂犯の方がはるかに罪は軽いもんね。

頼む相手を冷静に見極めてるところはキャロルの賢さ。


道で犬を杖で殴って家に帰って震えて泣くマックスとかさ、
もうまんまと母性本能くすぐってくるよね

 


ヌードルスはそれを聞き入れれば仲間を裏切ることになる。

仲間を売ってまで未遂で終わらせるかべきなのか。

前科持ちがどれだけ苦労するかわかってるからこそ余計に悩むんだろうな。

 

 

で、今回は冷静な側のはずなのにやっぱりある

悩み苛まれる望海さんの場面

 

いやでもやっぱりみんなこれ見たいもんね!大正解!

 

苦悩の表情、訴えかける歌声、全身からあふれ出る感情。

これが完成された男役さんの美しさだよな、なんてことも思う。

 

あと、本当に申し訳ないんだけど、

もうちょっとカフス見えないかな・・・

なんてことも思いつつオペラ構えてました。笑

 

あの、

デボラとキャロルが

ヌードルスとマックスを呼び出して

クリスマスプレゼントに渡してくれた

というカフス。

 

望海さんがグラフでチラ見せしかしてくれなかったカフス。笑

 

もうちょっと見たいなぁ・・・なんて思ってしまいまして。

でもやっぱり、望海さんの細い手首が絶妙に見えない長さに袖丈が緻密に
計算されているようでなかなか拝めませんでした。残念!

 

 

 

 

そしてやって来た襲撃当日。

 

ダイナマイト見せちゃうパッツィあほ可愛い~笑

コックアイは完全にパッツィの保護者だよね!



新しい女に電話してくると言って店を去るヌードルス

その後のキャロルを後ろから抱きしめるマックスに

それぞれ半端ない色気が溢れ出ていると同時に

やっぱりそれなりの緊張感も漂っていて場も緊迫する。

 

密告電話をした後のヌードルスの動揺具合を見たマックスが放つ

「犯罪成功の秘訣それは1インチの恐れもないこと」

って台詞がなぜかすごく好き。

この時の「1インチ」で人差し指を立てるの、

お稽古場映像でしてない気がするんだけどどこかで増えたんです?

大正解です!

 

この場面の2人のやり取りもすごく好きなんだけど、

ここが彼らの人生を分かつポイントだよね。

ムショ帰りゆえ、ビビってると思われ襲撃の実行犯から外されるヌードルス

意図せずして、仲間を売って自分だけ助かってしまう。

 

 

ここの場面ね。

2人のお衣装もすごく好きなんですよね。

ヌードルスはスーツと揃いのベストに柄物のネクタイ

マックスはスーツよりも少しシックな素材のベストでネクタイとチーフは無地

 2人ともめちゃめちゃお洒落さんでさりげなくかっこいいんだよね・・・

こんなところも見どころですよね。

 

 

アポカリプスの面々が計画した連邦準備銀行襲撃は

ヌードルスのタレコミにより待ち構えた警察によって未然に防がれるはずだった。

しかし警察とマフィアが裏で繋がっていたことにより、

「爆破に巻き込まれて実行犯全員がその場で即死」という衝撃的な結末を迎える。

 

 

余談ですが。

ここの場面、いっつも感心していたのは、警官役の真地くんの台詞の聞き取りやすさ!

ローマの休日」のポールとか「幕末太陽傳」の喜助さんとかも好きだった!

 

 戻します。笑

 

 

まさかこんなことになるとは・・・自分たちのせいで・・・

仲間を失ったヌードルスはボロボロになって逃げ、

愛する人を殺してしまったキャロルの悲しい叫び声が響く。

 

展開を知っていてもそれでも胸が苦しいこの場面。

 

 

もう公演終わってるのでネタバレ配慮せずに言いますと、

この爆破事件からマックスだけ奇跡的に逃げ延びるんですね。

 

ちなみに、遺体の数は、巻き込まれたマフィアさんで合ってしまうのです。

 

 

ここでマックスが逃げ込んだ先がジミーのいる組合事務所なんですよ。

(なんでキャロルのとこじゃなくジミーのとこだったのかなぁ?)

(こんな時に頼るのはやっぱり凪様なのね???)

(いやまぁインフェルノに戻るのは危ないからなんでしょうけども!)

 

 

で。

マックスが駈け込んで来てすぐに、医者や保険証の手配まで

ささささっとやってのけるんですよ、ジミー。

そうだ!身寄りのないこいつにしよーっと。

くらいの感じで戸籍もご用意してくれちゃうんです。

 

やっぱり誰よりも真っ黒なのってジミーよね・・・

 

そしてセット回転&暗転していく中、

マックスにそっと寄り添いお水を差し出すジミー。

ありがとう、彩彩・・・

 

 

そしてのぞみさんのお家芸?阿片窟の場面。


なんでこれほど阿片窟が似合うんでしょうね???


阿片を吸うそのお姿も、表情も、サマになってるというかなんというか。

退廃的なあのムードが本当に似合うんですよね。


そんなヌードルスの幻想の場面。

ひーちゃんエンジェルの舞いが彼を幻想の世界に誘う。

響いているのはデボラの歌声

 

ここ、ドミニクの名を呼ぶ声が本当に辛かった。

可愛がっていた弟分を目の前で殺されたあの日の衝撃は

彼の心の奥底に深く残っていたんだなぁ。

 

そしてアポカリプスの3人

阿片で正気を失っていたとしても、

彼らへの罪悪感は消えることなく彼を追い詰める。

マックスの手にはあの日の銀時計。

彼と出会ったあの日の象徴。

 

印象的なのは、受話器を押し付けてくるキャロル

これ、本当に怖かった。ゾクゾクした。


そして彼の幻想の世界にデボラはずっといる。

アポカリプスが子供の姿で現れても、大人の姿になっても。

彼の心にはいつだってデボラの姿がある。
でも、サムが現れて連れていってしまう。
姿を見失っても、それでも彼女の声は響き続ける。


デボラ助けてくれ・・・

マックス聞いてくれ・・・

ヌードルスの悲痛な叫び。


逃げ場を失って自分を取り囲む全てを銃で撃ってしまうのは

ギャングものならではの演出なのかもしれない。


そして最後には自分が銃を向けられる。

それは、自分はそうなっても仕方ないと思ってるからなのか・・・?

 

 

この阿片窟の場面で印象的だったのが

きほちゃんの歌声の響き方

基本的にいつもの歌声は陽の魅力で、

とにかくビガビガ明るいイメージなんだけど、

エコーとか音響の力はあるにしても

この場面は歌声が隠に響いて鬱々としていてこの差に驚いた。

 

  

映画の新人賞を受賞したデボラの囲み取材の場面

ローズ色の ゴージャスなドレス。映画女優としての佇まい。

でも記者たちの興味はサムとの破局について。


実力を認めてもらえるように頑張ります、と

悔しさを堪えて答えたデボラ。

 

よく我慢したな、そう思って見ていたらそんなようなニックの台詞が。

ニックのことを好きになれていたら幸せだったのかもしれないよね。

でも「送るよ」というニックの申し出を断り、

それを受け入れて去って行くニック。

この2人の間にあるのはあくまでお互い恋愛感情ではない。

 

 

再びの「皇帝と皇后」


幼い頃からの桁外れな夢を叶えたはずなのに、

少女のデボラが本当に夢と希望いっぱいに歌っていた曲なのに、

大人になったらなんて切なく聞こえるんだろう・・・
なんて悲しそうになんて寂しそうに歌うのだろう・・・

 

夢見たものを手に入れたはずなのに

なんでこんなに心は寂しいのかっていう悲しみに溢れてる。
でも「蛹が蝶になるように」のフレーズから少しずつ力強くなって、
「スターになったその時に」でぐっと力が入るのが好き。

 

そして最後の、「待っていた~」の部分の

クレッシェンドからのデクレッシェンドが

もうめちゃめちゃ好き!

最高!ラストの延ばした音を切るところまで綺麗。

 

 

 

再びのダイナー。
ここで初めて登場してくるベイリーという人間。
初日に見た時には銀橋からジミーが現れるの驚いた!笑

 

 

そして場面は

キャロルが暮らしているサナトリウムへ。


院長役のきゃびさまが喉の不調で大劇場公演中に数日休演されたのが

本当に残念だったけど、無事に復帰されて嬉しかった。

私多分、その復帰の回(確かNHKの収録回)観てるんですよ。

嬉しかったなぁ。代役のゆきのちゃんも素敵だったけれど。

 


ヌードルスがキャロルと再会する。

自分のせいで愛するマックスが命を落としたと思って

そのショックのあまり記憶を失くしてしまったキャロル。

 

車椅子のキャロルの隣に膝をつく、この時のヌードルス

一連の仕草がもうかっこいいのなんのって!!!

若い2枚目の男役がかっこよくきまるのなんてもう当然でね、

アラフィフのおじさまがこんなにかっこいいなんて奇跡では?

 

いや、奇跡じゃないですよね。

望海さんが何年もかけて積み上げてきた

男役の叙事・美しさ・見せ方の技術、なのですよね。

 

 

今宵・・・マイアミの・・・眠れぬ夜・・・

 

あの楽しかったハバナの思い出の曲をキャロルに歌いかけるヌードルス

 

ここ、多分この公演中1番の自分的号泣ポイント。

ヌードルスの声の優しさにもう完全に撃ち抜かれてました。

 

記憶がフラッシュバックし混乱するキャロル。

もう、思い出させちゃダメって言われたでしょってところに・・・

 

デボラが現れる。

サナトリウムへの慰問のために。

 

「あの人スターだったのよ?知ってる?」

って言うキャロルちゃん、毎回本当に可愛かったなぁ。

 

そして。

ヌードルスとデボラの25年ぶりの再会。

 

キャロルが落としていった1輪の薔薇を拾って手にするヌードルス
君に会う時にはいつも薔薇を持っている、と。

 

今回のストーリーでは2人の間に象徴的に登場する薔薇の花。

映画版で印象的に使われていた「アマポーラ」という曲が

公演では使われなかったけれど、

ヌードルスにとってのデボラの存在が完全に紅薔薇に印象付けられてよかったと思う。

まぁとても素敵な曲なので、意図してなのか、

権利関係で使えなかった結果なのはわかりませんけれどね。



引退してチャリティに従事しているデボラ。

田舎でひっそりと暮らしてるヌードルス

 

ここで2人がそれぞれ交わす、

 ー「幸せ?」

 ー「少しは」

 っていうやり取りもすごく好き。

 

相手がささやかながらも幸せに生きていることに、

安心もするし少し寂しくも思う。

なんだかわかる気がする。

 

 

そこからのナンバー「愛のひとひら


お互いにずっとその胸の中に大事に薔薇の花を抱えていて

同じ想いでいたとしても、それをわかっていても

それを決して取り出したりはしない
だからこの愛のひとひらは胸の奥にしまっておこう、永遠に

 

なんて温かくも切ないデュエットなんでしょう・・・泣

 

君に贈る最後の薔薇、というフレーズも心に染み渡る・・・

 

 

 

続いてベイリー長官のお誕生日お祝いパーティーの場面へ。

(ここのみちるちゃんがさいっこうに可愛かった!!!)

 

♪ハッピーバースデー!Mr.ベイリー!

(このメロディなぜか頭をぐるぐるとまわる)

 

 なぜかヌードルスの元に届いたパーティーの招待状。

なぜか来ないでくれと言うデボラ。

ベイリー財団の運営するサナトリウムで暮らしているキャロル。

ベイリー長官との癒着が噂されているジミー。

 

確信をもって会場に現れるヌードルス

 

執事のりーしゃさんに招待状を渡す。

ベイリー長官はマックスなんですから、即ち咲ちゃんなんですから、

そりゃ執事はりーしゃさんですよね!ですよね!!!

(雪担ならわかりみしかないこの配役・・・)

 

 

ベイリー長官の執務室での彩彩。

(役名で言いなさい)


あの時助けてやったのは俺だ、という圧のジミー。

そうなんですよね、きっと。

あの、火傷を負って瀕死の状態を助けられた時から

ずっとこうやってジミーに使われてきたんだな、って。

 

このままでは自分が危ないと考えたジミーの放つ、

「もう一度死んでくれ」の破壊力たるや。

結局、今の命は俺が与えたものなんだから返してくれよ、と

そういうことなんですよね。

決して自分の手は汚さないジミー。
抜かりなく裏口から失礼するジミー。

やっぱりこいつだよ・・・こいつなんだよ・・・

 

1人残されたベイリー=マックスの元へやってきた親友。

時を超えたヌードルスとマックスの再会。


お互いに抱えていた相手への罪悪感。

仲間を売って自分だけ逃げたヌードルス
苦労しているのを知りつつ手を差し伸べなかったマックス。

そして、実はデボラと共に生きているマックス。


俺は彼女を失いお前は得た
思い出したよ

お前もガキの頃デボラに気があったことを


あのプレゼントの場面がいきてくるんですね。

 

10年前にデボラと再会したマックス。
「彼女には全てを話した」という言葉から、

昔のように女を所有物として扱うのではなく、

本当にデボラに心を開いて、

2人で寄り添ってこの10年生きて来たんだろうなって。

サナトリウムでベイリー長官について聞かれたデボラの答えからも

本当に彼を心から支えているんだろうことが伝わってきたし、

そりゃね、出て来る言葉は

 

「よかったじゃないか」になりますよね!!!

 

 

ただ・・・もう私はさききほ大好き人間なのでね。

ひっそりと寄り添って歩んで来たマックスとデボラの10年間についても、

もう少しだけ見せてほしかったな、なんてことも思ったりしました。

いろんなものを失いながらも人生の最後にデボラを得たマックス。

華々しい世界からは身を引いてマックスと再会したデボラ。

晩年の2人の10年の月日。想いを寄せずにはいられません。

 

 

マックスからヌードルスへ差し出された銀時計。

2人が出会って仲間になったあの日の思い出の銀時計。

(ずっと大切に持ってるとこ、可愛いよね、マックス)

(だってあの事件後も持ってるってことはいつも身に付けてたってことだよね)

銀時計は受け取ったヌードルスだけど、差し出された銃の受け取りは拒む。

まだ彼の人生を諦めたくないから。

 

 

2人の貧しい少年がいた
1人は陽のあたる道にたどり着き1人はつけなかった
どちらが勝ったわけでも負けたわけでもない

 

この2人、ヌードルスとマックスの物語としては

これが結末なんだと思う。

 

 

諦めるなよ、と言う言葉を残して部屋を出て行くヌードルス

もう他に道はないのかもしれない。でも、それでも。

なんとか生きていてほしい、そんな切実な思いが伝わる。

 

でも逆にマックスは、ヌードルスに会えたことで

きっと気持ちの整理がついたんじゃないかと思う。

ヌードルスに会って銀時計も託せたし、

デボラと少しは幸せな日々を過ごすこともできたし。

 

そして響く銃声。

駆けつけるデボラと顔を歪めるヌードルス


ここのデボラ、本当はもっと泣き崩れるとか

すがりつくとかしてほしかったけど、

でも観客の視線をヌードルスに持っていくためには

仕方ないのかなとも思う。

 

 

物語のクライマックスはトップトリオ3人で迎え、
そしてその後トップさんの銀橋渡りソロで幕。


宝塚の作品のラストとしてもものすごく綺麗なかたちであっぱれ。

 

 

そしてそのラストの銀橋ソロ。

ここでなんと初めて登場する主題歌

 

自分のせいで命を落としたと思っていた親友が生きていた
でも聞こえた銃声で命を絶ったことを知る


親友がずっと大事に持っていてくれた友情の証の銀時計、

それを握りしめて青春を振り返るヌードルス

 

 

誰が成功者なのか

どの人生が幸せなのか

さぁ、それはわからない。

 

でも。

 

ONCE UPON A TIME・・・

昔々のアメリカにこんな人たちの人生があったのです・・・

  

 

過ぎた日々の

全て抱きしめ

記憶の彼方に蘇る

 

 

 

わーんすあぽーんなたーいっ

 

いん 

 

アメーリーカーーーーーー!!!!!

 

 

 

 

 幕。

 

 

 

この公演は、

ハッピーコメディでもないし

わかりやすい大恋愛物でもないし

勧善懲悪でもお涙頂戴でもない。

なんか暗いし1回でいいかな・・・っていう人もきっといたと思う。

でも私は何回見ても飽きないどころか、

見るたびに深みにハマっていく作品でした。

 

だからこそ、当初の予定通りの観劇ができなかったことはとても残念だけど、

それでも、こんな素敵な作品に出会えて最高に幸せでした。

 

今のこの雪組にこの作品をと、温めていたものをぶつけてくださった

小池先生には感謝の気持ちでいっぱいです。

 

  

 

 

 さてフィナーレナンバー。

どの場面も最高でありました。

劇中のナンバーを使ったフィナーレは1本物ならではで大好きです。

 

まずは両サイドから深い緑のお揃いのお衣装で登場してくる凪様とあーさ

2人で歌いながら銀橋へ。

 

「真夜中にひとり」

 

もう見入るし聞き入る。

ここの銀橋渡りの2人のハモりがすっごくよかったんです。

この2人の並びは、お顔の美しさには元々定評がありましたけどね、

歌声の重なりもこんなに相性いいのか!と。

特に「たとえ~おまえに~こばまれ~ても~」のとこ!最高!

公演当時、この曲がめちゃめちゃ頭を回ってました。好き!

 

 

 

続いてロケット!!

「皇帝と皇后」→「禁酒法万歳」→「いい夢だけを」

この3曲がロケット用にアレンジされてるの、とっても可愛い!

 

 歌がアレで、おぉおぉう…ってなるんだけど、

だいさきの間で煙草咥えてても負けない貫禄に、

はぁー!すげーな!ってなって、

でロケットでキター!あがたキター!ってなるから、

多分私は大分あがたのことが好き。笑

 

彩彩と同じで、回転より跳躍系が得意なダンサーさんなのかな?

「ガタイのいいダンサー」に弱いので縣沼は本当にやばいんですよ。笑

 

そしてあみちゃんはさ、お歌やお芝居があんなに上手なのに、

ダンスも出来ちゃうのよね。

でもあんなに可愛いあみちゃんが、ロケットのお衣装だと

やっぱりちょっと男っぽくなっちゃうのがさすが男役さん。

 

 いやーでもさ、あがちんとあみちゃんはやっぱりスターだよね。目を惹くもん。

(あがちんに関しては、年末からナウオンにかけて某トップさんや某2番手さんが

ご披露されたモノマネでつい注目しちゃうってのもあるけど笑)

 

 

 

 そして大階段上には雪娘に囲まれた望海さんがスタンバイ。

 

 「私が惚れた男」→「地上の天国」

(もうホントここの選曲も最高)

 

 望海さんの両側からりさちゃん&ひまりちゃんの可愛いダンサーが寄って来る。

最高

ヒメさまときゃびさまに挟まれた望海さんが大階段を降りる。

最高

 

娘役さんたちのお衣装は大人っぽいテイストだけど、

この「雪娘に囲まれた望海さん」っていう構図が最高に可愛い。好き。

 

そして、可愛いながらも大人っぽさも頑張ってるみちるちゃん&かのちゃんと絡む望海さん。

これまた最高

 

 

そんな最高の場面にうっとりしてると大階段上にスタンバイするイケメンたち。
そのド真ん中に座る咲奈さまのかっこよさには毎回心臓撃ち抜かれてましたよ。

 

 

男役さん群舞の場面!

もう本当にかっっっっっこいいっっっっー!!!

 

「摩天楼のジャングル」→「ダビデの星

 

この選曲もまたいい。最高。

 

 

そしてそこから続く咲奈さまセンターの男役群舞は、

「アポカリプスの四騎士」→「憎み切れない国アメリカ」

 

ねぇもう・・・選曲・・・神・・・

(ずっとこれ言ってる。笑)

 

彩彩もあり、彩彩あーさもあり、

2人組も3人組もそれぞれ全組見たい!

金髪のあやなちゃんの端正なダンスも目を惹くし、

私はあがたも見たいのですよ!!!

 

でもあれですね、

登場の仕方とかフォーメーションとかブレイクタイムとか

それぞれ素敵でかっこよかったですけれども

でも振り付け自体はオーソドックスなのが好きだなぁと

この後に見た月組さんで思ったりもしました。

 

若くて新しい振付家さんも斬新で良いのでしょうが、

あの、手で作る四角とか・・・特に意味もないのなら・・・

要らない・・・かな・・・なんて。笑

 

 

そして去って行く咲奈さまが腕を伸ばすその先には、

下手セリから上がって来る望海さんのお姿が。

 

そして大階段上から降りて来るきほちゃん

 

2人のデュエットダンスは、

「愛のひとひら」→「バラと王冠」

(いやーもうだからさ・・・選曲・・・神・・・)

 

 とっても空間を広く使った素敵なデュエダン・・・

2人の間に美しく広がるスモーク・・・

元々トップコンビのユニゾンが大好きな私は初見時から
本当に大好きなデュエダンです。

リフトも毎回涙が出ました。

 

お衣装も大人っぽい落ち着いたブルーで、
斜めに流れるようなヘアアクセも遠目で見てもすごく綺麗。

 

 ヌードルスとデボラは、お互いに思い合い惹かれ合ったのは確かで

それぞれの心の中にずっとそれぞれが大きく存在していたのも確かで

でもそれがどの時代も上手く噛み合わなくて

交わることはなく、でもずっとすごく近い位置で平行線。

 

こんな感じをなんだかデュエダンにも感じました。素敵。

 

 

ファントムの時にもそうだったけれど、

まるで演じている役で踊っているかのようなデュエダンは

1本物ならではで素敵ですよね。

もちろんショー作品の時の芸名のスターさんとして踊る

デュエダンもまた違った素敵さがあるので

結局どちらにしても素晴らしいですよね。

 



そしてパレード!

こちらも、皆さんお役でその役のお衣装で

その役の曲を歌いながら降りるのがすごく好き!

 

エトワールはヒメさんでしたね。

あのエトワールのお衣装、シックでお似合いだったなー!

 

 

きほちゃんのパレードのお衣装もすっごく好き!!!


ドレスのラインもお姫様みたいだし、胸元にボアがついてて、

白グローブ、シルバーティアラ、大ぶりなイヤリング&ネックレス、

ひらひら翻って胸元と同じボアのついたマント、

ドレス裾にもボア、豪華なクルスタルが揺れるヘアアクセ・・・

そのどれもが最高に美しくて、本当に雪の国の皇后さまみたいでした。

 

 

 

 

「 友と戯れ 愛を求め 走り叫び 涙した日々」

という主題歌 のメロディで繰り広げられるパレード。

 

大劇場で観劇時には、

あぁきっとこの公演が終わったら退団発表があるのだろう、

私のこの日々に終わりを告げるのだろうと

そんなことを思って胸がきゅっとなりながらこの歌詞を聞いていました。

 

そこから続く「過ぎた日々の 全て抱きしめ」という歌詞にも、

これまできほちゃんのファンになって夢中で応援してきた日々を思って

あぁ楽しかったな、この子を応援してきてよかったな、

素晴らしい娘役さんを応援することのできた最高の時間だったな、

としみじみ思いながら降りてくる緞帳を毎回眺めてました。

 

 

そんな、幸福感と寂しさと喪失感と充実感と・・・

いろんなものが混じり合った気持ちが、

この作品の内容との相乗効果で押し寄せて来ました。

 

 

東京公演は中止になった日程が多く

不本意な面がなかったと言えば嘘になるけど、でも。

 

雪組でこの作品が上演できて

きほちゃんがデボラというお役に出会えて

自分がそれを観劇出来て

そして幕を上げることも難しい状況の中

ちゃんと千秋楽の幕を降ろせたこと、

これは当たり前じゃない本当に素晴らしい奇跡のようなことだったなと思います。

 

 

少しずつ動き始めた宝塚。

発表になった新しい公演日程。

関東圏の感染者の増加が気になるところではあるけれど、

きほちゃんが最後まで笑顔でタカラジェンヌ生活を全うして

幸せいっぱいで卒業していけますように、

心から祈り、出来る限りの応援をしていきたいと改めて思います。

 

 

公演の感想っていうよりも、ただただ場面を追うだけの文章を

こんなにもグダグダと続けてしまってどうかとは思いますけども笑、

でも今の自分の素直な気持ちを書き残しておこうと思います。

 

 

観劇後にまだ観劇記を書けてない公演がとうとうゼロになってしまいました。

ブログを始めて初めての経験です。笑

また早く楽しい観劇日記が書ける日々が戻って来ますように!!!