「Never Say Goodbye」@配信

新公に続いて本公演。

東京楽を配信で見ました。

 

でさ、まずね、

『NEVER SAY GOODBYE』なんだか

『Never Say Goodbye』なんだか

ハッキリしなさいよ、っていうね。

 

そういったとこにこだわりないの?

それでいいの?ってちょっぴりモヤモヤした

開演前の緞帳でございました。笑

(緞帳は前者、ポスターは後者)

 

 

 

ミュージカル

『Never Say Goodbye』-ある愛の軌跡-
作・演出/小池 修一郎
作曲/フランク・ワイルドホーン


「ジキル&ハイド」「THE SCARLET PIMPERNEL」等の世界的大ヒットミュージカルの作曲家

フランク・ワイルドホーン氏と、作・演出の小池修一郎とのコラボレーションにより、

2006年に宙組で上演された『NEVER SAY GOODBYE』—ある愛の軌跡—。

読売演劇大賞優秀作品賞と共に、小池修一郎文部科学大臣賞を受賞した傑作ミュージカルが、

16年の時を経て再び宝塚歌劇の舞台に登場致します。
この公演で初舞台を踏んだ真風涼帆は、今や宙組トップスターとして充実の時を迎え、

満を持して再演に挑みます。
1936年。ナチス政権下のベルリンオリンピックに対抗してバルセロナで人民オリンピックが開かれる。

取材に訪れた人気写真家ジョルジュは、リベラルな女性劇作家キャサリンと運命的な再会を果たし、

二人は恋に落ちるが、やがてスペイン内戦に巻き込まれて行く。
ファシズムと闘う人々の愛と勇気が、「ONE HEART」をはじめとする数々の名曲で綴られる、

ミュージカル大作。

 

主演:真風 涼帆、潤 花

 

公演期間:

宝塚大劇場  2022年2月5日(土)~3月14日(月)

       ※2月5日~27日は公演中止

東京宝塚劇場 2022年4月2日(土)~ 5月1日(日)

 

宙組公演 『NEVER SAY GOODBYE』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

この作品、私は初演も観てませんし

映像で見たこともありません。

新公だけ配信で見ました。

 

 

で。結果を先に申し上げますとね。

 

ごめんなさい、私には刺さりませんでした

 

劇場での観劇ではなく配信だから、

これももちろん要因ではあるかと思います。

 

そして前評判通り、楽曲は素晴らしかった。

各ナンバーどの場面もキャストたちは熱演で、

真風ジョルジュは最高にかっこよかったし、

じゅんぱなキャサリンも熱演だった。

芹香ヴィセントもいちいちカッコイイの塊だった。

 

けれども、なんていうか、

詰まるところ何を言いたい話なのか

どこがこの話の核なのか、が掴めなかった。

 

そして頭に疑問符が飛ぶポイントも案外あった。

(「キスしてあげたら返してあげよう」とか

「気持ち悪い」以外の感想が浮かばなかった)

 

 

 

といったわけで、さらさらっと感想を。

 

 

まずは真風さん演じるジョルジュ

 

いやこれはね、かっこよかった。

でもね、かっこよかったのはあくまで真風であって

決してジョルジュではないんだよね。

 

電話しながら腕まくりする真風、とかさ!

男役が完成しつつある感じがして

惚れ惚れしてしまうかっこよさ。

面長で首が太めなのがまた男役として素晴らしい。

 

 

あと、ジョルジュが自分の生い立ちを語るナンバー。

新公ではさらさらと流れ込んできてしまったここが

今回はしっかりと歌詞に説明されてるのがわかって
やっぱり本役だな、と。

伝わり方が違う。

 

でもやっぱり「キスしてくれたら返してあげよう」は
本公演になってもイラついたわぁ。笑

その上「送っていこう」とか「ちょうど朝焼けが綺麗」とか
こんなん恐ろしい以外の感情を持てない!笑

 

 

ストーリーの中心は多分

ジョルジュとキャサリンのラブストーリーなんだろうけど

(-ある愛の軌跡ーですしね)

でもまかキキの友情も描かれててこれは嬉しかった!

(拙者まかキキ大好き侍に候!笑笑笑)


写真家としてヴィセントたちを追っていたジョルジュが

生きる意味をみつけデラシネじゃなくなる、っていうのもまた

この作品の見せたいポイントの1つなんだろうなぁ。

 

 

 

そしてかのちゃん(潤)演じるキャサリン

 

勝ち気なキャシーっていうキャラクターが

かのちゃんにはすごく合っててよかった!


歌も上手くなったよね!
(※高音部とデュエット除く)

 

宝塚によくある
「死に行く主人公を見送るヒロイン」は
テッパンだけど辛いね、やっぱりね。

 

 

 

 

ヴィセント役のキキちゃん(芹香)

 

いやもうまずマタドール芹香さんなんて

かっこいいに決まってるよね。

どの場面もどの表情もかっこいい。

 

明るく陽気なチャックくんみたいなお役のキキちゃんも大好きだけど

今回みたいな思い悩む表情の多いキキちゃんも好き。

闘牛を捨ててでも故郷バルセロナを守りたいっていう

熱く強い男。かっこいい。

 

ソロ歌も良かった!

キキちゃんのお歌はまず声がいいし

声量たっぷりなとこも好き。

 

愛する故郷が戦争に巻き込まれてしまった

しかもスペイン人同士で争うことになるなんて

そんな苦悩が伝わって来る。

 

あとね、テレサ役の水音志保ちゃんとの並びが

これまた美男美女で最高だった!

 

ずっとテレサの肩を抱いてるヴィセント

テレサの手に口づけして去っていくヴィセント

 

最高。そして切なくて泣ける。

 

でも、このストーリーの後、ヴィセントは生き残るんだよね?

未来の孫(だっけ?)出てくるもんね。

テレサの元へ戻れたと、そう思っていいんですよね……?

(お願いだ少しは明るい材料をおくれ…)

 



 

エレン・パーカー役のじゅっちゃん(天彩)

 

女優であるエレン役ってことで本当に存在が華やか!

あと、期待してなかったけど案外キキじゅりの絡みもあって嬉しかった!

(まぁ絡みってほどでもないんだけど笑)

(あでも、キキじゅりでセリ上がりとかあったよね?)

 

ジョルジュとエレンの銀橋場面の

♪こんなところにいるとは~あんな女と一緒に~

のあたりのお歌の情感の込め方がすごく良かったな。

 

ナウオンか何かでキキちゃんがエレン役のことを

「やってみたい役ナンバー1」的なことを言ってて

キキじゅり大好きな私はちょっぴり萌えましたね笑

 

 

 

アギラールずんちゃん(桜木)


ずんちゃんはさ、とってもお上手だったんだけど

新公で見た亜音アギラールの粗削りな迫力がインパクトありすぎてね・・・(笑)

 

アギラールくんはさ、きっとさ、

キラキラした瞳でキャサリンが見つめてくれて

仲間もいっぱいいるジョルジュくんがうらやましかったんだよね。
人のものが欲しくなっちゃったんだよね、

的なことを思ってしまった桜木アギラール

 

亜音アギラールはほんと何したいんだかわからなかったから

どんなキャラなのか(解釈の正誤はおいといて)

なんとなく伝わったのはやっぱりさすが本役さんよね。

 

 

 

あと、(聞かれてないけど)

私の大好きなサラちゃん(愛未)のポイントね!笑

 

幕開きのココナツグルーヴの場面。

金髪にゴールドのドレスが可愛かった!

ONE HEARTの場面でもなかなか良い立ち位置にいて。

泣いてましたねぇ。

サンジョルディの場面。

青いドレスにオレンジのお花の髪飾りを付けて

こってぃと組んで踊ってましたね!

銀橋に出てくる時にも、確かセンターはヴィセント・テレサ

そこから各カップル並んでいくんだけど

センターの娘役さんは退団される瀬戸花さんと愛海さんで

(男役さんは紫藤さんと瑠風さんだったような気がする)

その次!だったのですよ!立ち位置!マジか!(びっくり)

鷹翔・愛未カップル、長身でお似合いで可愛かったー!

 

 

 

 

ココナツグルーヴの歌手は

紫藤さんもえこちゃんこってぃでしたね!

ここ、再演決まった頃からよく耳にした

「ココナツグルーヴ」というワード。
こういうことね、と納得。

 

 

アメリカ人にはわからないという

ワルシャワポーランドの歴史的背景&情勢。

無知な私にもよくわからなかった…無念。

 

 

オリンピアーダについて説明するあたりの
寿・松風・芹香・天彩の安定感たるや!

 

市長役のりっつ(若翔)がまた安定の上手さ。
市長の言ってる(歌ってる)内容が聞き取れるかって

観客の理解度に直結するよね。納得の配役。

 


内戦の勃発。
20世紀の歴史が変わる最中にいる。

こんな場面の人数もコーラスの厚みも経験値も

さすが本公演だなぁって唸る。

 

NO PASARAN!の場面の
ラ・パッショナリア  留依くん

これまた最高であった。

 

そして「市民がファシストに勝った!」という

市民の喜びに胸を打たれるなど。

 

 

サグラダファミリアの場面は新公でも素敵だったけど

こちらはさよちゃん(小春乃)が歌って

ひろこちゃん(水音)が踊るのね…

いやこれまた最高でしたわ…

 

「センチュリアオリンピアーダ!」なあたりは

やっぱりもえこちゃんやこってぃが上手い
風色くんはお顔がぷくぷくで可愛い。笑

 

せとぅ(瀬戸花)が演じる占い師アニータ

何もかもが上手すぎるんよ…

そして占いが当たりすぎなんよ…


で、占い結果をわくわく顔でのぞき込んでる

タリック(亜音)が汗だくなんよ…

(可愛いなおい…)

 


そんなやり取りの間も

ヴィセントさんはずっと

テレサの肩を抱いてるんよ…

 

 

もういろいろ萌えどころがある忙しい場面でしたわ。

 

 

ジョルジュとキャサリンがいちゃついてるところに

エレンがやってくるのはまぁお決まりの展開

 

エレンの歌う「こんなところにいるとは」の

「こんなところ」なわけで

 

ここからまかじゅり銀橋になるわけだけど、
ジョルジュがエレンに自分の運命の人についてを

語る時にその間の本舞台にキャサリンが登場したり

その本舞台のキャサリンのところにピーターが現れたり

ジョルジュとエレン、キャサリンとピーターのそれぞれが決別して

舞台上と銀橋からジョルジュとキャサリンがそれぞれ上手袖へ移動して

そこで一緒になって、躊躇いながらのキスシーン……

っていうこのあたりの流れというか見せ方は、

さすが小池先生ーーーーー!!!!

と叫びたくなるポイントでした。

 

「ミュージカル」の醍醐味って感じがする。

 

でもさ、そもそもキャサリンバツ2(3だっけ?)

の設定って必要だったのかな?

ジョルジュのエレンに対する思いもまぁ全てが偽物じゃなく

惹かれたのは確かみたいだしなんか

「2人ともただ惚れっぽいだけなのでは……???」

ってうっすら思ってしまうのですが……

 

いやでも、今回は2人とも運命の相手だったんだよね。

うんうんそうだよね。うんそういうお話だこれは。

(って無理矢理自分を納得させながら見ました)

(でもそれってどうなの…???っていうね…笑)

 

 

「ONE HEART」は名場面!

 

ジョルジュの訴えにまずキャサリンやヴィセントが共鳴して
だんだんとみんなが銃を置いていく景色に胸が熱くなる
そして分かり合えず去っていくピーターとエレン

 

「小池作品は1幕終わりが最高」

のセオリー通りの最高に素晴らしい場面

 

 

 

2幕始め、退団する瀬戸花さんのアナウンスへの拍手が。

宝塚の世界のこんな温かいとこ好きです。

 

 

サンジョルディの祭りの場


もうまず芹香ヴィセントと水音テレサカップルが最高に可愛い

やっぱり相手役のいるキキちゃん好きだなー!


退団する瀬戸花さんやあられちゃんが良い立ち位置にいるのも嬉しい。

 

でも私は鷹翔・愛未カップルにロックオン

 

 

キャサリンと意見違いをしたジョルジュが

1幕でエレンが歌ったのと同じメロディを歌うのもすごく好き

不協和音ではないけど観客的にはすでに不穏なメロディとして

インプットされてるから。

 

故郷へ帰りたい亜音タリックも可愛いね。
でもそれも仕方ないよね、なんて思う。

 


自分たちとは違う、当事者じゃない

よその国から来たカメラマン……

一度はジョルジュを突き放したヴィセントが

しっかりと仲間として彼を受け入れる場面は見せ場ね

「まかキキの友情」これはいい!

ジョルジュにとって「生きる目的」「自分の居場所」が

見つかった瞬間なんだろうなぁ

 

 

しかしですね。

ここ何代か宙組さんて、トップさんが新しくなる時に

その隣に合う2番手さんを連れて来てるじゃないですか。

それが素晴らしく功を奏していて、

毎公演トップ×2番手の相性の良さ・相乗効果って

5組中1番じゃないかと思うんですよね。

真風の隣の2番手、全組探してもそりゃ芹香だろ、って思いますよ。

 

 

話を戻します

(すぐ脱線する)

 

 

バルセロナの市街戦での
若翔市長とパッショナリア留依くんのお歌は素晴らしかったですね。

新公のお2人も素晴らしいお歌でしたけど、

やっぱり本役のお2人は圧というか力強さが最高です

 

 

ヴィセントの実家での場面は

ちょっとほっこりと優しい気持ちになれて
みんなで集合写真を撮ってる様子に

微笑ましいながらもその先の未来を想うと泣けてくる。



そこからのヴィセントとテレサの別れ

辛くて仕方ないはずなのに決して泣いてすがったりしない

テレサの良い女っぷり。最高。

 

ジュルジュがキャサリンにカメラを託す場面の

背景の丘のセットがとても綺麗だったのも印象的
あの山を越えて義勇軍と合流するんだね…

 

あぁもう悲しいラストがすぐそこまで来てますよー

っていう匂いがプンプンする!笑



最後の戦闘の場面
銃を持って1人ずつ増えてく仲間たち
ここ「今の宙組の選りすぐりのイケメンです」

って感じがして豪華。

(そんな見方もどうかと思うけど笑)

 

 

時を超えてヴィセントがキャサリンの子孫に

ジョルジュのカメラを手渡すのは、

悲しいラストにそれだけじゃない

未来へつながる何か温かいものが感じられて

素敵な演出でした。

 

 

戦争も内紛も決して美化されるものじゃないけれど

戦いの裏にある人々の思いとかそういうものが描かれているのは

やっぱり感動させられてしまいます……

 

 

 

さて。

前評判も上々であったフィナーレ!


まずは下手セリ上がりで

フィナーレの歌手のキキちゃん登場。
黒紫のお衣装が素敵。

キラキラ明るい笑顔で主題歌を歌いながらの銀橋渡り。

もう余裕や貫禄すら感じさせる。
ラストの歌い上げが最高!

 

 

ラインダンス
ねぇ……もしかしてサラちゃんセンターだった?

(確信もてず)

 

 

そしてそこからはもうノンストップ・カッコイイですよね。

 

トップスター真風さんが男役を率いてる姿も
幕が上がって大階段!なのも

キキちゃんが大階段のセンターを降りてくるのも

まかキキの絡みパートがあるのも

どれもこれも最高にカッコイイ!

 

そして安定の大好物踊るこってぃも最高にカッコイイ!

 

あれ?黒ドレスのサラちゃん最上手にいた

 

真風さんが銀橋に出て来て
本舞台上で男役さんたちがマント技披露してるのもときめく!

 

真風さんとじゅっちゃんコンビもいいし
なんといってもキキちゃんとマキコちゃんの迫力よ!

リフトの力強さよ!

(ちょっぴり脳裏を過るフクロウのコートよ!笑)

 

あとどこだっけ?

カップル振りから娘役さんが男役さんにマント渡して

捌けて残って男役群舞、みたいな流れありましたよね?

あのあたりどのカップルも色っぽくて素敵だった!

 


その後のキキちゃんセンターの群舞も最高。

男役さんズラリのかっこよさはさすが宙組!って感じだし

途中差し込まれるキキずんタイムが新鮮で可愛い。

 

 

ラストのデュエダン
前場の赤黒の世界から白銀に変わって

とっても爽やかで清らかで素敵!

まぁお衣装の粛々としたイメージとは違って

振りは大変アクロバティックでしたけども。笑

でもまかかのコンビには合っててよかったと思います。

 

 

パレード


ピンクのドレスのじゅっちゃん
綺麗な歌声のエトワール。嬉しい。

 

風色・鷹翔・亜音

の並びでスタンバイするときの
こってぃの大層なガニ股にちょっと笑ってしまった。

いやかっこいいよ、こってぃ!

大好きだよ!でも可愛可笑しかったんだよ!笑

 

 

真風・潤・芹香と、真ん中3人の

白×黒のスパニッシュ風お衣装に

白赤の大きな羽根がとても素敵。

3人とも長身でお衣装が映えますよね。

 


娘役さんたちが着てる黒ドレスも素敵。

エトワールでピンクドレス着てたじゅっちゃん早変わりよね。

毎公演思うけど、エトワールさんてそのままのお衣装じゃ

ダメなのかしらね・・・

変に目立っちゃうのかな・・・???

 

 

最近毎公演私の愛する98期の退団が続いてるんだけど

この公演でも大好きなほまちゃん(穂稀)がご卒業されました涙

寂しいですね…

でももう98期さんも研11?とかなんですよね…

信じられない…

でも袴姿のほまちゃんもとっても幸せそうな表情をしていて

配信ではあったけれど、そんなお姿をお見送りできて

よかったなと、そう思った千秋楽でした。

 

 

 

以上、配信で見た「ネバセイ」についてでした!

 

お次はこちらも配信ですが

春野寿美礼さんのトークライブについてを書ければと思います!