シアタークリエに大空祐飛さんご出演『死と乙女』を観に行って来ました。
なぜだろう?
ゆひたんの公演は、『La vie』も『familia』もブログにあげてないので
記事にするのは初めてなんだな
公演概要はこちら
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2015年3月19日~28日
シアタークリエ
出演
ポーリナ・サラス 大空祐飛
演出 谷 賢一
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(あらすじ)
独裁政権が崩壊して間もなくの、南米のとある国。
独裁政権下で誘拐・監禁され拷問を受けた記憶に今も怯えている。
ある晩、夫の帰りを待っていると1台の車が近づき、
弁護士である夫のジェラルドー(豊原功補)が降りてきた。
車がパンクし、通りがかりに送ってもらったという。
ジェラルドーを車で送った医師・ロベルト(風間杜夫)の声を聞き、
彼こそ、シューベルトの四重奏曲「死と乙女」を流しながら、
自分を拷問した男だと確信する。
(公式HPより)
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感想を書きたいところではあるのですが・・・
なんとも表現し難い想いの残る公演でありました。
面白いと言えば面白いです。
でも「面白い」とかそんな単純な言葉で表現しちゃって良いのかなぁという疑問も同時に浮かびます。
ゆひたんファンとしては、「奥様」としての服装も、ツルツル生地のネグリジェ姿も
ラストのドレス姿も素敵だったし、
現役時代では考えられないような過激な台詞、目撃しちゃって良いの?ってドキドキしちゃう行動、
その反面、旦那さんに甘えるような、包まれて安心するような女子なゆひたん。
ポイントで印象に残っている箇所は多々あるのに、公演自体の感想が上手く表現できないのは、
多分、観客に物語の答えが提示されていないから。
観客1人1人にそれぞれの解釈があって、それによってハッピーエンドにもなるしバッドエンドにもなる。
ちなみに(観てない方には意味不明でしょうけど)私の解釈としては、
ミランダ医師は黒です。ハッキリと覚えてる。そしてとぼけてる。
ポーリナは、確かに狂いそうなほどの心の傷を負ってはいるけれども、狂ってはいない。
やっときた復讐の時に粛々とそれを実行しただけ。
一番難しいのはジェラルドーをどの立場に置くか、だと思うのですが、私は、ポーリナの復讐を
黙認&手助けしているのだと思いました。
テラスでの会話でお互い確認済。ミランダ医師が、仕掛けた罠にかかれば黒確定。
ミランダ医師の告白を聞きながら言葉を交わさずとも復讐の実行を確信している。
風間さんのミランダの言動を、私は最初から黒だと思って観ていましたし、
ずっと「奥様」とか言っていたミランダが最後にはポーリナを名で呼んだところで確信しました。
ジェラルドーについては、自分の過去の女性関係の話など夫婦間での「許す」ということについて
を語っていました。なんか上手く表現できないけど、これまでお互いなんとなく言及するのを
避けてきた部分をさらけ出してぶつかり合っている姿を見て、彼はきっと彼女を信じるし、
彼女を助けるだろうと思ったんですよね。
あと、ポーリナがミランダを復讐相手だと断言する理由について、声だの臭いだの言っていた
時には、まだ多少の余裕はあったと思うんですよ。でも、「合わせた肌の感触」だと
聞かされて、彼の中の何かがはじけたんじゃないかな、って。
縛られたミランダとその前に立つ拳銃を持ったポーリナ。次に起こることは予想できたはず。
それなのに家を出ていくジェラルドー。出ていく際の会話は「ジャッキはかえしておいてね」
「君もシューベルトのテープは戻しておくんだよ」完全に痕跡を隠そうとしているのだと、
それをそんな短い会話で、彼ら夫婦は理解しあっているのだと・・・そんなところが私の解釈です。
これ、演出家さんや役者さんの意図するところとは全然違うかもしれません。
原作も読んでないですし、トークショーとかも見てないですし。
果たして、正解はあるのでしょうか・・・?
そうそう、公演とは関係ないですが、千秋楽のゆひたんの出待ちの人が多くてビックリしたことも
思い出の1つとして記しておきます。
(クリエ楽屋口から角を曲がってシャンテ入口を超えるほどでした。向かいの星組路線男役さんの
何倍もの人数でさすがに驚きました・・・)