これまた1ヶ月以上経ってしまいましたが、
シアター・ドラマシティにて 「CATCH ME IF YOU CAN」を観て参りました
ミュージカル
とーっても楽しかったです
ミュージカルナンバーの数々がよかったのはもちろん、
公演が発表された当初は主にお歌の面で 心配されていた(・・・と思われる)
真ん中3人の歌がすごく良かった!!
このミュージカルの成功はなんといっても、
カールがフランクを追い詰めた空港のシーンを スタートに持って来たことだと思う。
鮮やかな手口で数々の詐欺行為を華麗に繰り出して来たフランク。でもそれを見破ったカール。
いよいよ空港で追い詰めたそのシーンから物語はスタート。
もう目の前にカールがいてめっちゃ追い詰められてるのにフランクは落ち着き払ってる。
まぁまぁ話を聞いてよ、って感じで。
カールは一度同じような状況で、目の前でフランクに上手く逃げられてるからもう聞く耳を持たない。
そこでフランクが発した魔法の一言が、
「僕がどうやって司法試験に合格したのか知りたくない?」
弁護士の他にも医師やパイロットに成り済ましていて、
でもそのからくりはもう調べあげているカール。
でも、司法試験に合格して弁護士免許を取ったその方法だけが、どう調べてもわからない。
真面目で仕事に夢中で捜査になると他のことを考えられなくて
奥さんにも逃げられちゃうくらいの カールにとってこの一言は効くよねー
だから結局、フランクがどうして詐欺師になってどんな日々を送ってきたのか、
そんなストーリーを 聞くことになる。
「客席の皆さんだって知りたいよね?」っていうことでミュージカルはスタート。
こんなスタートだから、主人公はフランクだけど、
でもその主人公フランクのストーリーを客観的に ストーリーテラー的に見ている
フランクもいたりして。
で、フランクの様々な出来事が 時に台詞で時にミュージカルナンバーで綴られていく。
最初から客席も巻き込んだ 僕のストーリーなんだから、
突然始まるミュージカルナンバーにもぽかーんとしないし、
いろんな出来事がぽんぽんと進んでいくから飽きない。
それでいて、フランクがどうして家を出たのか、 どうして詐欺をするようになったのか、
どんな人と出会ってどんな風に大人になっていったのか、
そしてカールはどうやってフランクの存在に気付いて行ったのか、
そんなストーリーのキーポイントがとってもわかりやすい。
あと、おそらくこのストーリーの肝であろう、
フランクとカールとの追う者と追われる者のライバル関係から なぜか心を通わせるようになる段階を、
歌とナンバー、涙と笑い、絶妙なバランスで表現していてそれもよかったなー
以下、ざーっくりと出演者の感想を
フランク紅さん
めっちゃよかったいやー正直アラルコン公爵がアレだったから・・・さ・・うん。
でもフランクは歌も芝居も良かったし、ぴったりなはまり役だったんじゃないかな。
超高校生級の賢い感じと、まだまだ中身は子供なんだなーと思わせるところとが
すごく上手く表現されててねー。
お父さんとお母さんが離婚することになってどちらかを選べって
言われて、僕は家を街を出ることを選んだ!って強気で言ってるけど、
でもどっちも選べなかった んだよね。
パパもママも大好きなんだもん。あ・・・思い出しても涙出てくるわ・・
とにかく、紅さんの良い面が存分に発揮されてたお役だったと思う、フランク。
ブレンダ愛里ちゃん
ブレンダとしての出番は少ないけど、でもソロ曲ありフランクとの曲もあり、
どちらもものすごく可愛く歌い上げていたし、フランクとの並びが絵のように美しかった。
あと、なんていうのかな、ブレンダが登場したときの「ハイ!ヒロイン来ましたー」って感じ。
あれがなんといっても愛里ちゃんの最大の武器なんじゃないかな?
フランクがブレンダのことを「君だけがリアルだった」って言うのが印象的で、偽医者として
もぐりこんだ病院で本当の自分のことなんて知らないのにその医者としての自分に群がってくる
ナースたちに囲まれた日々の中で出会ったブレンダは、彼にとっての唯一のリアルだったんだなぁ、と。
フランクもブレンダには嘘をつけず本当のことを話してしまうけど、それを受けてラストにブレンダが歌う
「Fly,fly away」がこれまた名曲で、愛しているから、愛しているからこそ、私はついていかずここで あなたが飛び立って行くのを見ているわ。流れ星に祈りながら見ているわ。でも本当に愛しているわ・・・
そんな(すんません大体の解釈ですが・・・)ブレンダの熱唱がこれまた涙を誘いました。
カール七海さん
カイちゃんのカールハンラティさんがね。もうごめんなさい。ピカイチよかった
いや、笑い事じゃなくてマジで。まぁ元々きほちゃんとカイちゃんが目当てで行ってるので
彼女に対しては甘いですよ。(自覚あり)
まずルックスね。スーツに眼鏡にちょっとしたくたびれた感ね。(サイコー)
で、なんと言っても一番の見せ場は「Don't break the Rules」でしょうね。
小切手詐欺犯としてフランクを追い始めたカールが、ルールを守らない奴は許さない!!とFBI仲間を 率いて歌う大ナンバー。
もうね、かなり激しいナンバーを踊り続けているのにあのカイちゃんが(失礼w)
ちゃんと歌ってます!歌えてます!しかもめっちゃかっこいいんですよ!
あとはやっぱりあれかな、クリスマスの夜にフランクと電話で話をするシーン。
カールにも家族がいない、 クリスマスに帰る家がない、
そう聞いてフランクがカールに心を開き始めるシーン。カールの語り方が
とっても優しくてねーもうホントカイちゃんの声好き
ラストの空港の場面でフランクにフランクパパが亡くなったことを告げるシーンも泣けたなー。
ママは再婚してパパは死んでしまって・・・生きる目的も帰る場所も失ってしまったフランクに
カールが「刑務所から出てきたら一緒にFBIでコンビを組もう」って言うの。これは泣くでしょ。
フランクには帰る場所もできたし、待っていてくれる人がいる。これが泣けずにいられますか・・・
このカール役で改めて、カイちゃんのお芝居が好きだなーと思わされました。
あと、素晴らしかったのはフランクパパの夏美さんとフランクママのあんるちゃん。
パパは、本当にこのパパにしてこのフランクありで、
フランクはパパのことが大好きでパパの真似をして
このフランクになったんだよなぁって納得なパパ。
とってもユーモアに溢れていて素敵なパパだけど、やっぱりちょっと生活力には欠けるんだよね。
見た目の雰囲気とパリから抜け出したい一心とでパパについてきてしまったママがパパに
愛想を尽かしてしまったのはそういうところなんだろうな、きっと。
あんるちゃんのママは「母」になりきれず「女」を捨てられないところが上手く表現されてて良かったと思います。
ブレンダパパまりんさんとブレンダママまりのさんも明るく朗らかなところを担当していて、
場面は少ないけど 素晴らしかった!!こんなご両親だからあんな素敵な娘が育つんだなって納得のご両親だったし、
このままフランクがブレンダと結婚してこの家族に囲まれて暮らしていけたらどれだけ幸せだろうと思うと、
でもそれができないことを知っているだけに楽しい場面だから尚更切なさも募る場面だったなー。
FBI仲間のれんれんせっきーせおっちもこれまたイイキャラでね!!!
特にれんれんはカールと多分年も近い設定でブーブーいいながらもカールの仲間感を醸し出していたし
(楽公演でカールが「いつもありがとうな」って言ってたのは中の人の声だよね。笑)
あとはせおっちね、一番下っ端でみんなに小馬鹿にされてる役だけど、あれは設け役だよね。
娘役さんは、あまり役がない反面、ミュージカルナンバーいーっぱい出ててねー
それはそれで美味しいのよーむふふー
野球のストライプユニ、CAさん、看護士さん・・・なんだコスプレ祭か!みたいなね!
中でも、りら様れいらちゃんほのかちゃんの、可愛いらしいお顔なのに歌うとカッケーな!ってのが 印象的でした
さて最後に。我らがきほちゃん
シェリルアンちゃんは超絶キュート・・・だったんですが、かなりの笑いも掻っ攫っていきました。笑。
「パンナムのパイロットさんてお金持ちよねぇ・・・私と一晩過ごせるなら・・・いくら払えるのかしらぁ~???」
っていう迫り具合から、結構な大金を提示された時の
「Yes!イエス!イエーッス!!(激しいガッツポーズ)」 まで、可愛いったらありゃしない、ですよ、ホントに
その他、星娘コスプレ祭にも漏れなく参加していたし・・・あ、違った、スッチー場面出てないんだよなぁ、無念。
でもその他の場面では溢れんばかりの笑顔で踊ってました。ナース場面では歌ソロフレーズもあり。
ちなみに私が一番好きなのは通勤客のピンクコート。あの似合い方は素晴らしいよね。
素晴らしいといえば、最初の空港の場面でのアナウンス、きほちゃんの声でしたよねー。
美しく聞き取りやすい。さすがきほちゃんですわ。
で、このストーリーはラストでまた最初の空港に戻ってくるわけですよ。
一通りフランクの話を聞いてやったカールが、そりゃ言いますよね。
「で、一体どうやって司法試験に合格したんだ?」って。
そこでようやくフランクがそのからくりを教えてくれるんですよ。
「それはね、一生懸命勉強したんだよ!」って。
なんかもう、すごいよね。
いかにもアメリカンなオチなんだけど、でもなんだろうな、
観客も フランクの半生を観てきているし、カールに感情移入しているところもあるし、
とりあえず私は、フランクが愛おしくて抱きしめたくなりました
はー、なんかいろいろ書き殴ったけどさすがに1ヶ月以上経ってるから、
あちらこちら細かいことを覚えてないのが悔しいわぁ。
でも素敵なミュージカルでした。映像化されないのが残念。
うーん。もうガイズ始まっちゃうねー