ミュージカル『ドン・ジュアン』

続いては昨秋のこの公演

 

ミュージカル「ドン・ジュアン

 

についてを書きたいと思います。

 

 

ソース画像を表示

 

この公演は、4月に退団したきほちゃんの

退団後の女優さんとしてのデビュー作品でした。

 

張り切って初日から観て参りました。

初日の感想はこちら↓

 

coco7698.hatenablog.com


この記事の最後に

「映像が無理ならせめて音源だけでも」

って書いてるんですけど、

なんとDVDを発売してくださるとのことで!!!

嬉しいです本当にありがとうございます!!!

(しかもなんとキャトルさんが販売してくださるとのことで

身内感半端ないのが更にありがたいです!笑)

 

 

youtu.be

 

 

発売は4月とのこと・・・遠い・・・

 

とりあえず記憶の限りで思い出し記事を

まとめておきたいと思います。

 

 

ソース画像を表示

 

ミュージカル『ドン・ジュアン』

作詞・作曲:フェリックス・グレイ
潤色・演出:生田大和(宝塚歌劇団)

 

物語の舞台はスペイン、アンダルシア。

毎夜、欲望の赴くままに女と酒を求め続けて放蕩の限りを尽くす色男、ドン・ジュアン

そんな稀代の色男がいつしか、「真実の愛」によって変貌していく…。

 

<出演>
ドン・ジュアン:藤ヶ谷太輔

マリア:真彩希帆

ラファエル:平間壮一
ドン・カルロ:上口耕平
エルヴィラ:天翔愛

騎士団長/亡霊:吉野圭吾
アンダルシアの美女:上野水香(東京バレエ団)
イザベル:春野寿美礼

ドン・ルイ・テノリオ鶴見辰吾

アンサンブルキャスト(五十音順)
一条俊輝、伊藤寛真、風間無限、鹿糠友和、仙名立宗、西岡寛修、

西田健二、宮垣祐也、山野光
弓野梨佳、小石川茉莉愛、島田友愛、鈴木百花、谷須美子、

則松亜海、花岡麻里名、平井琴望、松島蘭

 

梅田芸術劇場 メインホール  :2021年10月7日(木)~17日(日)   
TBS赤坂ACTシアター  : 2021年10月21日(木)~11月6日(土)    

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

元々、同じ演目を何度も観劇することはないタイプの観劇人ですが

(もちろん「演目」ではなく「贔屓」を観に行くのは複数回)

これは何度でも観たいと思わされる公演でございました!

雪組公演望海版初日に立ち会った観客の興奮が容易に想像出来ますね。

そして出演者たちの思い入れの強さもわかる気がする。

 


まず曲がいい

日本人てスパニッシュっぽい曲調無条件で好きなとこあるしね。

 

 

そして今回の生田・藤ヶ谷版

初演から引き続いてご出演の方々の歌もダンスもレベルが高い!
あとお衣装もセットもすごくいい!

 

初日公演でもうすでに一定のレベルで出来上がってたけど、

それでも2回目、3回目・・・と更によくなってた。

 

 

藤ヶ谷ジュアンと真彩マリアの並びや歌声の相性も良くて、

何よりカンパニー全体がとても仲良さそうで微笑ましくて、

第2章のスタートが素晴らしい公演で生田先生に感謝!

 

 

 

それではメインキャストの方々の印象などをざっくりと。

 

 

★主役ドン・ジュアン:藤ヶ谷くん

 

いやー藤ヶ谷くんはですね、まず思ってた以上にとてもお上手で!

これは嬉しい驚きでした!

 

何よりまず色気とかっこよさが凄くて圧倒されてしまった。

 

これまでバラエティやトーク番組でのお姿しか知らなかったので

歌もダンスもお芝居も未知数、ハードル低めに設定しておいたので

「思ってた以上に」とか言う失礼極まりない感想になっちゃいました!笑



スタイルもいいしダンスもかっこいいし

それでいてマリアとのシーンではめっちゃ甘々な空気を醸し出してくるし

なのにカテコのご挨拶はとても誠実で

劇場まで通うファンが多いのも納得だなぁ、なんてことも思ったり。

 

最初に割れたセットの奥から登場してきた時の

主役感というかスター感も素晴らしかったな。

宝塚ファンの習性なのか思わず拍手しちゃったんだけど

(宝塚の公演ではトップスターさんへの登場拍手が存在します笑)

でも劇場全体から発生した拍手だったように思う。

 

 

冒頭での人の心を持ってないかのような冷たい感じも

騎士団長の亡霊に怯える感じも

ラストの悟った感じもどれも素敵だったけれど、

何よりもマリアの膝枕で幸せそうにしてるのが可愛かった。

 

あれはきゅん死に値する

 

 

 

☆ヒロインマリア:きほちゃん

 

きほちゃんマリアは可愛くて上手で、

私の大好きなきほちゃんだった…!!!

真っ直ぐで純粋でとても可愛い!


これまでの発光してるような陽のオーラはそのままに

幾分かの大人っぽさや色っぽさが増してて

(これは年齢的なものもあるかもだけど)

これからどんなお役・舞台に出会っていくのか、本当に楽しみになった!

 

お衣装は

①最初の石職人のパンツスタイル

②ジュアンと恋に落ちた後の青セットアップ

③甘々「変わる」シーンの白のセットアップ

④「愛が、呪い」からラストの黒ドレス

の4着かな?

カテコは再び②の青セットアップでした。


この③白と④黒の時のダウンスタイルの髪がとてもよかった!

可愛らしさと色気とがイイ具合のバランスで出てて

最高だったのでキャトルで舞台写真販売して欲しいくらいだった!!笑

 

 

★ラファエル:平間さん

 

平間さんは地球ゴージャスの公演やアミューズ系のイベントで

お名前は認識してたんですけど、でも、

こんなに大きなお役でちゃんと拝見するのは初めてで。

 

歌やダンスがお上手なのはもちろん、

ラファエル優しそうですっごく良い奴で。

どこが不満だったんだよぉマリア・・・って思ったり。笑

 

まぁ石職人としての彼女を認めてはくれてなかったですよね。

・・・それでもさすがにちょっとラファエル可哀想過ぎない…???

 

あとはね、カテコでマリアきほちゃんと楽しそうに

わちゃわちゃしてる姿が可愛かった!

 

 

☆ドン・カルロ:上口さん


今回とてもとても印象的だったのがドンカルロの上口さん!

お名前くらいは…の認識だったんだけど、

かっこいいし歌も上手いし台詞も聞き取りやすいし

これはミュージカル界の逸材なのでは…???

(今更何を言ってんだって感じですよね、すみません笑)

 

物語を進めていくストーリーテラー的な立場だったり

台詞にメロディに乗せたようなナンバーを

とってもお上手にこなしていて、

この作品の全体的な流れは上口カルロによって

滑らかに、でも幾分かのザラっとしたものを含みながらも

運ばれていったような気がしています。

 

 

 

★イザベル:春野さん

 

出て来て歌う人がどの人もとりあえずみんな上手かったんだけど、

中でもこの春野イザベルがとんでもなく素晴らしかった!

 

かっこよさと美しさに溢れてて

則松さんと2人で歌うとことか聞き惚れた!

 

藤ヶ谷ジュアンとの並びも

上口カルロとの並びも素敵に似合っちゃう美女っぷりもさすが。

 

 

☆エルヴィラ:天翔愛ちゃん

 

まず声がいい!

澄んだ歌声に情念を滲ませてくるの上手だった。

まだ不安定なとこもあったけど一途さが素敵!

 

私の印象としては初日が1番しっかり歌えてて、

なぜだか日を追うごとによれよれしてきちゃったね。
でも悪くないと思うんだよね、彼女。

荒削りなところが今回のお役には合ってるし。

これからの成長が楽しみな女優さんですね。

 

 

★騎士団長/亡霊:圭吾さん

 

そしてなんといっても圭吾さんが絶品!

声もいいしダンサーだしあの存在感ね!

 

登場の騎士団長として騎士団を率いている場面が

もうすでにかっこいい。

 

その後の亡霊としての出番でも

なんていうのかな、こう、ぬるっとした存在の仕方がいい。

 

主役のジュアンから見た底知れぬ気持ち悪さとか

もう逃げられないんじゃないかっていう不安や恐怖を感じさせる。

 

宝塚版でも言われてるけど、この公演の再演は

主演とこの役の役者が揃わないと難しいよね。

そんなキーポイントなお役ですよね。



☆アンダルシアの美女:上野水香さん

 

エキゾチックな美しさとダンスが素敵だった。

 

あと、バレエダンサーの方だから勝手に

とても身長の低い華奢な方だと思ってたら

これがまた案外長身で!!!

 

エルヴィラちゃんを見下ろす時の迫力が凄かった!

美人の圧ってすごいですよね!

 

しかし数場面の登場にこれだけの大物配するとか

本当に豪華で贅沢ですわ。

 

 

★ドン・ルイ・テノリオ:鶴見さん

 

愛と威厳に溢れた優しくそして哀しいお父さまでした。

 

舞台よりもドラマや映画などの印象の強い鶴見さんだけれど

お歌は上手だし声量も充分だししっかりした舞台演技だし

(ほら映像ばっかりの方が舞台出るといろいろあれなこと多いじゃないですか)

驚いてしまって調べてみたら案外舞台作品やミュージカルにも

ご出演されているのですね!

 

息子を想って歌うソロ曲は切々と感情が伝わって辛くなるし

ラストの悲劇をちゃんと見届けてくれる、

これもまた彼の息子への愛情なんだろうな、なんて思いました。

 

 

 

メインキャストの方だけでなく

アンサンブルの方々もどの方も

歌もダンスもハイレベルで

そしてどんな場面でもセビリアの街に

あの「ドンジュアン」の世界にしっかりと生きていて

だからこそどの場面もどのナンバーも

劇場中にしっかりと広がって観客に届いたんだろうな、って

そんな風に思いました。

 

 

 

さて、では。

以下、印象的だった点など箇条書きにて。

(主にマリアに関する場面になるかと思いますが笑)

 

 

1幕

 

まずはセットが素敵だった

セビリアの荒野。大きな月の背景。夜の酒場。

マリアの工房。2人の寝室。

多くの人が行き交う街の往来。

宝塚の舞台に慣れてると、時折それ以外の舞台のセットを

寂しく感じることもあるけれど、

それがなくて、どれも過不足のない効果的な、

そして素敵なセットで上手な見せ方だったと思う。

(パパ宅のお机だけは見る角度によっては

笑ってはいけない耐久場面でしたけどね笑)

 

 

主役ドンジュアンがなかなか声を発しない

これもなかなかインパクトのある点でしたよね。

まず彼の周りの登場人物が彼についてを語り、

割れたセットの奥から満を持して登場・・・

そこからこの物語の発端となる騎士団長殺しのエピソード。

騎士団長殺し」と街の人々に噂されても

何食わぬ顔でいつものように酒場に現れるドンジュアン。

そしてこれまたいつものように彼に魅了された女たちに囲まれ

でもその女たちを鬱陶しそうに振り払うドンジュアン。

 

そこからのナンバー「俺の名は」

ここがようやくのドンジュアンの第一声。

ここまでNo台詞のNo歌なんですよね。面白い。

 

 

騎士団長殺しの場面の

騎士団長・圭吾さん

「友よ、共に」の兵隊仲間たちとの

ラファエル平間さん

上手くてかっこよくて素敵だった!

 

おそらく騎士団の皆様と兵隊仲間さんたちは

同じ方々なのでしょうけれども

本当に皆様お上手で!!!

あれれ?な人がいないことが驚きであり

寂しくもあり。笑

(宝塚は上手になっていく様子を見守るのも1つの楽しみ方です笑)

 

 

マリアの最初の登場場面

ラファエルが仲間たちに婚約したことを

発表する場面なんだけど、

ラファエルをみつけて嬉しそうに駆け寄ってくる姿とか

バックハグされて照れてる姿とか可愛かったな・・・

 

でも、みんなが婚約祝いしてくれるって言ってるのに

躊躇ってるマリアや、

石像で頭がいっぱいなマリアに不満そうなラファエル。

不穏な空気流れまくりなんだよね。

 

 

「♪ドンルイテノリオ~」

このエルヴィラちゃんのお歌のメロディ頭から離れない。

可愛い。好き。

 

 

悪の華が好き過ぎて、

前奏が流れてくるだけでキタキタキタキタってなるし、

ジュアンとカルロが白熱してくるとゾクゾクするし鳥肌立つ。

藤ヶ谷さんと上口さんのコンビネーションも最高!

 

そもそもこのナンバーは

望海×彩風版ですでに鳥肌認定されてるんだった笑

 

 

そこから続く「快楽(Du plaisir)も好き。超好き。
センターで踊り出す藤ヶ谷くんが

さすがジャニーズ!!!っていう華のあるゴージャスさで

かっこよくて、彼の劇中ナンバーで

私はこれが1番好きかも。

 

 

マリアの工房

ジュアンとマリアの出会い

もしかしたらこの2人は騎士団長の亡霊によって

意図的に出会わされていたのであって、

お互いに恋に落ちるのはその呪いのせいなのかもしれない。

でも、そんなことはどうでもいい。

っていうか、もうそれでもいい。

って思うくらいに2人が運命的に出会って

あっという間にお互いしか見えなくなって

突っ走ってしまうの、本当に可愛かったんだよね。

 

 

マリアの「石の像」のナンバーも好き。

名誉ある騎士団長の石像を任されたことを喜び

自分の制作の世界や作成途中の作品に

うっとりしているようにさえ見える。

少なくとも「婚約者<石像」は確かだと思う。

 

そんなマリアの姿を見つけ、そして見つめるドンジュアン。

出会ってしまった。見つけてしまった。

そうしたらもう離れることはできなくなってしまった。

そんな藤ヶ谷くんの表情が素敵でした!

 

 

♪あなたの~声が聞きたいの~

と歌うマリアがノミ(かな?)をカーンと打つと

それと同時に胸を打たれる衝撃がドンジュアンを襲う。

ベタな演出だけど私は嫌いじゃない。むしろ好き。

 

マリアきほちゃんのカーン!が元気すぎて

可笑しみすらあったのはご愛敬で。笑

 

 

 

マリアと出会ったあとのドンジュアンの

「エメ(Aimer)」

これもまた素敵なナンバーで。

歌詞にある通り本当に「愛に貫かれ」たような

藤ヶ谷くんの表現というか歌い方好きでした。

 

 

 

私はこの演目、映像含め未見で

ストーリーも結末もあまり知らないままの初見だったんですけどね。

 

運命の2人が出会った後にラファエルの場面があって、

戦況芳しくなく兵士たちが次々と倒れていく・・・

あれ・・・これ、もしかして婚約者帰って来ない・・・?

って思わされてしまう憎い流れでしたね。

 

ほらだいたい芝居やミュージカルにおいて

「大丈夫すぐ帰ってくるから」って出征していった人って

帰って来ないじゃないですか。(偏見)

 

 

 

まぁ婚約者が戦地から帰って来ないからと言って

すぐに別の誰かと・・・ってのはどうなのかとか

そんな道徳的なことが脳裏を過らなかったと言えば嘘になりますけど、

でも「亡霊の呪いによって出会わされた運命の2人なのだから」

って脳内で唱えると何でも納得できてしまうの我ながらちょろいな

って感じでしたね。笑

 

 

 

で、まんまと恋に落ちた2人がセビリアの街にいる。

楽しそうに手を取り微笑み合ってる。

 

そんな1幕ラストの

「何かが変わり始めてる」

ここはもうすべてが大好きだった。

 

この場面の曲も2人も街の人々も。

本当に幸せに満ちていて見ている自分も

幸せな気持ちでいっぱいになった。

 

 

まず上口カルロの歌で始まって

お父さまやイザベルやエルヴィラも登場する。
イザベラの歌に合わせてカルロが踊るのも素敵!

 

 

ドンジュアンとマリアが

近い距離で向き合って

足を踏み鳴らしているところが好き

まるでお互いに強く共鳴し合ってるよう。


自分の周りに人を寄せ付けなかったドンジュアンが

マリアに手を引かれて人の輪の真ん中に入っていって

すごく嬉しそうにしてるのとか見ると泣きそうになる。

 

 

街を行く人の赤子を自らの腕に

抱かせてもらった時の藤ヶ谷くんが、

人の温もりや命の尊さを思い出したような

本当にいい表情するんだよね。

なんかこう、人としての血が通い始めるような。

 

それにこの場面はきほちゃんの陽の魅力

強く出ててとても活きてる。

マリアに生命力が溢れすぎてるから

ドンジュアンがそれに引っ張られていく感じが

すごく好き!

 

 

きっとこのあとは悲劇が待ってるんでしょ?

ってそんなのわかってたけど、

でも、ここで迎える1幕ラスト。

本当に幸せな気持ちで幕が降りてくれて嬉しかったな。

 

 

 

2幕

 

セビリアの恋人たち」

 

この場面も本当に可愛かった!

曲調がどこかスパニッシュ調で

セビリアの街に1つの情熱的な恋が生まれたことを

歌っていてすごく好き。

 

 

石像職人としてのマリアから、

お衣装鬘それから表情纏う雰囲気・・・

あらゆる要素がすっかり恋する女の子に変わっていくの、

見てる側も本当に幸せな気持ちになった。


あんな幸せそうなきほちゃん、

在団中のお役ではなかなか見られなかったからな・・・笑

 

マリアの姿を見失っただけで不安で探し回っちゃう

藤ヶ谷ジュアンも可愛すぎた・・・!!!

 

 

1幕ラストでは出会えた歓びにキラキラしつつも

どこかまだ戸惑いが見えて「変わり始めてる」状態なのに、

それが2幕頭になると「変わる」のナンバーを経て

お互いしか見えない・いなくては生きていけないようになる流れが

すごく素敵だったなぁ。


本当に蕩けそうな幸せそうな顔するんだもん。2人とも。

 

でもやっぱりそんな簡単にはこれまでの悪行から、

騎士団長殺し」の男が亡霊の呪いから逃げられるわけもなく。

 

街のみんなからも温かく祝福され・・・るかと思いきや

だんだんと不穏な空気が流れだすと2人の不安そうな

表情にこちらもものすごく心が痛くなりました。

 

そういえばこの場面、私が見ていた回で

マリアの頭に装着されるヴェールがすぐに落ちちゃったことがありまして。
些細なことなんだけど、でもそれによって、

あのヴェール1枚による視覚的効果の大きさなんてものにも

気付かされたりしましたね。

 

 

真っ白なセットで真っ白なお衣装のマリアが歌う

「彼を愛してる」

彼女のドンジュアンへの想いが溢れていて

きほちゃんの歌声もものすごく甘くて柔らくて大好きだった。

 

きほちゃんのあの蕩けそうな幸せ顔は武器だと思う!
あざと可愛いとこが本当に好きです。
 (もちろん褒めてます)

 

 

真っ白な世界を作っている布が上がると

そこには幸せそうに眠っているドンジュアン

 

そこから続く「愛だけが」

2人のデュエットナンバー

 

♪愛だけ
♪愛だけあれば
♪他に何も要らない

 

たとえ街の人たちに何を言われようと

愛だけがあればそれで構わないと歌う2人が本当に可愛い。

 

「君とともに眠り君とともに目覚めるそれだけで幸せ」

と言うドンジュアンに

「いつまで飽きずにいてくれるかしら?」と

可愛く問うマリア。


ドンジュアンが服を着ようとして、

マリアが袖を通すの手伝って、

襟を直してあげたりするのも可愛い。

 

初日だったかな?

ここ、なかなか袖に腕が通らなくて、

でも全然動じずにお芝居続けてて、

でもやっぱり袖は通らなくて笑

それなのにドンジュアンとマリアはいちゃいちゃしてて、

可愛いが溢れすぎてて最高だった!

 


今回はキスシーンも宝塚式だし

ベッドの上に2人が並んでいても夢々しい真っ白な世界で

(イメージとしては花組公演の「愛と革命の詩」)

双方のファンに優しい作りになってたと思う笑

 


お手洗いで一緒になった藤ヶ谷くんファンだと思われるの方々の

「キスシーンちゃんとしてなかったー!楽しみにしてたのに!」

って言う声が聞こえた時には思わず笑っちゃったけど!笑

(「してなくてよかった!」じゃないんですね?!笑)

 

 

いやでも本当に。

短いけれど2人が一緒に過ごす時間から溢れ出す多幸感がすごい。

あのまま幸せになって欲しかったな・・・

 

2人は決してただの一目ぼれではなくて

ちゃんと一緒に過ごす時間の中で距離を縮めてるんだよね。

 

 

こんな2人の幸せが長くは続かない事件が起きる。

なんとラファエルが生還してきてしまう。

 

エルヴィラから、マリアがドンジュアンと付き合っていると

聞かされたラファエルの「マリア」のナンバーも

素晴らしかった!

怒りに満ちた力強い歌声。

 

せっかく生きて帰って来たのに

帰ってこなければよかったような空気を

恋人から感じてしまったらそりゃ辛いよなー

なんて思っていたのだけれど、

「残念だったな俺は帰って来た」

みたいな台詞があって、ますます辛くなりました。

 

 

そういえばパンフを読んだら

ラファエルの出征はレコンキスタだと書いてあって

また世界観の解像度が上がったような気がしました。

余談ですが。

 

あと、雪組版でラファエルを演じたひとこちゃんが

時折「絶対殺すマン」みたいに言われるのは

この曲由来か!と初めて知りました。笑

これも余談ですが。

 

 

 

復讐の炎にラファエルを燃え上がらせた

怨念の塊みたいなエルヴィラもすごい。(こわい)

 

実はマリアに婚約者がいたと知ったドンジュアンの

「嫉妬」のナンバーも、もうほんっとうに

心の底の本音が渦巻いててドロドロしてていい。

 

自分だけを見ていて欲しい、

他の奴のことなんて見ないで欲しい、

そんな嫉妬心でいっぱいになってしまうドンジュアン。

 

心から誰かを愛することが初めての彼にとっては

こんな嫉妬っていう気持ちも初めてで戸惑ってしまう。

戸惑う、っていうか、こんな感情があるなんて

知らなかったぞ!って怒ってしまう。

 

うんうん。そうだね、辛いよね。

でも、いろんな感情を覚えたね。成長したね。

って思いながら見てました、私は。笑

 

 

ラファエルからの決闘の申し出を受けたドンジュアンに対して

お前の方が強いから決闘やめろソング(笑)の場面も大好き!

 

曲名は「誰に対しても情けはかけない」だそう。

 

ここのカルロ上口さんがかっこよくてねぇ・・・
途中、上口さんと圭吾さんの絡みがあるんだけど

ダンサー同士でもタイプが違ってめちゃめちゃかっこいい。

どちらも好き。

 

 

そして決闘場面を前にしてやってくるのが

真彩マリアの大ナンバー「愛が、呪い」

 

初日にこのナンバー聞いた時の感覚は

ひかりふる路」の初日に「葛藤と焦燥」を聞いた時のようでした。

 

大好きな贔屓のきほちゃんだけど、

どこかものすごく俯瞰的に「すごい!」って思ってました。

 

このナンバー、宝塚版にはなかったそうで。

追加してくださった生田先生に本当に感謝。

 

ここの場面のマリアのお衣装が黒のレース使いの素敵な

シックなドレスで、

やっぱりどこか喪服を連想させられてしまうし

真彩ヲタとしては謎の女(@「fff」)も脳裏を過る。

 

でもとっても素敵で、ロングの少しウェービーな

鬘とあいまってとっても似合っててすごく好き。

 

少し物寂し気な前奏から始まるこのナンバー。

フラメンコギターとかなんかそんな雰囲気。

それでもだんだんとマリアのドンジュアンへの

想いが高まっていって後半には熱い熱い心の叫びへ。

ラスト、マリアの悲痛な「愛してる!」が響き渡る

劇場の空気がとても好きだった。

 

 

それにしてもですよ。

きほちゃんのことをはじめましてでご覧になった方が、

 

あら可愛い(登場)
→声も綺麗ねぇ(台詞)
→お歌も上手なのね(歌)
→スタイルめっちゃいいな(腹出しお衣装)
→なんか凄いなこの子
→うっわ・・・すっご・・・(「愛が、呪い」)

 

って段階踏んで驚いてもらえるようになっていてとても親切設計。笑

 

 

 

「夜明けの決闘」

 

決闘の場面はスピード感も迫力もあって素晴らしかった。

真ん中の藤ヶ谷ジュアンと平間ラファエルの白熱度合いがすごくて

場面全体の熱量が半端なかった。

 

 

超絶くだらないことなんですけどね。

ドンカルロとマリアの(ほんのわすがな)絡みを見て

「これは概念上の咲きほなのでは…?」と思ったりもしました笑笑

(誰にも伝わらないこの概念笑)

(って思ったけど咲きほ担のお友達はわかってくれたので満足!)

 

 

 

「愛のために、俺は死ぬ」

 

愛を知って、自分の重ねて来た罪の重さを知って、

自らの死を選んだドンジュアン。

この大ナンバーを歌い切った藤ヶ谷くんは、

ドンジュアンの「人生を生き切った感」が出てて好きでした。

 

「せめて人として死にたいそれにはこれしかなかった」

というドンジュアンの切ない叫びのような歌声と、

最期に寄り添うドンジュアンとマリアの姿、

そして薔薇の花びらの鮮やかさがとても印象的でした。

 

 

1幕かな?息子の悪行を見兼ねた父ドンルイテノリオが、

「お前が死んだ時に悲しむのは俺ひとりだ」

といった内容の歌を歌う場面があるのですが、
このラストでみんなが彼の最期を悲しんでいて

背負った罪や呪いから解放されて旅立って行くのだな、

となんだか少し観客としても悲しさだけじゃなく

安堵感に似たものを感じたことを覚えています。

 

 

 

カーテンコール!

 

毎回出演者の方々のわちゃわちゃが可愛くて

とっても癒されたカーテンコール!

 

きほちゃんのソロ曲のメロディを覚えておきたいのに、

カテコの「何かが変わり始めてる」が好きすぎて、

終演後は結局それがずっと前から頭を回り続けてしまったよね!

 

 

とある日。

藤ヶ谷さんが真っ先に薔薇拾ってて、

前方来た時にそれを客席に投げる・・・

かと思いきやフリだけで投げない、みたいなのをしてて、

それを後ろから見てたきほちゃんと笑い合ってて

2人に可愛いが溢れてて客席の私が昇天しました!

またとある日。

いつもラファエル平間さんと楽しそうに絡んでるけど

その日は横並びになるとこで肩組んだままステップ踏んでた。可愛い。
でもそのあとハケる時、きほちゃんは平間さんの方見たのに

もう背を向けられちゃっててちょっと泣きまねして

反対袖に向かうきほちゃん相変わらず可愛いの塊であった・・・

 



なんかもう、きほちゃん可愛かった話ばっかりになっちゃうよね!

仕方ないよね!だって私真彩担だから!

 

今回の公演は梅芸と赤坂の両方で観たけれど

私はキャッチミーを大阪でしか観てないので

赤坂ACTの舞台に立つきほちゃんの姿を

初めて観ることができたのも嬉しかったな。

 

 

あと、梅芸と違って(笑)赤坂公演は開演前に

かなり本気の静寂が訪れるのがとてもよかった!
 

 

ある日の終演後には規制退場を待ってる間に近くから

「ヒロインの子可愛かったわねぇ」って言う声が聞こえて

えへへありがとうございますぅって思ってたんだけど

そのあとに「でもどこか男前な感じもするわね」って!笑
え?一体どうしてバレたんだろう?って思ったりもしました笑

 

 

 

 

千秋楽からもう数ヶ月経った今思い返してみても

きほちゃんがとっても楽しそうに舞台に立っていて

素晴らしいお役で最高の演目で

仲の良さが溢れ出てるような温かいカンパニーに恵まれて

新しいスタートを切れたこと本当に幸せだなって思う。

 


公演初日から千秋楽までずっと

藤ヶ谷さんのファンの方の感想も温かくて

本当に嬉しかったしありがたかったです!

またいつか何かのお仕事でご一緒できる機会があればいいのにな。

 

ちなみに私もすっかり藤ヶ谷さんにときめく体質になりました!笑

 

 

以上、「ドンジュアン」覚書でございました!

(もうほんっとうに自分のメモ書き笑)

 

お次は多分宙組プロプロについてを書きます!

(でもこれも本当に素晴らしかったからまた時間かかりそうだな)