とうとうこの公演について書く順番となりました。
これ、今から書き始めるわけですが・・・
どのくらい(時間も文字数も)かかるかなぁ・・・って
自分でも恐ろしくなっております。
例によって、自分の思い出記録として書き残しておくものですので
深い考察や感動的な感想はございませんことご了承くださいませ。笑
追記。
本来の予定では、きほちゃんのお誕生日までにこれを書き上げて、
そしてお誕生日祝いの記事を書いて、ショーの記事を22日までに。
23日のきほちゃん第2章のスタートの日までに在団中の記事は
書き終えるつもりだったのですが・・・全然間に合いませんでした!(笑)
『f f f-フォルティッシッシモ-~歓喜に歌え!~』
作・演出/上田 久美子
『シルクロード~盗賊と宝石~』
作・演出/生田 大和
主演:望海 風斗、真彩 希帆
宝塚大劇場:2021年1月1日(金)〜2月8日(月)
東京宝塚劇場:2021年2月26日(金)〜4月11日(日)
音楽史に革命を起こし、今や不滅となったその男の名前。
しかし男の名は、あらゆる不運に彩られている。失恋、孤独、失聴…。
それでもなぜ彼は、至上の喜びを歌う「第九」を完成させることができたのか。
聴力を失い絶望する天才音楽家の前に姿を現した謎の女。
女の不可解な存在にいらだちながらも、
いつしか彼女を人生の旅の友としてゆくルートヴィヒ。
やがて二人の不思議な関係が生み出した音楽とは──。
フランス革命後の混沌のヨーロッパで、ナポレオン、ゲーテ、
そしてベートーヴェンが歩む覇道が交差する。
誰もが知る伝説の男たちについての、新しい物語…ミュージカル・シンフォニア!
公演の内容とお写真は劇団公式HPより
雪組公演 『f f f -フォルティッシッシモ-』『シルクロード~盗賊と宝石~』 | 宝塚歌劇公式ホームページ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今回はとりあえずお芝居「fff」について!
よく信者的な崇拝者が現れるウエクミ先生の作品ですが、
実を言うと私はあまりその作品に触れたことがないのでわからず
それどころかインタビューなどでの発言を読む限り苦手なタイプw
ということで贔屓の退団公演の担当と決まった時はかなり不安でした
その上主な配役が発表されてみれば役名が「謎の女」
それこそ「は?」ですよ
ポスターも私の大好きな可愛いきほちゃんとはほど遠いもので
「これで最後なのか・・・」とかなり落ち込みました
でもね。
幕が開けてみれば、これが素晴らしい作品で。
見せ方も上手いし、セリや盆などの使い方も天才的。
引っかかる台詞もないし、それどころか唸る言い回し多数。
でもね。
私はハマれなかった。
だって私は可愛いきほちゃんが見たかった。
宝塚でしか出来ないようないかにもなヒロインが見たかった。
人類とか世界とかそんなんじゃなく、ただただヒロインとして
主人公望海さんと人間と人間として惹かれ合い恋に落ちる作品が見たかった。
でもね。
作品のテイストとしては宝塚っぽくないけれど、
トップスター望海風斗の魅力を存分に堪能させてもらえたし
そんな大人気トップスターの退団公演であるにもかかわらず
きほちゃんも出番・歌・台詞ともに充分に与えてもらえたし
トップコンビの歌をこれでもかと浴びることができたし
トップ望海さん×2番手咲ちゃんの対峙も存分に味わえて
望海ー彩風ー彩凪、というこれぞ現体制雪組という見せ場もあり
朝美、朝月という次体制の中心メンバーにもしっかりと役割があり
退団者にも各役それぞれに見せ場があり
それ以外の生徒にもそれぞれの役で台詞や歌がしっかりと与えられていて
これぞ座付作家の成せる作品だ、と感心してしまいました
でもね。
きほちゃんはこれが宝塚での最後のお役だったのです。
もっと雪組の皆さんとの絡みをいっぱい見たかった。
そして、せめて名前が欲しかった。
「謎の女ちゃん」「謎ちゃん」「運命」「運命の恋人」
様々な愛で方を心の持ちようでできなくもないけど、
私はやっぱり
人間のお役で人間の名前のある役がよかった。
これはどれだけ作品が素晴らしくても拭えない。
といった具合に、私の中では「でも」「でも」の
エンドレスリピートです……
素晴らしい作品=好きな作品とは限らない
ということなのだと思います。
ただ、作品としては本当に素晴らしかったのですよ。
こんなに回数観た公演もないけれど、全然飽きなかった。
それどころか毎回ゾクゾクする場面がいくつもあった。
だからきっと「贔屓の退団公演」でなければきっともっと
受け入れられたんじゃないかな、と思ったりします。
ただただ、私の好みとは合わない、というだけで。
良いか悪いか、じゃなくて、合うか合わないか、です。
「頭であれこれ考えなくてもよくわからないけど感動してしまった」
「よく考えれば酷い話だけどでもトップコンビにときめくからいい」
みたいな作品の方が好きなんですよね、私。
個人的な好みとしては、トップスターの退団公演はよく出来た作品よりも
ファンが存分に泣いて(時には笑って)送り出せる作品がいいなと思うので
コンビやスター同士の絡みで、あぁこの並びが見れるのは最後なんだな、
って思う演出や、いかにも次世代への引継ぎっぽい場面が好きです。
あと、自分が宝塚の作品に求めるものはときめきです。
なので少なからずトップコンビには惹かれ合ってほしい。恋に落ちてほしい。
現実世界のあれやこれやをわざわざ宝塚で味わいたくはない。
近いところの作品で言うと、例えばロミジュリのように、
長い年月憎しみ合っていた家同志の争いは醜く世知辛いけれど、
でもあれは、そんな家に生まれながらも一生ものの恋に落ちて
そのために生涯を捧げた2人の純愛の物語だからいいんですよね・・・
なんか、作品の話に入るまでが長くなりすぎちゃいましたね。笑
本当はあれこれ細かく書きたかったけど、
もうきほちゃんが次の世界へどんどん進んでいってるので
あとはもう各場面の自分の思ったことを箇条書きで!
まず幕開けは天上界の白いイメージで始まるのとても好き
テーマが重い作品ほど、その中に差し込まれる軽めの場面の存在は重要だし
それを作品のイメージを壊すことなくストーリーも分断されることなく
挟みこまれてるのが素晴らしい
天使ちゃんたちが登場してからの開演アナウンス
これもとっても柔らかく始まるのがいい
天使3人(希良々・羽織・有栖)が可愛くて
上手で声も綺麗でこれ素晴らしい配役!
ちょっとずつ鬘も違うんだけどサイズ感も同じで
サンコイチな感じが可愛い
「♪お疲れ~さま~人生~」めっちゃ耳に残るよね。笑
その天使ちゃんたちと智天使ケルブ様(一樹さん)の場面も好きー!
ケルブ様の「むむぅ?」も最高に好き。そしてさすがの貫禄!
この音楽家3人ももう天上の人だからずっと真っ白なお衣装なんだけど
それぞれ可愛いしぐいぐいとストーリーを引っ張ってくれて
あの3人がいることで主人公たちの人生を観客はものすごく俯瞰的に
冷静に見ることが出来るんだと思う
っていうかさ!
モーツァルト役がみちるちゃんなのが天才的!!!
あと、音楽家3人が絵画になって額縁に入ったり銅像になったりするのも
可愛くて天才!
なかなか天国への扉を通してもらえない3人に対して
なんでバッハはすんなりゲート通過出来たんだろ?って
ぼんやり思いながら観てたんだけど
ちゃんと劇中で説明されてたの、観劇数回目でようやく気付いた……
(「♪バッハは神の歌を歌った~」って一体それまで何を聞いていたのか。笑)
この冒頭の場面でケルブ様に「音楽は誰のものか」という
問いが与えられてそれが作品の大きなテーマとなっていくのですねぇ…
いいですねぇ…ゾクゾクしますねぇ…
ここに処刑された王妃マリーアントワネットが登場することで、
この3人の音楽家たちは王侯貴族のために音楽を作って来たということが説明され
それまで音楽といえば神のための宗教音楽が主だったのに
貴族の娯楽のために音楽が作られるようになったことに対する
評価?裁き?を与えられるようになるのですね。
王妃様にゆきのちゃん。これまた最高。
品の良さと艶やかな声、華やかさ。
ゆきの王妃の前に膝をつき手に口づけをするみちるモーツァルトという構図も最高。
3人の音楽家たちの裁きは後継者が音楽というものをどうしていくのか、
それを見てからということになってようやくのプロローグ!
(え?ここにきてまだようやくプロローグ……???)
「連帯責任」になってしまったので音楽家たちは必然的に後継者を
見守りに?監視しに?行くことになるわけですね。良き流れ。
プロローグはね、ここが1番好きかもってくらい好きだった!
曲、衣装、振り、セット、天上界からの導入、演奏会後の楽屋への流れ、
どれをとっても素晴らしかった!
交響曲「英雄」とともに主役ルイの望海さんが登場!
でも最初の数日この場面音響がうるさすぎた気はする。
しばらくして落ち着いたけど。
生オケで上演できなかった分、ルイの登場がオケピからだったり、
その後もオケピをなかなか効果的に使っていて、これはこれで貴重な演出。
まぁせっかく題材がベートーベンなのだから、生オケで観たかった、
という無念は晴れないけれども。
ナポレオン(彩風)とゲーテ(彩凪)が
上下のセリ上がりで登場し
オケピから銀橋センターにルイ
それぞれの背後に自筆サインが浮かび上がる・・・っての最高よね
の文字を背に銀橋に立つ望海ルイのかっっっっっこよさったらっっっ!!
(大興奮)(笑)
ちなみに、ルイの「ゲーテのように」という台詞のタイミングで
ナポレオンがセリ上がってくるの、ずっと違和感あったから
ここが東京公演での改変で解消されてとてもスッキリしました!
銀橋に並び立つ同時代のスター3人
これがベートーベン・ナポレオン・ゲーテであり
望海・彩風・彩凪でもあるんだよねぇ…(涙)
曲が止まり、そこから望海ルイのソロ歌、からの再び音楽、
の流れも神。最高。
大砲がラッパのベル型なのも、劇中通して庶民たちがそれをいろんな方面に
向けていくのも視覚効果的にもとてもよかった
「ドーン」
「我が音楽は人間の心」(byルイ)
「ドーン」
「我が戦闘は人間の願い」(byナポレオン)
「ドーン」
「我が文学は人間の光」(byゲーテ)
かっこいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーー!!!!!
この場面お席によっては、一旦下がったナポ様が
セット裏でお帽子脱いで御髪を整えていらっしゃる姿が
チラ見できて可愛さに萌えました笑
あとここのルイちゃんのダークグレーのお衣装、
膝下がタイツでふくらはぎのラインをお見せくださったのも萌えました笑
「求めるものは人間の勝利」
ナポレオンもルイも、結局求めているものは同じっていうのも深い
そして響いてくる謎の女の歌声→「英雄」第2楽章
歌うま娘役トップのカゲソロとかなんて豪華な!!!
ここの3者の役の特性に溢れたダンスも大好きだった
ナポレオンは兵士を率いて勇ましく
ゲーテは兵士に囲まれて雄弁に
そしてルイは民衆を率いて表情豊かに
本当に素晴らしかった
うるさーい!と神の怒りを買って音楽家たちから
雲を耳に入れられるルイ→難聴への始まり。これもいい。
ここでセリ上がっていくナポレオンとフランス軍!
これもかっこよくて毎回絶対観てた
オペラじゃなくて舞台全体を視界に入れるのが好きだった!
(この作品、全体的に2階から観る方が好きだった。
複数回通う作品で2階が楽しいのはありがたかったポイント!)
喝采を浴びるルイに追随するように現れる謎の女
ようやく登場したよー謎ちゃーん!
待ってたーーー!!!
ここでルイの元にやってくるのがジュリエッタ(夢白)
あやちゃん、いいですね。
娘役らしい(もっと言えばヒロインに相応しい)華やかさ美しさ透明感があって
私はとても好きです。
「人気トップコンビの退団公演から贔屓が加入する心細さと落ち着かなさ」
を2回経験している身としては、夢白ちゃんのファンの方々には、
心からのウェルカムと1作だけでもご一緒出来て嬉しいという気持ちを
送りたいなと常々思っておりました
続いて登場してくるのが皇族の方々!
皇帝フランツ一世(透真)
オーストリア皇后(千風)
宮廷楽長サリエリ (久城)
メッテルニヒ(煌羽)
カール大公 (桜路)
そして皇帝の弟でありルイのパトロンでもある
ルドルフ大公にあやなちゃん(綾)!
どうですか?この豪華なこれ以上ない布陣……!!!
りーしゃさんの笑い方や台詞の間、纏う空気、
もう本当に高貴なご身分の方のそれで素晴らしい!
あやなちゃんルドルフ大公がとにかくイイ人!!
ずっとルイの味方でいてくれる人。優しい。
皇帝が気に入ったという曲を献呈しては?というサリエリの提案に対して
その曲を捧げるのはナポレオンだと平然と言い切るルイ
ざわつく周囲の人々
ここで「交響曲第3番英雄」をナポレオンに捧げたエピと
ヨーロッパ各国がナポレオンに攻め入られ
オーストリアも戦争のさなかであることが説明される
わかりやすい
「♪英雄は戦う人間の自由のため~」
と歌い出すルイの英雄への憧れに満ちたきらきらした表情がすごくいい
その背後でセリ上に浮かび上がる
ナポレオンの後ろ姿も最高にカッコイイ
ここの咲ナポレオン、セリ上から平場へ→戦って→銀橋でソロ歌→
平場に戻って戦って→上手花道でソロ歌、というかなりハードな流れ
歌と歌の間の戦闘シーンが
めちゃめちゃかっこいいからみんな見て!
「私にしか見えぬ未来がある
今は従えただ私に」
と高らかに宣言するナポレオン
「あなたにしか見えぬ未来がある
今は従えただ彼に」
と強く説くルイ
両花道での望海・彩風のハーモニー
喉の不調やパートの入れ替えなど多少苦労してたように見えたけど
私はここがとても好きだったな
この大好評だった演奏会の終了後にテンション上がったのか(笑)
ご満悦のルイくんはジュリエッタに求婚するわけですが
「身分がなくても俺は恥じない」って身分が足りない側のルイくんが
自信満々で言っちゃうあたり、君はそういうとこだよ!って
客席から総ツッコミでしたよね。笑
でもあのパープルのコートのルイくんイケメンだったなー!
コートと言えばジュリエッタ母のうきちゃん(白峰)のコートが
マリーアンヌ(@ひかりふる路)だったのは嬉しいポイント
劇中劇「若きウェルテルの悩み」
流れるのは、ピアノソナタ「月光」
ウェルテル役をバウ主演で演じた凪様にゲーテ役っていうのは
どこまで意図的でどこまで偶然かわかりませんけれど
それこそ運命的ですよね
この場面ですけどね、私、なんと、初見時に
ピアノの上にいる謎ちゃんに気付かなかったんですよ!(笑)
いつのまにかそこにいた!
え?いつからいた?最初からいた?って軽くパニックでした(笑)
ここの、細く痛いくらいのわざとちょっと合わない音を絶妙な線で
出してくるきほちゃんの技量はブラボーだったな!
劇中劇後、「イイ出し物でしたねー」的なこと言ってる客が
羽織・眞ノ宮・星加の100期トリオなのも何気に好き
ここでようやくゲルハルト(朝美)とロールヘン(朝月)登場
この夫婦がこれまた優しさと柔らかさを醸し出していて
ルイにとっての故郷ボンの象徴だったんだろうなー
着飾ったジュリエッタが婚約者伯爵(真地)と並んだ姿
そしてルイの(=望海さんの)手には赤いバラのブーケ
もう不吉な予感しかしないですよね(雪担あるある笑)
少しずつ聞こえなくなってきたところで
オケピから謎ちゃん登場!
ようやくルイと謎ちゃん対面!
(=ようやく舞台上でだいきほが一緒になる!)
(ここまで長かった……泣)
ここの聞こえなくなってルイの見える世界が歪んでいくの
視覚的にも上手く表現されててよかったな
歪んだ世界に謎ちゃんの声だけが耳鳴りのように聞こえるんだよね
そして彼の世界ではウェルテルやロッテ、そして黒炎が現れて囲まれる
そこから幼少期回顧への流れも本当に素晴らしい
謎ちゃんとロールヘンがルイの両側から
「どうしたの?」って
するとこがなぜか無性に好きだった
(きわちゃんとの絡みここだけなのよ…)
少女ロールヘンのりさちゃんと
(ちょっと距離はあったけど)
「私、ゲルハルトと婚約したのよ」
ってハモるのも嬉しい演出だった!
盆が回って過去へ
セリ上がって御前演奏会へ
ここも本当に見せ方が上手い
御前演奏会。
選帝侯(叶さん)の
「♪ふふーんふふんふんふふふんふふふん」
がもう本当に好き
最後の最後までわなわなしてるのも最高に好き
家から追い出された少年ルイ(ひまりちゃん)の
「僕なんて死んじまえ」には本当に心が痛む
その前に現れた謎の女
家の扉を4回ノックするから
このあたりで気付くようになってるんでしょうね
この謎の女から発せられる音は
「タタタン」のリズムになっていることに
(もちろん後に出てくる交響曲第5番への伏線ですよね)
(主題となるタタタンのリズム=運命が扉を叩く音、
ということなのだと思います。よくできてますよね)
このあたりの謎ちゃんについては「トートっぽい」という声が多々ありましたが
それに関しては毎度「わかる」って思ってました。笑
ここからのルイのイメージの世界で裏切られた女たちとして
ロールヘン・ジュリエッタが出て来て
彼は彼女たちを追い求めていて
謎ちゃん対しては、お前じゃない!みたいにするんですけど!
するんですけど!ね!!!!
たったそれだけのことでもこちらは地味にショックなんですよ?
(わかっていただけます?最後のお役なんですよ???)
ここで登場してくるゲルハルトの「どうしたー?」大好き!
やっぱりあーさもここは若めに作ってるから
ちょっと高めの声なのが更にいい
「っクシュ!」っていうりさちゃんのくしゃみも大好き。可愛い。
ただね、ここね、登場してくる段階でもうゲルハルトくんは
少女ロールヘンちゃんを軽く抱き寄せてるんですよね……
漂う軽い犯罪感……
(いやこの場面のロールヘンちゃんいくつよ?)
ちょっとあれですね、千秋と子供みつの時と同じぞわぞわ感がありますね(笑)
これがどちらも大人になってきわちゃんになると大丈夫なんですよねー
不思議!(いやそういった役作り・設定ですからね)
妹ロールヘン(りりちゃん)は毎回のピアノ演奏もお見事だったし
みんな大好き「ちゅまんない!」が爆誕した場面でしたね(笑)
「fが2つでフォルティシモ。じゃあ3つなら?」
「フォルティシッ……シモ?」
っていう作品の主題が誕生する場面なのも印象的
少年ルイの「貴族の施しは要らない!」っていう
心からの叫びが毎回とても心に残ったんだけれども
いやーこれもまた
望海ルイの少年時代にひまりちゃん(野々花)
っていうのがね、これまた、本当にいろんな意味で
絶妙で最高な配役だったと思います
ゲルハルトやブロイニング家との出会いで
ルイの人生にわずかな光が差し始める
彼の中に小さな炎が灯り始める
この小さな炎を体現しているのがひーこちゃん(笙乃)
何度も同じこと繰り返して申し訳ないんですけどね、この配役!最高か!
この、そっと心に宿った小さな炎をルイはここからずっと
大切に生きていくんですよね
謎ちゃんが彼の運命の転換期に現れる存在なのだとしたら
小さな炎はどんなときもずっと彼の内側にいて
その都度姿を変える存在なのかもしれない
堪らないポイントとしては、少年ルイの心に灯った小さな炎に
母の面影があること。どうにも泣けてしまう。
彼の中にずっとあるあの炎と幼き日の場面の母を
どちらもひーこちゃんが演じてるのとてもいい
そんな大きく人生が動き出したひまりルイがセリ下がると
ここから登場してくるのが青年ルイ役のあみちゃん(彩海)
そして急いで早着替えして年齢設定少し上げてセリ上に駆け上がる
あーさゲルハルトのことをいつも応援してました!
ここのあーさとあみちゃんの2人の歌声がすごく合っててねー!
「♪人間の時代~」っていう歌詞だけだと「?」になっても
2人の歌声になぜか泣けて仕方なかったの、ここ!
「民衆のための音楽を作る」っていう希望に満ちた
あみルイの表情がとてもよかった
ルイを3人で演じ分けているのに対してゲルハルトはあーさ1人なの、
いろんな解釈があると思うけれど、私的には
ルイにとってのゲルハルトは
いつの時代も変わらない存在ってことなのかな、と。
そんな頃、故郷で過ごした日々を思い出して
キラキラした表情の望海ルイを突き落としにくる謎ちゃん
ナポレオンの戴冠式から
ハイリゲンシュタットの遺言の流れは本当に神
共和政治の中心であったナポレオンが皇帝という独裁者になることに
ショックを受けるルイ
「ナポレオンが皇帝になるよ!」
「どうして!」っていうきっかけ台詞が
黒炎の2人(華蓮・沙羅)から発せられてると
Twitterで教えてもらった時にはもう本当に鳥肌が立った
「心のお友達ナポレオンにまで裏切られたわね」
とか言ってせせら笑ってるけど……
全部あなたがルイに見せてるんだよね?
あなたがわざわざ憧れのナポレオンが豪華な衣装で王冠を戴いた姿を
見せてるんだよね…????黒炎ちゃん使ってさ!!!
芝居上の表現として「謎の女が見せてる」っていう形にはなってるけれど
結局はこのことをきっかけに彼の運命が動くってことなんだよね
百万の兵士を率いたナポレオンと比べて一体自分には何が出来るのか
「お前の手にはたった1本の鉛筆のみ」って
1本の指を見せつけるように上から見てるナポレオンを囲んだ大勢の人たち…
そういえばさ、ここ場面の
咲奈ナポレオンのかっこよさ半端なかったね!
あの豪華なお衣装を完っ璧に着こなしてたね!
隣に並ぶジョセフィーヌあんこちゃん(杏野)
も負けない豪華さ華やかさで美しかったー!
この戴冠式、参列者も豪華なんだよね
いつもついついオペラでのぞいちゃってた(笑)
ナポレオンが高いところ(セリ上ね)へ行ってしまうと
今度は低いところ(セリ下ね)から上がってくるゲーテ
さらに登場してくるゲルハルト
ここの凪様とあーさの歌声のハモりが最高に好き
(この2人の歌声の相性の良さはワンスで実証済)
ここで一度は絶望したルイが再び生きる意味を見出す名場面
「ハイリゲンシュタットの遺言」
ここの絶唱の素晴らしさはもう本当に私の語彙では表せない
前半にはバックダンサーがいるものの
後半にはセットもない。他に人もいない。踊らない。
ただただ絶唱で劇場中を覆い尽くす
何回観ても毎回「望海風斗さんって本当にすごい…」って
新鮮に驚きながら見て、聞いて、感じてた
「あの凄さは劇場で体感しないとわからないと思うから
真彩担は本当に幸せだ」とも思ってた
ここのダンサーもまた絶品で!!
「見ていろナポレオン!」でルイの後ろから
ひーこちゃんが踊り出すとこが大好きだった
彼の中にずっとある小さな炎が揺らめき
そして徐々に燃え盛っていくように見えてくる
少数精鋭のダンサーたちも1人1人の表現がダイレクトに伝わって来て
これは、出演人数が減ったことによる良かった点なのかも
一禾くんの熱さや、あと稀羽くんや聖海くんにも注目して観てた!
上手からくるくるくる~って登場してくる娘役ちゃんが大好きで、
そこも毎回必ず見てた!
AがすわんちゃんでBがあやねちゃんかな?
この名場面、たった1点、至極個人的に残念な点としてはですね…
この、
望海さんが苦悩を抱え悩み苦しみつつ熱唱する
というシーン。
これ、どの公演にも必須なもはや雪組名物だったと言っても
過言じゃない国宝級の見せ場と思うんですよ。
そのくらいどのお役にもあったし、どの先生も、どんな作品も、
これを望海さんにやらせたくなるのはよくわかる
だって作品レベルがぐぐぐぐぐぐぐんとアップするような気がするもん
よく言う「この場面だけでチケット代を払う価値がある」みたいなヤツですよ
なのでこのハイリゲンシュタットの場面も大好きな名場面なわけですが、
なのにどうして自分がこれまでの作品のように今作にハマれなかったのか
これ、自分なりに分析してみた結果、
これまでの作品ではすべて
ヒロインを想って歌っている場面だから、かな、と
マリーアンヌが自分に近付いたのは復讐のためだと知ったマクシム
仮面の下の自分の顔を見て走り去るクリスティーヌに崩れ落ちるエリック
本当は手元に置きたいクラリーチェを羽ばたかせようよするヴィットリオ
自分よりも夢を選んだデボラを想って薔薇に囲まれるヌードルス
もう望海さん演じる主人公の姿にどれだけ心が痛い思いをしたことか…
これがルイに関しては、個人の恋愛とかそんなレベルを越えて
人類のため、世界のため、みたいな壮大なテーマになってて、
でも私は「ただただヒロインを想って歌うトップスター」が見たかったよ、
宝塚の舞台ではね、ってことなんだろうな
そんなことは思いつつも今振り返って1番強く思うのは
「ただただ望海さんの歌声を
堪能できる場面をありがとう」
ってことだったりするんですけどねー!(感謝!)
「音楽」というものが
「貴族のサロンではなく公園や広場で」楽しめる世界になっていく
ルイは次々と曲を発表し民衆の支持を得ていく
下手花道から並んで登場してくる王侯貴族たち
舞台上の民衆たちとの対立
真ん中の立ち位置にいるルドルフ大公(中立!)
そしてー!
待ってましたのルイのお部屋ーーー!!!
(そうですよ毎回この場面を楽しみにしてたんですよ)
(もっとトップコンビがラブラブでによによな場面が欲しかったんですよ)
この場面、望海さん本当にピアノ弾いてるんですよね!(尊敬)
そのピアノ演奏で前場面から繋がり、
またピアノ演奏で次場面へ、って流れ最高に好き
ここからルイの髪がちょっとモサモサしてて
あの有名な肖像画のイメージに近くなるのも最高に好き
あんこちゃんが家政婦役なんだけどさ、
さっきのジョセフィーヌと同じ方だなんて驚きよね(最高)
ここの、
ルイと謎ちゃんのコーヒーのやり取り
は毎回天才的に可愛かった
回数を重ねるに連れてだいきほの可愛いとこが
どんどん隠せなくなっていってた
コーヒー!って言ったのになかなか出てこなくて
目が合って、再度のコーヒー!からの
コーヒー?だと?みたいな可愛い謎ちゃんの回とか、
コーヒー!と言ったルイがそのまま謎ちゃんをずっと見てるので
しばし見つめ合ってしまい思わず照れ笑いの謎ちゃんの回とか、
カチャカチャ音を立てながら謎ちゃんがコーヒーを楽譜上に置いたら
「コ!コ!」とゆっくり机の角にコーヒーポットとカップを
移動させる可愛いルイくんの回とか、
遂に自分でカップにコーヒー注ぐルイくんの回とか、
毎回、2人のやり取りが可愛くて萌えるのはもちろん、
流れの呼吸の合い方がもう本当に素晴らしかった
あと、これまでのルイ→謎ちゃんは「失せろ!」だったのに
「飯の支度をしろ」になってて、それがなんだか
いつも一緒にいることを受け入れてるように見えて可愛かった
それから、この場面はただのだいきほ萌えだけじゃなくて
「ジャジャジャジャーン」っていう交響曲第5番のあのフレーズが
「運命が扉を叩く音」が「謎の女へのオマージュ」として
ルイの中から誕生してきた印象的な場面でもあります
あと1コだけ。
「ナポレオン地獄へ堕ちろー!」って叫ぶルイくん可愛くないです?
ラブアンチ的な?好きだったからこそ憎いみたいな?
なんかこう、人間らしい、自分の感情に正直な1面ですよね
場面変わって、ナポレオンの陣中にゲーテ閣下がお出ましになる場面
ここはもう初見からしばらくは
ガッツリと彩彩と堪能させてくれる場面
といった認識しかなかったです(笑)
だって、たった2人で台詞の応報であの場面終わるんですよ
「ナポレオン 彩風咲奈
ゲーテ 彩凪 翔」
これオンリーなんですよ……
ちなみにぎゅっと手すりを掴む2人の姿に
怖いねぇ…高いとこ怖いねぇ…
なんでよりによってこの高いとこ怖い2人が…
的なことも考えたりしてました
(慣れて来たのか段々と手すりに頼らなくなっていったのはさすが)
ここでのゲーテ先生の台詞の数々にはなかなか唸らされるものも多く、
一気にロシアを攻めようとしているナポレオンに対して
それはまだ時期尚早だと諫める彼の
「あなたの能力にまだ時代の手段が追いついていない」
「あなたの速さで皆は走れない」
「ロシアも今はまだ広すぎます」
これらの台詞は毎回上手い表現だなぁと思って聞いてました
(ウエクミ先生、脚本?台詞?が天才的だと思うのよね)
しかしですよ?
絶望の中にあるルイが遺したハイリゲンシュタットの遺言
ゲーテとベートーベンのボヘミアでの邂逅、などなど
これら全部が史実だということに驚きますよね
実在の人物をモチーフに史実を織り交ぜた上で
だいきほとかのぞ咲とか彩彩とかそういったヲタの概念まで盛り込んで
あの作品作ったんでしょ?え?やっぱウエクミ先生天才じゃね?
そして再びのルイのお部屋。
ここで登場してくるピンクのお洋服の謎ちゃんが!
最高に!可愛かったよ!(泣)
(正直、ずっと黒いお衣装なのかと不安だったよ…
可愛いお衣装の場面もあってよかった…
でもトップ娘役ファンが退団公演でこんなこと
危惧しなきゃいけないっていうのもなんだかなってことですよ)
ここでの注目はコーヒーのやり取りに続いてパンの行方ですよ(笑)
「ペンよりもパン!」
という謎ちゃんの名台詞(?)と共にパンを持たされたルイくんが
そのパンをそれはもう自由にありこちに放り投げるものだから
貴重な食糧=パンを謎ちゃんが追うというこの場面・・・
遠くに投げられてコロコロコロ…って転がるパンを追いかける時もあれば
フェイントかけられて引っかかる時もあれば
すぐ足元に落とされる時もあれば…
ここでも、例えば↑の最後の足元のパターンとかだと
謎ちゃんもその後の「パンは投げるし」って台詞を言いながら
手の動きは足元にパン落としてたりして、
そんな見事な連携プレイを見るのが好きだったな
後々使い勝手の良さから多用されることになる
「無料です」
が登場したのもこの場面です(笑)
謎ちゃんが自分の想像上の生き物だと知ったルイが
「俺が変な想像をしたら?」と寄ってくる場面の
2人の!距離感が!どんどん近くなっていったのは何事ですかーーー???
(最高ですー!ありがとうございますーーーー!!!!)
「よく見ると可愛いようだな」
これは、私の好きなルイの台詞BEST3には入りますね…
「俺の恋人ということになる」と言われて
「違う!」と否定する謎ちゃんが嬉しそうなのも可愛い!
ここ、どんどん嬉しそうになってたよね!
(そして千秋楽での「喜んじゃってるじゃないか」に
繋がるんですよねー!!だいきほー!好きだー!)
ここからルイは謎ちゃんを伴ってボヘミアへ向かうわけですが、
読まれなかったロールヘンからの手紙…
この中の「私たちは音楽に関係なくあなたを好きよ」
ってフレーズが大好きでした
ゲルハルトやロールヘンやその他故郷ボンでルイを想っている人たちは
音楽家の先生としてじゃなく、音楽の才能なんて無くたって
彼自身を愛してくれてる存在なんだよなぁってじんわり感動する
だからこそ、ロールヘンが下手花道から登場してきて
机の上の読まれずに置かれた手紙を手にするところで切なくて泣けてしまう
そしてボヘミアに向かう2人がそのロールヘンとすれ違うところや
「いいの?帰らなくて?」という謎ちゃんの問いかけを振り切る
ルイの姿にもどかしさも感じてしまう
そしてそして、そんな散々だいきほ萌えー!した次の瞬間に
切なさやもどかしさやそんなもので胸がいっぱいになる流れや
見せ方の上手さに、くっそなんていい作品なんだ…って
まんまと思わされちゃうのでした(笑)
といったわけでボヘミアです。
ゲーテ先生の渋カッコイイ「♪ようこそボヘミアへ〜」も好きだけど
謎ちゃんの「♪ようこっそっボッヘッミッアっへ〜」って楽しそうなのもすごく好き
こんな風に謎ちゃんが歌っちゃうとルイはゲーテ先生に
大歓迎されてるかのように錯覚しちゃうよね?笑
ってかさ!
このゲーテ先生が歌って、それを通訳風に謎ちゃんが歌う、
この見せ方も本当に好き
(なんてったってわずかながら翔きほだよ?)
ここの場面、りおるいの100期2人がフィリップ(@ファントム)の
お衣装を着てるのもいいよね
そして退団者であるこれまた100期のゆめくんと3人でなんかお話してるの…
こういった退団者に温かいとこ、本当に宝塚のいいとこよねー
「ナポレオンが勝ち続けているから自由主義者も容認されている」
今のヨーロッパをそう考えるゲーテ先生に
自分もナポレオンに守られているのだと言われてご立腹なルイくん(可愛いね)
ナポレオンが今度のロシアで負けると言われて
つい「奴は負けない!」ってむきになってしまうルイくん(可愛いね)
結局ナポレオンのこと、大好きなんだよね・・・
それにしても、勝手にファンレター送っておいて会いに来て
保身の話されて勝手に失望するとかさ、ルイくんさ・・・
結局ゲーテ先生のこと、大好きなんだよね・・・
この「奴は負けない!」からの
ナポレオンのロシア遠征失敗の流れは
本当にゾクゾクさせられました・・・
セントヘレナ島へ流刑となったナポレオンについての
みちるモーツァルトの
「彼がヨーロッパの土を踏むことは二度とない」
って台詞にもなんとも言えない感情が渦巻いた
そんないろんな感情がぐるぐるし始めたところでの
「フランツ一世陛下万歳ー!」
私、ここが1番この作品でぞわっとしたかも
なんの「ぞわ」だったんだろう・・・?
ひと言では表せないけど、なんかとてつもなく恐ろしかった
しかもさ、ナポレオンがセリ下がって姿が消えていくタイミングで
盆が回転してセリ上に皇族がズラリと並ぶんだよ・・・
「フランツ革命前の絶対王政の時代へ
ヨーロッパ中が逆戻りしていくぞ」
っていうモーツァルトの台詞もちょっと本当にさ、もうさ・・・
こんなぞわぞわした底知れぬ恐怖を抱えた状態でさ
音楽はただ美しく!って
サリエリのあすくん(久城)と
ロッシーニのつーくん(天月)がさ
能天気に出てくるわけよ
そうだよね、だって戦勝記念パーティーだもん
革命も戦争も忘れようって趣旨だもんね
この能天気さが更に恐ろしいし
あすくんつーくんのハモリがまたいいんだわ、これが(笑)
このあたりのメッテルニヒカリさまがすごく好きだったな
メッテルニヒが書面でルイに通達する事項を
謎ちゃんが通訳するところなんて実質カリきほのハモりだからね?
すぐ隣に謎ちゃんがいても絶対にその存在を
視線に定めないカリさまもさすがだったな
メッテルニヒさんの言ってることが本当にごもっともで
「腹を満たし暖かいベッドで眠りたい」民衆たちは
「そのためなら革命でも皇帝でもいい」って本当にそうだよね
ナポレオンが勝ち続けていればナポレオンを応援し、
彼が負ければまた元の通り皇帝を支持する
一見、自分勝手そうに思えるけど、でも民衆って
そんなものだし、それの何が悪いのかって話だよね
自分たちの暮らしをよくしてくれる方を応援するなんて当然だし、
これは現代にも通じることなんだなぁって
耳が聞こえなくなったことが周囲に漏れ、
聞こえなくても出来ると自負していた指揮が出来なかった彼にとって、
それをかつての恋人ジュリエッタに知らされたことや
ずっと応援してくれていたルドルフ大公にまで去られたことは
どれほどの衝撃だったのだろう・・・
ここでやってくるのが
ハイリゲンシュタット(リプライズ)
誰もいない孤独と静寂の世界
いつもつきまとっていたあの女すらいない・・・
いつも自信に満ちて強気だったルイからこぼれた
「お前すらいない」という弱音とも取れるひとこと
これも私の好きなルイの台詞BEST3の1つだったりします
傷心で故郷ボンに帰ったルイを待っていたのは
きっといつも心の中の温もりのような存在だったロールヘンの死
ここで印象的だったのは、
いつも穏やかだったゲルハルトが
「どうしてもっと早く帰ってこなかったのか」
と声を荒げるところ
ルイの中にわずかに残っていた小さな炎が
弔問客に扮した黒炎に完全に包まれ消えてしまう
雪原の場面
ここはあの、本当に正直に言うと
どう捉えたらいいのか最後まで掴めなかったし
さすがにちょっと長かった・・・っていうのが本音。(笑)
雪に埋もれてたルイを助け出してくれるナポ咲奈さんは
ちょっぴりじろえ(@壬生)味があって可愛かったし、
ヨーロッパ全体がそこそこ豊かになる!ってヨーロッパ諸国連合についてを
語るナポ咲奈さんはちょっぴりジョルジュ(@ひかりふる路)の
面影があって懐かしい素敵さだったなー!
そういえば、ルイとナポさんの「そこそこ!」は
笑っていいとこなのか、それも最後までわかんなかったな!(笑)
あと、ナポさんのコートへの雪の積もり方!
あれは素晴らしかった
お衣装さんなのか小道具さんとかなのかわからないけど
宝塚の舞台はそういった点も手が込んでるよね
「音楽と戦術で織りなすシンフォニー」
はただただ綺麗だなぁって見てた
特に2階席からは舞台全体が見渡せて素晴らしかった
銀橋の両側からルイ&ナポが出てきて
銀橋センターで繋いだ手を掲げるところ
私にとってはもう完全に「望海さんと咲ちゃん」でした
すみませんね…いや演者や演出の問題ではなく、
私の退団公演におけるその2人への思い入れの強さの問題です(笑)
ここの銃声に倒れたナポレオンがオケピ側に落ちていく演出、
最初に見たときはかなりビビりました
2列目で見た時には目の前に息絶えていくナポレオンがいました
この演出も、オケのいない公演ならではでしたよね
ナポレオンが転がり落ちていく直前に下手から銀橋に現れてくる謎ちゃん
「この瞬間銀橋の上にいるのだいきほさきの3人や…」
なんていうことにテンションが上がっていたのは内緒のお話です。(笑)
再び姿を現した謎ちゃんに対して振り返ることもなく
「どこ行ってやがった」と問うルイ
これ、私の好きなルイの台詞BEST3の残りの1つだったりします
ナポ様が形見に銃を渡すのだから彼の前に現れた謎ちゃんは
兵士の姿だったのだろうと思うのだけど
もしかしたらあのロシアの雪原で雪に埋もれた兵士の中から
息のある「我が兵士」を見つけ出したあの光景は
ルイだけじゃなく彼も謎ちゃんによって
体験した世界なのかもなぁとも思ったり…
まぁでもその体験によって彼の中にひーちゃん炎がひっそりと
蘇ったのだろうと思うのです
ここからきほちゃんが「♪私は〜兵士〜」って
歌い出すところが大好きだった
そこからものすごく壮大な場面に繋がっていくのゾクゾクする
これだけの大きな場面であれだけのソロを歌ってるっていう
事実にも改めて感動してた
(あの銃をギターみたいにするのはちょっと笑えてしまうのだけど!)
ここで謎ちゃんの正体=運命そのものだと理解し
受け入れ抱きしめる
ずっと不幸だと憎まれて来た謎ちゃんが初めて
名前を与えられて少し嬉しそう
というのが話の本筋なんだろうけれど、
「お前と歌おうこの歌」
「どこまでも共にゆこう」
「お前だけがいつもそばにいた」
といった歌詞や台詞たちはルイと謎ちゃんのことでありながらも
どうしてもだいきほの2人のことと重ねてしまって
泣けて泣けて仕方ありませんでした
「苦難に満ちた人生の中で
彼はどのようにあの第九を書き上げたのか」
というのが今作品のテーマだったかと思うのですが、
「彼が自分の運命そのものを
慈しみ受け入れ愛したから」
「何度も消えそうになった小さな炎に
再び火が灯ったから」
的なことが答えだったのかな?と
(先生、まーったく見当違いだったらごめんなさい!)
ルサンクのよると最後の場面でのきほちゃんの役名
謎の女から運命の恋人へと変わっているんですよね
運命の恋人=出会うべく人、ってことですよね(泣)
喜び苦しみともに歌いたい
あなたと歌えれば奇跡のシンフォニー
これは泣くでしょ?
泣くよね?泣くに決まってるじゃーん!うわぁーん!(号泣)
だいきほちゃんが2人並んで連弾する姿がただ美しくて
毎回きほちゃんの頬を大粒の涙が伝っていて
でもセリ下がっていく謎ちゃんがとても幸せそうで
だから見てる自分も涙が止まらなくなるんだよね
最後のシンフォニー
みんな真っ白なお衣装でずらりと並んで圧巻
ナポさまもゲーテ先生もゲルハルト夫婦も
お父さんも皇族たちも少年ルイもみんなみんな
それぞれのお役のお衣装の真っ白なのを着てて
これ、本当にみんな可愛かった
(小さな炎と民衆たちは黄系のままだったけどね)
プロローグと同じように彩彩の2人が
再び上下でセリ上がってくるのもぐっときたし
2人にしっかりと拍手を贈れる演出ありがたかった!
同じく白いお衣装に早替えして出てきた謎ちゃんも可愛かった!
天使かな?妖精かな?女神かな?ってくらいに発光してた!
(すみません当方まあやヲタなもので)
ずらりと舞台上にみんなが並ぶときの彩彩手繋ぎが尊かった
その真ん中きほちが入れてもらって、彩凪ー真彩ー彩風ってなるの、
これも尊すぎて感謝!だった
(彩彩担の皆様、割って入っちゃって申し訳なかったです!
でもとっても嬉しかったですー!)
あと、これ毎回じゃなかったから偶然だったのかもしれないけど、
「アンコール!」ってなった後に舞台前方から後ろ向いて進むところで
望海さんの腕がきほちの腰に優しく添えられた瞬間に爆泣きした
そういえばあの輪の真ん中で踊るだいきほ可愛いな?って思ったら
振付・前田清実先生だったからなんだかすごく納得した!(笑)
最後は、「人生は幸せだった!」って叫ぶルイに
望海さんの宝塚人生が幸せでよかったー!!って胸がいっぱいになり
そんな望海さんをぐるりと囲む雪組生たちがみんなみんな愛おしくて
その中で3人固まってる98期3人(綾・真彩・星南)の後ろ姿を
眺めながら幕!!!っていうのが毎回でした
といった我が感想メモ書きでございましたー!
私は、ただただ主人公がヒロインと出会って恋に落ちてハッピーエンド!
っていうだいきほが見たかっただけなのに3年間で全ツのはばたけのみ
もちろん、ハッピーエンドが全てじゃないし、
悲しくもありつつその中に彼らの愛や願いや
そういったものが溢れてる結末は悲劇の一言で片付けられない
そんなのも好き
ただね、いろんなだいきほが見たかったの!
ラブラブで周りが呆れるくらいのだいきほとか!見たかったのー!
っていう本音を叫びつつも、
大変見応えのある厚い作品が最後でそれはそれとてもありがたかったですし
光栄でしたし、忘れられない作品となりました!
最後に(突然ですが)私の大劇場遠征時の思い出写真のコーナーです!
なんかどこもかしこも「これで最後・・・」って思ったら
感慨深くなっちゃいました
フルールの公演ランチ☆
(緊急事態宣言出る前の貴重な期間に)
さて。
お次は「シルクロード」を書きますよー!!!